書籍情報
- 出版社
- 河出書房新社
- 発売日
- 2004-11-20
- ページ数
- 120ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784309016849
- ISBN-10
- 4309016847
- 価格
- 124 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
19歳のオレと39歳のユリ。歳の離れたふたりの危うい恋の行方は? 年上の女性との恋愛をまったく新しい文体で描いたせつなさ100%の恋愛小説。全選考委員がその才能を絶賛した第41回文藝賞受賞作! 「山崎ナオコーラ氏には、天賦の文才が宿る。思わず嫉妬したくなる程の才能。」 (田中康夫氏) 「この作品について書くべきことはほとんどない。わたしは読んでいて、ひたすら楽しかった。」(高橋源一郎氏)
レビュー
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曖昧さを許して生きようと思えた
もともと、読書が好きじゃありませんでした。 ダラダラとつづられているやけに感傷に浸った文章を、ずっと見ていることができない。退屈と思ってしまう。だから、学生の頃、義務的に読まされたのを除けば、これまでに本を読んだ回数は数える程しかありませんでした。 松山ケンイチさんが好きで、まず映画を観て、すごく好きだなと思いました。それでこの物語が文章になったらどんな風なのか気になって、購入しました。 みるめくんはある層にとって、とんでもなく理想的に映る男の子だろうと思います。まさに、触れたくなるような色気がある。映画よりも、達観してるように感じました。 ユリちゃんは、映画でみた時より人間らしくて、そこが好きになりました。映画を見た時は、なんでユリを?と思ったんですが、本を読んだら納得しました。みるめは少女のような彼女を、なんとなく包みたくなってしまったんだなと思いました。 本編でも、その後の短話でも、なんでこんな可愛い人を好きになれないんだろう、という言葉が出てきます。伊東さんにいたっては、泣き始めてしまう。私にとっては、好きじゃない相手のことを、こういう風にわざわざ味わうということ自体が新鮮で、私もそんな、曖昧さを持て余した生き方ができれば良いなと思いました。 文章そのものが非常に読みやすい。 でも心に変化をくれるようなお話でした。 まさに、誰にでもわかる言葉でつくられた、誰にでも書けないようなお話だと思います。
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恋愛を通して若者の悩みを描く小説
この小説は恋愛小説ですが、主人公が学生仲間たちと自分たちの将来について語り合う場面があり、それぞれの現状に対する不満や将来への不安が率直に書かれていていいと思いました。 著者の子育てに関する随筆を新聞で読み、面白そうな作家だと思い、デビュー作を読んでみました。タイトルを含め、これから小説家を目指す意気込みを感じましたが、少し深味に欠ける気がしました。
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読みやすいものの、あまり記憶に残らない
一言で言うと、男子学生と美術教師の不倫のお話。 ただ、それを男子生徒側から描くことで、不倫というよりは恋に見せることに罪悪感や後ろめたさを全く感じさせない構成になっているのかなと思いました。読みやすい文章は、あまり記憶に残らない。ふわふわとした読了感が残る小説です。
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アラサー女子が20歳の男の子を生温かく見守る物語?※追記あり
まだ途中なのですが、あまりに面白いので。 いっぱしの大人になろうとしても、なりきれない主人公がイタいです。 ところどころに出てくる陳腐な風景描写も、背伸びしようとして見事に失敗してる感がいいですね。 誰も、どの人物にも共感できないと思います。 特に男性は「男のこと、わかってねえよな」といらだつと思います。 ですが、この本の面白いところは、 「女性作家が女性の感性のままで(勝手な想像で)男性視点の小説を書いた」 点です。 セックスを取り上げた小説のほとんどは、男性が女性について想像で書いたものばかりです。 この小説は、そういう「男流文学」への風刺ともとれるでしょう。 物事のとらえ方とその描写は「思わず嫉妬したくなる程の才能」という評価は正しいと思います。 ※追記※ 読み終わりました。 ユリの夫と「オレ」の違いの示し方が面白く、その後の展開も自然に読めました。 ちなみに、ユリさんの性格や行動の理由は考えなくてもいい気がします。
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若い人には刺さるのかな?
作者と同世代なのですが、若い人独特の言い回しだったり感受性だったりで、おばさんが読むと恥ずかしい気持ちになります。私には刺さりませんでした。
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非常に読みやすかった
歳の差恋愛を描いています。 ここでは男性の方が若く、男性目線なんだけど、ハッキリ言って女性から見た男性目線ww 男性ならこうは考えないなあって個所が多数あった。 でも、逆に言えば、女性は男性をこんな風に見ているのかと思わされる。 そういう意味では興味深かった。 文章は平易だけど、洒落ていて書こうとしてもなかなかこうは書けないだろうなと思われる。
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一対一
映画を見てから本を購入。 オレという主人公みるめは、客観的に人を見ていて 若いのにどこか達観しているような諦めているような不思議な魅力がある子。 ユリが飲み会の帰りにみるめに話すシーン “私、君のこと好きなんだよ。知ってた?〜 興味あるの。君の考えていること” 物語を全部読むと、20も年は離れているけれど、みるめの言葉にしない内にある部分を知りたくてたまらなくなるのがよくわかる。 純粋に興味があって、それを恐れずにぶつけられる相手だということがよくわかる。 だからこそ、この本の物語はみるめがなにより魅力的であると感じました。 “人生ってすばらしいな”と思うことや、“ふがいない”と思うこと。 “寂しさというものは、ユリにも他の女の子にも、埋めてもらうようなものじゃない。 無理に解消しようとしないで、じっと抱えて過ごしていこう。 この寂しさやストレスはかわいがってお供にする。 一生ついてきたっていいよ。” 人間らしくていとおしい。 映画ではユリの魅力満載。 だけどみるめも猪熊さんもえんちゃん堂本も、愛しくてそれぞれの一対一を楽しめます。
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ナオコーラさんの文章のすてきさ
映画を何年も前から好きで何度も繰り返し観ていました。小説は初めて読んで衝撃でした。 文章がとてもおしゃれで綺麗です。本当に二十歳くらいの男の子の目線がよくわかるというか、まだ拙い、恋愛を初めて知っていく感じ。痛みとか、寂しさとか、初見、という感じの新鮮さ。リアリティ。 本当に素敵な文章です。だいすきです。
関連する文学賞
- 文藝賞 第41回(2004年) ・受賞