日本の文学賞

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赤目四十八瀧心中未遂

直木三十五賞

赤目四十八瀧心中未遂

車谷長吉

『赤目四十八瀧心中未遂』は、車谷長吉による大衆文学、小説の作品。直木三十五賞で評価された作品として、作者の関心や時代性が表れた一作である。

大衆文学小説直木三十五賞

作品情報

直木三十五賞で注目された、車谷長吉の個性がうかがえる作品。

『赤目四十八瀧心中未遂』は、直木三十五賞の受賞作として知られる作品である。大衆文学、小説の領域で読まれ、題名が示す世界や問題意識を通じて、作者の表現の特徴に触れられる。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
1998-01-01
ページ数
272ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784163174204
ISBN-10
4163174206
価格
2493 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

私は尼崎の四畳半のアパートで、モツを串に刺し続けた。向いの女は背中一面に迦陵頻伽の刺青があった。ある日、女は私の扉を開けた

レビュー

  • 尼崎萌える

    この作品はタイトルからしてインパクトが強く、私小説といわれる内容自体もインパクトが強い。 一流大学を出た主人公(著者)が考え過ぎた挙句、半分世捨て人となり尼崎の文化アパートに行き着く。登場する周りの人達も一癖二癖ある人達ばかり。 最後は泥沼に咲く綺麗な蓮の花のような女性との悲しい別れ。蓮の花を演じた寺島しのぶさんはこの映画で、主要な映画賞を総なめにしている。 小説自体も面白いけど、映画版もとてもよい。アクの強い俳優達が尼崎の住人を演じているのだけど、誰かが突出するわけでもなく、不思議とピタリと収まっている。監督は相当な猛獣使いか。 映画の舞台となった阪神尼崎駅や出屋敷駅あたりは今となっては綺麗に整備されてしまったが、映画の冒頭、彫師である内田裕也さんが、阪神尼崎駅の待ち合わせ場所にある黒板をじぃっと見ている場面が何とも言えない。実際、昔の阪神尼崎駅前には怪しい人達がわんさかいた。 かつての尼崎の街並みや空気感が映画の中にはまだ生きている。

  • ディープな関西

    関西のディープな部分を探訪する一作

  • 裏社会を垣間みる作品!

    一気に読める、面白さ!

  • タイトル負け

    私小説の限界かな、タイトルほど、おどろおどろしいモノではなかった。 たぶん、巷のそこココに転がっている、名も無き市井人の噂話にも届かない。

  • この本には血液が流れとるが。

    車谷長吉の『赤目四十八瀧心中未遂』、実は2013年にAmazonで買っていた。読書家はみんな手放しで褒めるが。だから買い求めた。 が、当時は1ページしか読まなんだ。怖かった。何か読んではいけないもののように思えた。最近ふと引っ張り出して読んだ。一気に読んだ。止まらなんだ。怖かった。けれど凄まじかった。 官能描写が凄い。いや、エロいとかそういうのではない。生々しい。いや、生きている。が、死がつきまとう。性と死が互いを照らし合うように描かれていた。読んでいて、たまらなく胸が痛かった。けれど目が離せなかった。こんな文章をどうやって書けるのか。 何より凄かった。別れ。別れが来たが。 泣いてしまった。どうしてかわからないが、涙が出た。が、悲しいだけではない。美しいとも言えない。救いがあるようで、ないようで、それでも生きていくのかと思った。が、そんなことはどうでもよくなるくらい、言葉が刺さった。 読み終わったあと、他の作家の本がすべてライトノベルに思えた。いや、ライトノベルが悪いわけではない。が、言葉の重みが違う。背負っているものが違う。何かを掴みにいって、掴んだ手が血だらけになった、そんな感覚が残った。 が、もう一度読めと言われたら、躊躇するかもしれない。怖いから。しんどいから。 これはそういう本だが。12年越しに読んだ意味があった。もっと早く読んでおいてもよかったかもしれない。でも、今読めたからこそ、泣けたのかもしれない。次は12年後にもう一度読もう。

  • 狂瀾バブル時代の、もう1つの日本の情景

    この作品の素晴らしさはいくつもあるが、忘れてほしくないことは、これがあの狂瀾バブルの時期に描かれた、を描いた、日本のもう1つの情景だということ。誰もが熱に浮かされたあの時に、静かにこの作品世界に向き合っていたこと驚愕する。日本全体が、ある方向を向いて進行していたときに、たった1人で(またはごく少ない)、孤独のうちに、別の真理を追求し続けて到達した世界だということ。お楽しみくだされ (・∀・)イイネ!!

  • 近鉄電車・大和八木駅

    この小説の「私」は、自ら人生を降りてしまった世捨て人である。三十三歳の若さでまともな会社勤めを捨て、友人たちとの交渉も断ち、町から町を流れ歩き、尼ケ崎にやって来た。尼ケ崎のはずれ、出屋敷駅界隈の日当たりの悪い老朽木造アパートの住人となって、自分自身を「どん底」に陥れる。そのどん底生活の中で、そこの住人達と関わっていく。決して理解できない関係にビクビクしながらも付き合っていく。そして「私」は、同じアパートに住む「朝鮮」の、絶世の美人「アヤちゃん」に心惹かれる。彼女の肉体を見ると「腐れ金玉が歌を歌いだす」。彫眉の目を盗んで「まぐあう」。その「アヤちゃん」が、兄の借金の肩代わりで、ヤクザに売り飛ばされることになる。彼女の悲痛な叫びに突き動かされて、「私」と「アヤちゃん」の逃避行が始まる。この辺りは近松浄瑠璃を見る様である。赤目四十八瀧での心中未遂に終わった帰り道、八木駅で「私」を車内に残してホームに飛び降りた「アヤちゃん」の愛が心に沁みる。 私小説は自身のドロドロした内情吐露に終わっているものが多く、あまり好きではない。でも本作の後半は立派なラブ・ストーリーである。

  • じめじめしてる

    大好きな作品です。湿度が高くて匂い立ってくるような、常に不穏な空気が流れている。

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