作品情報
三島由紀夫賞で受賞となった、中原昌也の『あらゆる場所に花束が……』。
『あらゆる場所に花束が……』は、中原昌也による作品。三島由紀夫賞の対象作として、作品の構想や語り口が評価された。読者は、文学賞, 人間, 物語を軸に、受賞当時の文学的関心をたどることができる。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2001-06-01
- ページ数
- 152ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784104472017
- ISBN-10
- 4104472018
- 価格
- 427 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
第14回(2001年) 三島由紀夫賞受賞
レビュー
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まいちゃったなぁ。
初めて中原さんの作品(「マリ&フィフィ〜」)を読んだ時はもうどうしようかと思ったけど、面白い/面白くないで言えば、面白かったので本作を買った。 本編に加え、ご本人のあとがきと渡部直己さんの解説が付いてる文庫本(¥380)に、あえて一般読者のレビューなんてねぇ、と思いつつも。 言葉の連なりが文、文の連なりが文章、文章の連なりが物語。意識していなかったが、そんなものだろうと思って小説を読んでいたように思う。 そんな考えがぶっ飛んでしまう作品。いや、まさにそうだと改めて思い知らされる作品。 通勤電車の中で読むのが私の読書スタイルだが、今回は電車での切りが悪かった関係もあり、家でラスト数ページを読んだ、酒飲みながら。あー、酒と合う、この小説。読んだ言葉の羅列が、音楽を聴いたり、映像を見たりするようにアタマに飛び込んでくる。 言葉や文がぶった切れてるようにも思えて、しかし、どこかでしっかりと繋がっている。繋がっていくんだろうと思った話が唐突にぶった切れる。ふざけんじゃねぇよ。おもしろいじゃないか。 書きたくないんだろうが書いてもらわなくては困る。中原さんの小説は面白いから。もっと読みたいから テーマがどうのこうではなく、言葉の積み重ねそのものに心揺さぶられるなんて、もう、まいっちゃうなぁ。
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個性が強い力作だ。
三島由紀夫賞受賞作。好みが分かれるかな?
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究極のばかばかしさ
日本文学史上最高のばかばかしさ。本人にももう二度と書けないであろう奇跡の傑作。
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中原昌也の可能性
舞城といい、この中原昌也と言い、三島由紀夫賞の選考委員は中々勇気がある。 この文庫版には渡辺直己による『中原昌也小論』と言う割りとしっかりした批評・解説が載せられている。 まぁ終始一貫中原を絶賛するわけだが、僕ははっきり言ってこの小説家をそこまで高く評価できない。 もちろん、渡辺直己の解説にあるように、一種の新文学の片鱗を感じさせる文章・構成であることは否定しないが、同じく日本現代文学を語る上で欠かせない阿部和重、舞城王太郎ほどの文章力、インパクトを感じない。 単純にわかりやすく言えば、文章が上手くない。 同じく三島賞を受賞した舞城は、この小説と同じく圧倒的な狂気をはらんだ文章をつむぎだし、圧倒的にぶっ飛んでいるが、彼の文章は決してぶっ壊れない。 舞城は、ぶっ飛んでいる中にも非常にレベルの高い描写や比喩表現があり、阿部和重の完成されすぎている文章には、もはや崇高さすら感じる。 中原昌也は(この小説に限って言えば)、そのレベルに達していない。 でも、小説を書き続けて欲しい。 その先には何かある気がするから。
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笑える
朝食のとき読んでいて、思わずコーヒーを吹き出しそうになりました。 随所に爆笑級のギャグが散りばめられています。 すぐれた批評性は笑いを喚起するのだなあと感心。
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作者暴走時最高なフレーズの洪水警報
ふつーーーーに文学しようと 改行とか使っているときの中原さんの文章は正直つまらなかったり 無茶苦茶だったり 「なんのこっちゃ」で何度も読み返さなきゃいけなかったり です しかし 「あ、なんか中原さんのたががはずれた」と感じる 改行なし文章びっしりモードの辺り しびれるようなフレーズが襲って来ます これは読まないと分からない快感です 「小説書いてお金はいるかと思ったら余計貧乏になった」という後書きは最高です 人生満たされないのがデフォルトと知っているとちょっとは生きるの楽に…ならないね
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文庫版はお得です。
中原昌也の小説は長編よりも圧倒的に短編の方が面白くて、この『あらゆる場所に花束が…』も編集者に言われて無理やり書いた感じがあり、今までの短い小説に見られた唐突でおかしい個所もいくつかあるのだけど、全体としてみるとやっぱりそれほど面白い小説ではありません。 しかし、この文庫版には渡部直美の「中原昌也小論」と題された解説が付けられていて、単なる人脈によるエール交換的な解説とは違ってかなり本格的に中原昌也について論じられています。この解説はたとえば「中原昌也の小説は面白いけど、その面白さがどういう面白さなのかうまく説明できない……」といった人が読めば、中々にスリリングな体験ができるのではないかと思います。
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まるで……
初期の蛭子能収のマンガのように素晴らしい、といったら、お二人に失礼だろうか。ブンガク表現もようやくここまで来たか、という気がする。
関連する文学賞
- 三島由紀夫賞 第14回(2001年) ・受賞