日本の文学賞

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幻の彼女

ばらのまち福山ミステリー文学新人賞

幻の彼女

酒本歩

ドッグシッターの風太に、かつての恋人の母から喪中はがきが届く。死を知らされたはずの元恋人だけでなく、過去に別れた女性たちの消息もつかめなくなり、風太は自分の記憶と過去の恋愛をたどりながら謎に近づいていくミステリー。

元恋人記憶失踪日常の謎ドッグシッター

作品情報

死んだはずの元恋人をめぐる喪中はがきが、過去の恋愛と記憶の謎を呼び起こす。

第11回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。光文社から2019年に単行本化され、Google Books などで ISBN 9784334912727、243ページと確認できる。喪中はがきを起点に、過去の女性たちの不在が連鎖していく構成が特徴である。

レビュー要約

  • 過去の恋人たちを追う設定に、日常的な軽さと不穏な謎が同居している点が読みどころになる。主人公の記憶をたどる構成により、恋愛小説的な手触りとミステリーの推進力が重ねられている。

書籍情報

出版社
光文社
発売日
2019-03-19
ページ数
248ページ
言語
日本語
サイズ
13.6 x 2 x 19.5 cm
ISBN-13
9784334912727
ISBN-10
4334912729
価格
1650 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

ドッグシッターの風太に、元カノ・美咲の訃報が届く。まだ32歳なのにと驚く風太。ほかの別れた恋人、蘭、エミリのことも思い出し連絡を取ろうとするが、三人はまるで存在しなかったかのように、一切の痕跡が消えてしまっていた……。心が揺さぶられる「21世紀本格」の新機軸‼

レビュー

  • ラストの真相に涙

    主人公は平凡な生活を送るドッグシッター。しかし以前の交際相手たちが姿を消し……という謎に引っ張られて、いつしか自分も物語の中に入ってしまったような錯覚に陥ります。 ラストの真相には素直に驚き、涙を禁じ得ないほど心を揺さぶられました。ラストに悲しみは残りますが、主人公の成長がしっかりと描かれた前向きな作品だと思います。青春や成長要素の入ったミステリーを読みたい方におすすめしたいです。

  • 確かに今までにはなかった結末

    「驚きの結末」というのはよくある売り文句ですが、その結末にきちんとした裏付けが設けられており、驚かされつつも納得の行く結末でした。 そして、確かに、今までにはなかった結末なのではないでしょうか。 そもそも読みやすい文体なのと、序盤から早々に謎解きが始まるので、一気読みしたくなる作品です。

  • 話に無理があった

    三人の元彼女を追跡してみると、なぜかその存在が消えている(というか調べても該当する人物が当たらない) それはなぜか?――という実に心を惹くあらすじを見て購入。 ただし、正直いって自分の好みに合わなかった。そこに合理的な理由があったわけではなく、 説明されてもふーん……という感じで期待はずれであった。 展開に飛躍を覚えずにはいられず、平易な描写から急な展開だったので、もう少し伏線を張るべきだったと思う。 島田荘司の選評は過大なほどポジティブで同意できないが、一応弱点についても予防線的に書かれており、こちらについては妥当な評価といえる。

  • ミステリーを 超えている

    1人の どこにでもいそうな 青年が ドッグシッター として 働いている。平凡な日常。1枚の 訃報ハガキが 届く。 前半は、糸口探しもあるが、まあまあに展開する。ところがなんです……‥?後半 こんなのあり?とんでもない 世界に 誘導されて???帚木蓬生先生の 病棟シリーズを 思い起こしました。ギョギョッ。

  • 星で言えば3.5

    基本的にはよく出来ていると思います。ミステリーかと言われると、なんというか一昔前の全盛期のラノベのような物語ですが、文章が落ち着いているのでサラッと読めました。何か物凄いものを求めると肩透かしを食うでしょうけど、こういった作品もあって良いのではと思います。

  • 思いがけない結末

    読み始めの印象からすると終わりが全く想像できない。どんでん返し系ではなくて、そういうことだったのか!という感じ。 最後はちょっと寂しく感じるし、人間ってここまでできるようになっちゃうのかという警鐘にも思える。

  • 意外な結末。ミステリーではないかも

    たしかに意外な結末。しかしながら、島田荘司が審査員ということで本格ミステリーを期待した人にすこし拍子抜けするかもしれません。 ただ、読みやすく知識も豊富で斬新な仕掛けであることは間違いなし。

  • 久々のど真ん中

    ほのぼのとした雰囲気さえ漂う物語の結末が、これですか?あんぐりと口を開け、次にうなっている自分に気がついた。格別な存在感と重く奥行きのある小説です。う〜ん、参ったな。

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