日本の文学賞

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十二月八日の幻影

日本ミステリー文学大賞新人賞

十二月八日の幻影

直原冬明

第18回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作を改題して刊行されたデビュー作。幻影や錯覚を織り交ぜたトリックと人間ドラマを描く長編推理小説。

幻影推理人間関係

作品情報

第18回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作を改題して刊行されたデビュー作。幻影や錯覚を織り交ぜたトリックと人間ドラマを描く長編推理小説。

書籍情報

出版社
光文社
発売日
2015-02-18
ページ数
307ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784334929947
ISBN-10
433492994X
価格
2490 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

第18回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作 太平洋戦争前夜の帝都・東京で帝国海軍軍令部特別班と米英露のスパイの知略と謀略が火花を散らす! プロット、筆力、そして主人公たちの魅力を選考委員[あさのあつこ・笠井潔・今野敏・藤田宜永]が絶賛。 知的で痛快なエンターテインメントの傑作が誕生した!

レビュー

  • こういう小説を読みたいと思っていました

    1941年の日米開戦前夜の日本を舞台に、海軍の防諜班の活躍を描いた物語です。 スリリングなシナリオと、興味を尽きさせない巧みな構成で、一気に読み通してしまいました。 本作の魅力ですが、まず時代考証がしっかりしており、時代小説としての読み応えも十分ある点だと思います。 細かな描写から小道具にいたるまで、しっかりとした資料の読み込みのもとに書かれているのが、一読して分かります。 物語の内容にも、この時代ならではのガジェットが深く関わってきます。 それから、小さい謎解きを繰り返して、物語の真相に迫っていく構成や、魅力的なキャラクターの立て方など エンターテインメント作品としての技巧も非常に高いレベルにあると感じました。 また、防諜側の視点から描いたミステリ、という構成も非常に良かったと思います。 銃撃戦やアクションよりも、いかにしてスパイの手口を解明し、その正体をあぶり出すか?という 頭脳戦に重きが置かれており、そこがこの作品の一番の魅力だと私は思いました。 前からこういうのを読みたいとは思っていましたが、この作品を手に取ることができてよかったです。

  • 予想通り

    大体新聞広告を見たとき感じたとおりでした。西村の「D機関情報」に匹敵すると思います。

  • 相棒!

    渡海少佐と潮田少尉が、まさに相棒。 紳士だけど、きれっきれの渡海少佐がかっこいい。 そして成長していく塩田くん。 分かりやすい構図といえば、その通りだけど、時代背景が新鮮でハラハラさせてくれる。 これ、小説もいいけど漫画とかで読みたいなあ。あるいは映画。 同じ世界観で描かれた短編集も読んでみたいけど、設定的に難しいのかな? 期待しています!

  • ありがとう。

    きれいな本でした。レビューの評価を見て、購入しましたが、評価どうりで、良かったです。

  • 大戦前夜の動かせない歴史的事実を背景に、よくぞ、ここまでのスリラーを組み上げることができたものだと、圧巻の思いです!

    太平洋開戦前の日米欧間の諜報戦いを描いたスパイ・スリラーです。 読み手までもが、丁々発止の騙しあいに引きずりこまれたような感覚にとらわれます。何がどうなってと、読んでいて、知恵熱が出そうになるぐらいに、巧みに組み上げられたストーリーでした。時代考証もしっかりとできていたと思います。本当に面白かったです。 ストーリの軸をなすのも、これぞ、という戦時中の組織です。 また、キャラクタ設定も絶妙です。 海軍軍令部、総長直属の特別班、班長の渡海少佐と、潮田少尉。 陸軍参謀本部第二部暗号解読班、大森大尉に、有馬少尉。 潮田少尉と有馬少尉は、所属する軍部は違えど、優秀な成績で兵学校を卒業し、エリートと目され、本人も戦線の最前線での活躍を夢見ながらも、ひょんな経緯で諜報関連の特別組織に不本意ながら配属された、という事情を持ちます。 この2人が軍部の事情に翻弄されながら、与えられた職務に熟練と忠実を深めて成長していく姿も、また、すばらしい見どころになっていると思います。 このストーリーの主人公をあえていえば、潮田少尉でしょうか。 が、もっとも印象を残すのは、天才的なセンスで諜報活動を繰り広げ、組織に内外、さらには、読者に対しても、常に先んじた計画、行動を行う渡海少佐ですね。 本作の表紙の左側の眼鏡、スーツ姿のニヒルな人物が彼だと思います。 さらに、黎明期のコンピューター、真空管製の、その名も「電気ソロバン」で盗聴した敵国の暗号のアルゴリズムを解読する件には、圧倒されましたσ(^_^)。この小説はフィクションですが、真珠湾攻撃の裏で、こんな諜報戦が本当にあったんだとすれば、実に恐ろしい。。。 その半面、この小説で描かれた諜報活動が、もし、失敗に終っていたとすれば、それはそれで、さらに恐ろしい。。。 12月8日の真珠湾奇襲作戦自体は、動かすことのできない、歴史的事実ですが、この事実を背景に、よくぞ、ここまでのスパイスリラーを組み上げることができたものだと、圧巻の思いです!

  • 日米開戦前夜の防諜の世界を描いた傑作

    日米開戦前夜の東京を舞台に、防諜に心血を注ぐ帝国海軍軍令部特別班。これに陸軍の暗号解読部隊、憲兵隊も加わり、日本軍の奇襲計画を巡る手に汗握る諜報戦が繰り広げられる。 冷徹なまでの洞察力と瞬時に数手先まで見通す判断力の持ち主である特別班班長・渡海少佐、その部下の駆け出し防諜員・潮田少尉などの主要登場人物が、生き生きと描かれている。特に、軍人であるはずの潮田少尉は、実に人間くさい感情を発露しており、現代の読者の感覚にも近く、親近感を覚える。 果たして、帝国陸海軍の奇才たちは、米英ソの間諜の暗躍を止めることができるのか。いくつものどんでん返しの末に明かされた真相には、思わず唸らされた。 謎解きものとしても、楽しめる。

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