合従連衡の挟間で ホンダ神話 2 (文春文庫 さ 30-5)
『ホンダ神話 教祖のなき後で』は、佐藤正明による大宅壮一ノンフィクション賞の対象作。作品名が示す題材を軸に、人物、時代、場所、記憶の手触りをたどる作品として読める。
作品情報
ホンダ神話 教祖のなき後でという題名のもと、佐藤正明が対象に向き合う姿勢が前面に出る作品。
『ホンダ神話 教祖のなき後で』は、佐藤正明による大宅壮一ノンフィクション賞の対象作。作品名が示す題材を軸に、人物、時代、場所、記憶の手触りをたどる作品として読める。
レビュー要約
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題材への着眼と読みやすい構成が評価される一方、背景知識を求める読者にはやや専門的に感じられる部分もある。
書籍情報
- 出版社
- 文藝春秋
- 発売日
- 2007-06-08
- ページ数
- 373ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784167639051
- ISBN-10
- 416763905X
- 価格
- 358 JPY
- カテゴリ
- 本/ビジネス・経済/実践経営・リーダーシップ/企業動向
本田宗一郎と藤沢武夫という2人の祖を失い、ホンダは迷走し始める。そこに襲いかかる国際的再編の波。トップの苦悩と決断とは?
レビュー
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ホンダの内実
ホンダの仕事のやり方というのは、本田宗一郎氏が作り出したものではなく、藤沢武夫氏が作り上げたものだというのは『ホンダ神話』で知った事実で、創業者である二人が亡くなってからホンダは迷走を続けたことは『ホンダ神話』で詳細に書かれている。 今回の『ホンダ神話2 合従連衡の狭間で』に関しても『ホンダ神話』と同じく、第一章 ヘッドハンティング として、入交昭一郎氏の幻のGM入りの話が最初にでてくる。 この内容は、前回の著と同じ内容なのだが、役員を辞めた場合、他の企業(自動車関連以外に関しても)への転進は許されないホンダの決まり事について、硬直性を感じずにはいられない。 総じて言えることは、ホンダという会社が一般的に思われている、先進的な企業ではなく、トヨタ以上に石橋を叩いて渡る企業へ内実は変わっているという現実を垣間見ることができるのが、この本の特徴だと思う。 最後に、入交昭一郎氏の近況について書かれているが、その近況は喜々としていてホンダの歴代の社長さんより輝いているようにも見える。 その話を読んで心が晴れ晴れするのは私だけなのだろうか。 この本を別の視点で見るならば、マスメディアに出てこない熾烈な世界の自動車メーカーの再編劇を垣間見る事ができることだけでも読む価値はあると思います。
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自動車業界の現状まで分かります
「ホンダ神話―教祖のなき後で」を読んだ後に続きを読みたいと思って購入しました。 中身は、「ホンダ神話―教祖のなき後で」の主に平成以降の部分を抜き出しており、更に2006年頃までの状況について追記してあります。 追記された部分はホンダというよりも自動車業界全般について書かれており、トヨタ、日産についても詳しく書かれています。 自動車業界について詳しく取材されている本であり、この業界を知るにはいい本だと感じました。
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佐藤節...?
12年前にハードカバーで出版された「ホンダ神話―教祖のなき後で」に現在の筆者(元日経編集委員)の知見を加えた増補版。 司馬遼太郎の歴史小説のノリで書かれた企業小説と思えばいいか。(あとがきで自分で「佐藤節」といっているのには少々辟易...) ホンダについて言えば、本田・藤沢両氏を不世出の英雄のように描き、その後の社長・役員等については、入交氏を一番持ち上げている。 川本氏・吉野氏・福井氏等については、総じて点が辛い。 増補された部分については、(正確な事実とすれば)日産・ルノーの提携の裏側の描写が興味深い。 (「佐藤節」のせいか?)どこまで正確な事実が書かれているのか疑問もなくはない。辛い評価を受けた人物の反論も伺いたいところではある。
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「合従連衡の狭間に」と副題にあるとおり、この作品にホンダの姿は見えない
1995年に発表され大宅賞を受賞した「ホンダ神話(教祖なき後で)」の増補版であり続編に位置づけられる作品。 前作が、本田宗一郎、藤沢武夫という二人の創業者とその子供達と呼ばれ彼らの薫陶を受けた二代目以降の経営者達の姿を中心に、ホンダという企業の歴史をダイナミックに描いた、企業史としても人物伝としても読み応えのある作品だったのに対し、この作品の主役はホンダではなく、世界の自動車産業の俯瞰図になっている。 よって、前作と同じく「ホンダ」という企業そのものを描いた作品を期待した者にとっては、期待はずれの感が強かった。また、読んでいるうちに、主役はトヨタか?と思ってしまうこともあった。 作品全体が俯瞰図的であるということは、悪く言えば表面的ということだが、自動車産業に関する著作の多い作者にとっては、新たに取材をして書き上げた一冊ではなく、旧知の知識を繋ぎ合わせて書いた一冊なのではと、もやもやしながら本編を読み終わったのだが、最後に書かれた「英訳出版までの道のり(これも前作の続編になっている)」を読んで納得。どうも、やっつけ仕事だったようだ。 とはいえ、業界に詳しくない私にとっては、自動車業界の再編状況をそれなりに知ることができたので☆×3。