日本の文学賞

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無私の日本人

大佛次郎論壇賞

無私の日本人

今野晴貴

『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』は、2013年の受賞作として記録される作品です。作品名と著者情報を基点に、受賞歴、刊行形態、公開書誌を照合し、受賞対象そのものに結びつく範囲で整理しました。

受賞作書誌確認文学賞

作品情報

受賞作『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』の書誌と作品情報を、掲載誌 ID を混入させずに整理しました。

Amazon JP/NDL/出版社系の公開書誌で紙書籍の ISBN を照合し、978 系 ISBN-13 から ISBN-10 を換算しました。日本の紙書籍として ASIN は ISBN-10 と同値で補完しています。 あらすじ・評価情報は受賞作単位で扱い、書誌識別子は単行本、文庫、短編集、または長編として確認できるものだけを採用しています。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
2012-10-25
ページ数
333ページ
言語
日本語
サイズ
13.8 x 2.5 x 19.4 cm
ISBN-13
9784163757209
ISBN-10
4163757201
価格
1650 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

『武士の家計簿』で知られる歴史家・磯田道史が書いた江戸時代を生きた3人の人物の評伝。仙台藩吉岡宿の困窮を救うために武士にお金を貸して利子を得る事業を実現させた穀田屋十三郎、ひたすらに書を読み、自ら掴んだ儒学の核心を説いて、庶民の心を震わせた中根東里、幕末の歌人にして、「蓮月焼」を創始した尼僧・大田垣蓮月。有名ではないが、いずれの人物も江戸時代の常識や因習を疑い、ときにはそれと闘い、周囲に流されず、己の信ずる道を突き進むことで、何事かをなした。空気に流され、長いものに巻かれるのが日本人だとすれば、3人は「例外的」日本人である。しかし、磯田道史は3人の人生にこそ日本人がもっとも強く、美しくなるときに発揮する精髄を見出した。それは、己を捨て、他人のために何かをなしたい、とひたむきに思う無私の精神である。評伝にとどまらない、清新な日本人論が登場した。

レビュー

  • 日本人として誇りがもてる本

    同じ日本人として生まれてきてよかったと誇りの持てる話でした。 感動して胸がいっぱいになりました。

  • まさに無私の日本人

    購入した目的は伝馬の制度について知りたかった。その点から言うと、少し厳密性にはかけていた。ただ、制度を維持することが住人にとってとてつもない負担であったと言う事はとてもよくわかったし、それに対してまさに「無私の日本人」がどのように対処したかと言うことにはつくづく感動する。

  • ぜひ読んでみて下さい

    友人に勧められた本ですが、まず読んだあとがきの「そこには、ほんとうに、人の幸せがあるのですか」がとても気になり時間を掛けゆっくり読みました。いまの我々日本人が取り戻さなければならないものがあるように、思わせてくれました。

  • 磯田先生の力量に脱帽です!

    たまたま何かで知って中古本を注文して読みました。一読してもうびっくり。すでに高名な歴史学者の磯田先生ですが、歴史小説家としても一流の力量をお持ちだと分かりました。 何とも味がある昔風ながら読みやすい文体なので、すらすら読めます。古文書を読みこなす一流の歴史研究者が書く文章なので、史実を気にする私としては、もう安心して読めます。同じように面白いけど、あくまで小説家の個人的な史観に染まることを警戒しながら読む司馬遼太郎との違いです。 映画の方も観ようと思ってPR動画をチェックしましたが、映画の方は何か薄っぺらな印象なので、観ないでおきます。

  • 良い話だとは思うが・・・

    有名ではないが、素晴らしいことをやった歴史上の裏偉人(?)みたいな人々をまとめた本です。 へえという驚きや、どれも良い話だなという感想はありますが、一冊の本(読み物)としての感想は、特別面白くはない、でした。

  • 後世に受け継がれるべき哲学

    素晴らしい本でした。一気呵成に拝読しました。 あとがきによれば、この本を書かれたきっかけは、 磯田氏のもとに、一通の手紙が来たことから始まります。 仙台の近く「吉岡」というところに住む三橋さんという方からの 手紙です。要約しますと、 “その昔、貧しい町だった吉岡の町を助けた9人の篤志家がいた。 吉田勝吉という人がこの話を調べて『国恩記覚』という資料集に まとめている、どうかこの話を本に書いて、後世に伝えてくれないか” 著者の磯田氏は、この古文書を読み、泣いてしまった。 そしてこの9人の篤志家の話を書かれました。 内容は、本を読まれることをおすすめします! 又、この9人の篤志家の実話は、穀田家十三郎を中心にして 今年5月、阿部サダオさん主演で、 松竹にて●「殿、利息でござる!」映画化されます。 日ごろ年貢を取り立てる藩に対して、 庶民が藩にお金を貸し金利をとるという逆転の発想で 宿場町「吉岡」を救った実話が、コミカルに描かれる様子です。 私は、この本のあとがきにも、感涙してしまいました。 自分の中にも少しある、いまの時代について感じることだったからです。 下記、この本の磯田氏のあとがきです。 「子どもが、いつか読んでくれたら、という思いで書きはじめた。 (中略)これからの日本は物の豊かさにおいて、まわりの国々に 追い越されていくかもしれない。だからこそ、この話は伝えて おきたいと思った。」(中略) いま東アジアを席巻しているものは、自他を峻別し、他人と競争 する社会経済のあり方である。競争の厳しさとひきかえに「経済成長」を やりたい人々の生き方を否定するつもりはない。彼らにもその権利はある。 しかし、わたしには、どこかしらそれには入っていけない思いがある。 「そこに、ほんとうに、人の幸せがあるのですか」という、立ち止まりが 心のなかにあって、どうしても入ってゆけない。 この国には、それとはもっとちがった深い哲学がある。 しかも、無名のふつうの江戸人に、その哲学が宿っていた。 それがこの国に数々の奇跡をおこした。 この国にとってこわいのは、隣よりも貧しくなることではない。 ほんとうにこわいのは、本来、日本人がもっているこのきちんとした 確信が失われることである。 地球上のどこよりも、落とした財布がきちんと戻ってくるこの国。 ほんの小さなことのように思えるが、こういうことがGDPの競争よりも、 なによりも大切なことではないかと思う。 (中略) 穀田家十三郎たち、中根東里、太田垣蓮月・・・・・・ この江戸人たちがたどりついた哲学は奥深い。 彼らの生きざまを「清らかすぎて」などとは思わなかった。 時折、したり顔に、 「あの人は清濁あわせ呑むところがあって、人物が大きかった」 などという人がいる。 それは、はっきりまちがっていると、わたしは思う。 少なくとも子どもには、ちがうと教えたい。 ほんとうに大きな人間というのは、世間的に偉くならずとも金を儲けずとも、 ほんの少しでもいい、濁ったものを清らかなほうにかえる浄化の力を 宿らせた人である。この国の歴史のなかで、わたしは、そういう大きな人間を たしかに目撃した。その確信をもって、わたしは、この本を書いた。 (転載以上) この国をつくってきたのは、 浄化の力を宿らせた無名の多くの方々なのでしょう。 磯田先生と素晴らしい先人に、感謝をこめて。

  • 感動的な話です

    珍しく一気に読んだ作品です。こんな日本人が江戸時代にいたという史実に基づいた話たので、感動します。

  • とてもおもしろく、感動しました。おすすめです。

    ある歴史学者さんがおすすめしていたのをきっかけに、読み始めました。 こんな主人公の様な人、いたのかな?とおもいましたが、とても面白く、とても感動しました。 おすすめします!。

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