日本の文学賞

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万事快調〈オール・グリーンズ〉

松本清張賞

万事快調〈オール・グリーンズ〉

波木銅

女子高生たちが屋上で大麻を育てる、地方都市の閉塞と友情を描く青春小説。

青春友情地方都市犯罪

作品情報

屋上の園芸同好会、その正体は犯罪クラブだった。

第28回松本清張賞受賞作。底辺工業高校の女子高生たちが、屋上で大麻を育てる犯罪計画に挑む。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
2021-07-05
ページ数
312ページ
言語
日本語
サイズ
13.3 x 2.4 x 18.8 cm
ISBN-13
9784163913964
ISBN-10
4163913963
価格
1540 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

満場一致で第28回松本清張賞を受賞 時代の閉塞感も、小説のセオリーも、すべて蹴散らす、弱冠21歳の現役大学生による破格のデビュー作 このクソ田舎とおさらばするには金! とにかく金がいる! だったら大麻、育てちゃえ(学校の屋上で)。 茨城のどん詰まり。クソ田舎の底辺工業高校には噂があるーー。表向きは園芸同好会だが、その実態は犯罪クラブ。メンバーは3人の女子高生。彼女たちが育てるのは、植物は植物でも大麻(マリファナ)だった! ユーモラスでオフ・ビートな文体が癖になる、中毒性120%のキケンな新時代小説 おもしろかった。「万事休す」の状況なのに、この愉快さ。作者には天性の資質が感じられた。この賞が人生を狂わせないことを切に願う。--中島京子 頭ひとつ抜きん出ていた。登場人物たちの過剰な自意識に何度も笑わせてもらった。皮肉とユーモアのセンスがずば抜けていて、これは努力では身につかないものだ。--東山彰良 正直、粗の多い作品だとは思う。巧いとは一度も感じなかった。が、際立って面白かったのは事実。--森絵都 読みながら、そのセンスの良さに何度も唸り、選考委員としてこの作家のデビューに立ち会いたいと思った。--辻村深月 先を見通しているのか、後ろが見えていないのか。 でも、少なくとも作者には今がはっきり見えている。何者なのか見極めたい。--京極夏彦

レビュー

  • お馬鹿すぎるんだよなあ

    面白い。暴力的な要素だったり、前提が大麻っていうのがどうなんだよっていう話だけど、無駄に疾走感が凄い。エネルギッシュ。10代の青春的なエネルギーが背景にあるから爽やか系に行くのかと言えば、テーマ自体がねじれきってるからこういう不思議な作品に。 ちょっと前のサブカル映画、無駄にグロかったりしたけど、そういう感じだったよね、文学もそうだったよね的な感じで読めると面白いと思う。 登場人物それぞれがサブカルについて詳しすぎる件についてや、街の底辺学校とするには畏すぎるだとか思う所はあるが、まぁサブカル二関しては作者が多分詳しすぎたりするけど、まあそこは御愛嬌っていうことと。大麻に関する向き合い方がシンプルおバカすぎるからある意味正解なのかもしれない。

  • ありがとうございます

    めちゃ綺麗で良かったです。

  • 楽しい

    音楽好き、文学好き、映画好き、それぞれのサブカルを担当しているような3人の女子高生の物語。 個人的に音楽と映画の知識を持ち合わせてるので、かなり深いところのネタまで持ち出された時は驚きました。 ある意味では読んだことない作品という感じで、 20歳前後の方が書いたと知った時、知識の網羅率が非常に高いなと勝手ながら感心しました。 ストーリーの本筋とは別のところでも楽しませてくれる作品です。

  • 映画公式のリンクで来られた方

    画像は映画のカバーになっていますがこのVerで届くとは限りませんのでカバー目的の方は注意が必要です

  • オフビートな諦観と熱感の混ぜモノ

    人を選ぶ作品かもしれない。 だけど、この文体にハマる人には万事快調!! この作者がこれから生み出す物語がどうなるかは知らないけど、このデビュー作はずっと残る。 大好きだ。

  • 田舎JKによる日常系サブカルニューシネマ

    女子高生グループの青春の1ページを描いた作品は多々あれど、JK3人集まってまさかの学校で大麻栽培という斜め上の青春群像劇です。 ヒップホップ・映画・小説etc…特にサブカル方面の話題が会話に中心になるので、そっち系に疎いと意味不明なやりとりが多く感じてしまうかも。 逆にそちら方面に詳しければ主人公たち3人のオフビートな会話がたまらなく、日常系アニメよろしくずっと眺めていたいような心地よさを感じられます。 田舎の工業高校の停滞しきった現状を打破するため、思想も境遇も趣味も絶妙に違う3人が「大麻栽培で一攫千金」を狙う。 茨城県東海村を舞台にしたあまりにリアルな地元描写と、そんなことある?っていうフィクションが混ざり合って妙な疾走感を演出。 登場人物それぞれ必死で本気ゆえの哀しさ、そして可笑しさがあり、結構笑える。 全体的に荒削りだけど(実際細かいエピソードが投げっぱなしな部分も確かにあるが)それを吹っ飛ばす熱量がたまらなくパンクです。 仲間と笑いあいながら、時には罵り合いながらどうしようもなく破滅に突き進んでいく儚さがニューシネマっぽくて良き。 現代日本のテルマ&ルイーズか、暗黒の映像研に手を出すな!か…どちらにしろ一見の価値あり。熱いです!

  • 独特過ぎる世界観

    好き嫌いがはっきり分かれる作品のように感じます。登場人物のやり取りが独特。世界観に馴染みづらさがある。文章に癖を感じ人によっては読みにくいかもしれないです。ただそれらの点を考慮しても十分楽しめました。この作品は著者のデビュー作というこなので今後の作品も楽しみです。

  • 若さのエネルギー

    ケチをつけることはできるが、それは自分自身の好みの問題だし、 作者の圧倒的な表現に付いていけないこちらの責任だ。 田舎住みの女子高校生たちの、見え始まった人生への絶望感や、 家族関係、友人関係への嫌悪感、そしてそれへのあきらめが、 皮肉とともに、これでもかと書き連ねられる。 家族や住む町を捨て、どこかに飛び出していくための資金を作ろうと、 期せずして手に入れた大麻草の種子の栽培に着手する(しかも通う学校でだ!) という奇想天外なストーリーは、作者のエネルギッシュな文章により、 とてもリアルだ。 苦味だらけの素晴らしい青春小説だと思う。

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