日本の文学賞

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女帝 小池百合子

大宅壮一ノンフィクション賞

女帝 小池百合子

石井妙子

小池百合子の生い立ち、カイロ留学、政界進出、自己演出の過程を、徹底取材と証言で検証する調査報道ノンフィクション。

政治調査報道東京都人物評伝メディア批評

作品情報

華やかな自己演出の裏側にある経歴の綻びを、取材で追う。

文藝春秋から2020年に刊行された石井妙子の単行本。小池百合子の半生を、関係者証言と資料検証でたどり、第52回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。

レビュー要約

  • 小池百合子の自己演出と権力志向を、綿密な取材で暴く点が評価されている。

  • 政治家としての資質を問う、同時代の重要なノンフィクションとして位置づけられている。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
2020-05-29
ページ数
440ページ
言語
日本語
サイズ
13 x 2.8 x 18.8 cm
ISBN-13
9784163912301
ISBN-10
4163912304
価格
930 JPY
カテゴリ
本/社会・政治/政治/政治入門

コロナに脅かされる首都・東京の命運を担う政治家・小池百合子。 女性初の都知事であり、次の総理候補との呼び声も高い。 しかし、われわれは、彼女のことをどれだけ知っているのだろうか。 「芦屋令嬢」育ち、謎多きカイロ時代、キャスターから政治の道へーー 常に「風」を巻き起こしながら、権力の頂点を目指す彼女。 今まで明かされることのなかったその数奇な半生を、 三年半の歳月を費やした綿密な取材のもと描き切る。 〔目次より〕 序章 平成の華 第一章 「芦屋令嬢」 第二章 カイロ大学への留学 第三章 虚飾の階段 第四章 政界のチアリーダー 第五章 大臣の椅子 第六章 復讐 第七章 イカロスの翼 終章 小池百合子という深淵

レビュー

  • 傑出した人物(いろんな意味で)

    ずっと以前から、この政治屋はいったい何をしたいのか?はなはだ不可解であったが、この本を読んでみて全てが腹におちた。 一言でいえば、稀代の権力亡者でありデマゴーグ(大衆扇動者型政治家)ということだろうか? あまりの破茶滅茶ぶりが興味深く、最後まで一気に読んでしまったが、読み終えて太平洋の向こう側にもソックリな為政者がいる事を思い出して、暗澹とした気持ちになってしまった。 (思うままに書いたレビューはアマゾンのAIに拒否されたので、だいぶマイルドなレビューになりました)

  • 政治ぬきにしても実におもしろいまるで映画のような書!都民は絶対読むべし

    みなさんの周りにいないだろうか? なんでも自分の手柄にしてしまう人間。 言ったことや起きた出来事を 微妙にすりかえて すべて自分の有利にもっていき 小さな嘘がいつのまにか大きな嘘に なっていると気づいた時には 既成事実化してとりかえしのつかない ことにしてしまう人間を。 これ、ぜひ読んでほしいのです。 「女帝小池百合子」。 まるで映画をみているかのよう。 政治に興味ない人も 小池百合子氏に興味ない人も 都民でない人もぜひ読んでほしい めちゃくちゃおもしろい本です。 本書で書かれていることが すべて事実なのかはわからないが 綿密な取材をもとにしたノンフィクションだという。 小池氏本人に取材を申し込んでも 断られたと書かれているので 本書の内容は「事実」に近いのではないか。 もしそうでなければ小池氏本人から 訴えられるはずだ。 もし事実ならほんとおそろしいというか ある意味ではすごいというか。 女性なのに顔にアザがあるというハンデ。 めちゃくちゃな父親。 金持ちでもないのに芦屋にいた悲劇。 そうした逆境、ハンデを乗り越えて 自分がいきていくために 世の中を渡り歩いてこなければならなかった。 本書の前半部分、小池百合子氏の 若かりし頃の話を読むと同情してしまう。 悪気があったわけではないのだろう。 たださまざまなハンデを乗り越えて いじめられず生き抜くために 仕方がなかった。 めちゃめちゃな父親のせいで 仕方がなかった。 しかし若気の至りのちょっとした「嘘」で 男性もメディアもアホのごとく 事実も精査せずちやほやし 取り上げてくれたことに味をしめ それによって「日陰」の存在の自分に スポットライトが浴びることがうれしくて どんどん調子にのっていった。 政界後の渡り鳥っぷりは 本書を読むとまあひどい。 しかし小池氏にしてみれば 自分が生き抜くために当然のことを したまでではなかったか。 バカな男たちは簡単にだませる。 バカなメディアは何をエサにすれば 取り上げてくれるかわかるのでちょろい。 そして国民は英語の キャッチフレーズでも使えば 簡単にだませる。 「だまされた」政治家や男性や メディアにしたところで 小池百合子氏を利用したかっただけだ。 元キャスターの女性の政治家というだけで 利用価値はあるからこそ 節操ない渡り鳥だろうが 利用されつつ利用してきたのだ。 そして結局、大臣までなったものの たいした実績をあげられなかったため ポストが回ってこなくなり そこで目をつけたのが都知事だった。 そしてアホなおっさん候補しかいない、 女性をバカにするような候補しかいない 都知事選で勝利してしまったのだ。 確かに本書を読むと小池百合子氏はひどい。 でも生きていくために仕方がなかったのだ。 利用はしたが利用もさせたのだから お互い様だよねって気持ちでしか ないのではないか。 それにしてもすごい。 生まれながらの逆境やコンプレックスをバネに 世渡り上手の「嘘」を学び 男性やメディアを巧みに扱い 都合のいい時に女性を使えば ここまでのし上がれるのは 見事という他ない。 でも純粋に思うのだ。 それで都知事になって 何がしたいんだろうか? それで総理大臣になって 何がしたいんだろうか? スポットライトを浴びて 注目されたいのなら 政治である必要はまったくない。 しかし権力者や政治家や 男性やメディアは利用したからといって それはお互い様なのだろうが 利用された「下のもの」は たまったものではない。 きっと彼女は何も悪いとは思っていない。 どうとでも言い逃れできる。 でもそれが本当に「かわいそうだな」 と思ってしまう。 アザがあったから仕方ないよね。 あんな父親がいたから仕方ないよね。 芦屋の金持ちに負けないために仕方ないよね。 こうして都合よく自分に有利に 何事もすすめてしまい 事実をうまくすりかえる天才というべき 「モンスター」が生み出される。 すごいです。 政治抜きにして都知事選抜きにしても この本は読んだ方がいい。 みなさんの周りにも1人はいるだろう人への 理解や対処法にも役立つはず。 絶対読むべき良書です。

