作品情報
一両の路面電車が、街と人々の記憶を運び続ける。
早川書房のハヤカワ文庫JAから刊行。モ161形177号をめぐる五編を収め、戦時下、バブル期、平成の撮り鉄騒動まで、街の時間をミステリーとして描く。
レビュー要約
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鉄道や大阪の土地柄を生かした連作として読みやすく、各時代の事件が一両の電車でつながる構成が楽しまれている。人情味と謎解きの軽快さが支持されている。
書籍情報
- 出版社
- 早川書房
- 発売日
- 2017-09-21
- ページ数
- 304ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 1.2 x 15.7 cm
- ISBN-13
- 9784150312961
- ISBN-10
- 4150312966
- 価格
- 704 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
大阪南部を走る路面電車、通称・阪堺(はんかい)電車。なかでも現役最古のモ161形177号は、大阪の街を85年間見つめつづけてきた……戦時下に運転士と乗客として出会ったふたりの女性の数奇な運命、バブル期に地上げ屋からたこ焼き店を守るべく奮闘するキャバクラ嬢たち、撮り鉄の大学生vsパパラッチvs第三の男の奇妙な対決……昭和8年から平成29年の現在まで、阪堺電車で働く人々、沿線住人が遭遇した事件を鮮やかに描く連作短篇集
1960年、和歌山県生まれ。中央大学法学部卒。現在は鉄道会社勤務。2015年、第13回「このミステリーがすごい! 」大賞隠し玉となった『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』でデビュー。同作はシリーズ化され、人気を博している。他の著書に『開化【鐵道/てつどう】探偵』がある。
レビュー
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電車
電車のお別れシーンで涙が出ました。とても素敵なお話でした。全てが繋がっていたのですね!
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ちんちん電車の匂いが蘇る
大阪の南部を走るちんちん電車阪堺電車。その一つの型である177号を擬人化し、狂言回しに使って時代も昭和8年に始 まり、平成29年までエピローグを入れて合計7つの短編を連作として綴っている。その時代を背景に、色々な人たちの悲喜 こもごもの姿を見つめる177号。それぞれのエピソードは、簡単な推理小説の形式をとり、その章で完結はするが連作とし て登場人物が関係しており、良く出来た構成になっている。大阪南部の独特の人情噺がベースになっており、大阪南部で 生まれ育った私には懐かしい匂いのする作品である。それぞれの章がその時代を背景としておりわかりやすいストーリーも読 みやすい。やや軽い感じがしないわけではないが、構成や筋運びの巧さがそれを補っているように思う。
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我が青春時代
高校3年間毎日+前後の大阪生活時代に大いにお世話になったちんちん電車。その電車を擬人化して毎日見かけた世界が展開する。60年前の青春が蘇った。
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小学校時代の夏に通ってた浜寺水練学校を思い出す
私は路線の南っかわ出身だから、北側に行くときにちん電に乗るのはそろばんの試験会場であった堺商の高須神社までで、天王寺まで行ったのは数えるほどしかないと思う。たぶん友人と映画を観にいくときくらいだろう。ただ、住吉さんを超えたあたりから町並みが面白く、帝塚山の小学生がたくさん乗ってきたり、すぐ商店街がみえる景色は大阪をよく表していて本当に好きだった。その後、阿倍野へ上がっていて再び路面になって車と並走するところに入ると一緒にはじめて乗った河内長野の友達が興奮していたのを覚えている。 とまれ、私の思い出はここまでにして、住吉さんより北の停留所の話ばかりだったけど、すごく楽しめた。たくせんの伏線回収、人の繋がりはまさにちん電が通り過ぎる町に住む人々の繋がりと同じだと思う。 一つだけ、畑中さんとナツキの関係がよく分からなかったが、どれかの話と繋がってたのかな?? ま、もう一度読んでみようと思う。3連休の日月で一気読み。大阪から離れて暮らしているが里帰りしたみたいに楽しめた。 ちん電も存続が厳しいと聞いた時期もあったが、今はどうなんだろう?いろんなところの路面電車は廃線となっているが、阪堺電車はなくならないでほしい。 正月の里帰りのときはあえて天王寺をまわって四天王寺さんに参ってから浜寺公園行きに乗って実家に帰ろうと思う。
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じんとくる物語でした
わかる人には涙腺を刺激される物語かもしれません。電車を擬人化しているところや長い歴史の中でチン電と関わった人のエピソードも興味深く、笑いもあり まさに「人生」という感じでした。
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心温まる傑作
2023年8月12日の日経新聞夕刊『文学周遊』で紹介されているのを読み、Kindleで購入して一気読みしました。 阪堺電車は馴染みがあるので、路線図や地図を眺めつつ、沿線風景を思い出しながら耽読しました。物語に破綻なく、登場人物のつながりをたどることも楽しみのひとつです!良い作品で、楽しい夏休みになりました!今度、久々に乗りに行こ。
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伏線回収型小説
今では好きな人も多いのでしょうが、私はこういう構造の小説は好きじゃないし、読書中もつまらなく感じました。古い時代の事を描いてるにも関わらず、作り込みが雑で描写に時代感がない。これは、取材や研究の甘さが起因しているのだと思います。全体的に伏線の回収や小手先の事に囚われてる感じを受けました。但しカバーの絵が素敵なので星二つです。浅田次郎辺りが好きな方なら受け入れられるかも知れませんね。知らんけど。
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利用した事のない路線ですが
利用した事のない路線ですが様々な時代の様々な人間模様に心を揺り動かされました
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