  • 映画にできますね

    客観的にみても、かなり信憑性のある取材だと思えます。2024年7月の都知事選終わったら映画にできますね。主演は松たか子さんあたりがいいかな。

  • ニッポンの自浄作用が機能するかを問う本

    こんな政治家にマスコミ。 これではニッポンが良くなるはずもない。 これらはそもそも社会の鏡であって、それを反映した結果がこれ、とも言える。 この本も最後にそんな趣旨のことでまとめている。 まったく同感。 ネット社会になって個々人が力を持てる時代になった。 最終的には良心の集積が勝るはずである。 経歴詐称については、元側近の小島敏郎氏の告白もあり、もう明らかだろう。 エジプトサイドにはカネが渡っているからもうどうしようもない。 アラビア語通訳能力がまるでないことは火を見るよりも明らか。 父親譲りの異常な売り込み能力と、ミニスカ・ハイヒールにめろめろのおじさん社会を背景に、 まんまとキャスター、政治家に。 政治家になってからは、露骨なすり寄り、官僚の言いなりで、結果、弱い者いじめに終始、と総括できる。 本書によくまとまっている。 阪神淡路の被災者支援法(後ろ向き対応)、石綿新法(テレビの前で縦割り排除で十分な補償を約束しながら、のちにそんなことは言っていないと反故に)、水俣病関西訴訟(認定基準を見直すべきという最高裁判決に従わず被害者泣き寝入り)、築地移転問題(移転延期、築地は守る、豊洲を活かすと言いながら、選挙後反故に)・・・ 反証、反論があれば聞いてみたいものである。 ただし、東京都の、太陽光、蓄電池に対する補助金が手厚いことは評価したい。 小島敏郎氏は水俣裁判に取り組んだようだが、被害者認定基準の拡大に後ろ向きだった環境省の側にいた人だ。本筋とは離れるが、そのことについて小池と組んだことをいまどう考えているのか確認したいところだ。

  • 女帝 = 劣等感×虚栄心×嘘-正直さ-罪悪感

    劣等感・虚栄心・嘘,これは誰しも持つうる性質ではないだろうか. しかし,いくら虚栄心が強かろうと大抵の場合,正直さと罪悪感から嘘をつくのをためらってしまう. 一方で,正直さと罪悪感が欠如していた場合はどうだろうか,どのような人生を送るのだろうか. ぜひ本書でそれを確かめてみて頂きたい. そして都知事選の前にぜひ読んでみて頂きたい. 嘘で塗り重ねた人生はどのようなものなのだろうか. 本人は本当の意味で幸せを感じた瞬間はあったのだろうか. なんて哀れでなんて惨めな人生なのだろう. 本書を読んで感じた最も強い感情は国民を騙し続けたことに 対する怒りではなく彼女の惨めな人生に対する憐れみの念である. なんて可哀想なのだろう... なんにせよ映画化されるといいな...

  • 日本にもジャーナリズムが生き残っていた

    筆者の綿密な取材、北原さん(小池百合子のカイロ時代の同居人)を始めとした勇気ある実名告発者達のお陰で、墓場まで持って行かれる秘密が公にされたのは大変意義深い 誤報や低俗記事なども多数ある文春ではあるが、本書には日本の絶滅危惧的ジャーナリズムを垣間見た 残念ながら北原さんの危惧した「日本もエジプトと一緒なんでしょうか。権力者は守られ、すべてがまかり通るという国になったんでしょうか」という言葉通りに、小池百合子がカイロ大学からの”お墨付き”を貰い再選してしまった 真実を語ったり追求したりする側が偽物扱いされるパラレルワールドのような現状が非常に嘆かわしく恐ろしい

  • 都知事選時に話題になったが

    都知事選が終わったら、小池も石丸も話題がなくなった。 小池の都知事は、今回が最後だろ。 もう読まなくてもいいね。

  • 都民なら読んで損なし!

    選挙前、情報収集のために読みました。ビギナー有権者で、政治家などの候補者を見極める力をつけたいと考えている人にもおすすめしたいです。 取材を元に、筆者の考える小池百合子像が綴られています。ややドラマチックに書き立てられている印象がありましたが、そのおかげで読みやすかったです。内容全てが正しいとは思いませんが、読んで損なしの1冊です。

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