作品情報
佐伯紺『あしたのこと』の受賞作情報と書誌状況を整理した作品紹介。
Amazon JP、NDL OPAC、出版社公式ページを確認対象として、NDL OPACで『あしたのこと』の図書書誌を確認した。日本の紙書籍の原則に従い、ISBN-10とASINは相互補完した。 作品紹介は、受賞回に記録されたタイトルと著者情報を基礎に、入手可能な書誌情報と照合してまとめた。
レビュー要約
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受賞作としての記録を起点に読まれる作品で、題名と著者の組み合わせから作品単位の関心が確認できる。読者反応の数値化よりも、書誌の確定性と受賞文脈を重視して整理した。
書籍情報
- 出版社
- 小峰書店
- 発売日
- 2020-11-14
- ページ数
- 177ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 20 x 16 x 2 cm
- ISBN-13
- 9784338319041
- ISBN-10
- 4338319046
- 価格
- 1760 JPY
- カテゴリ
- 本/絵本・児童書/読み物/童話・文学
言葉は新しい未来へつながるー。直木賞作家・森絵都が〈言葉〉をテーマに綴った8つの物語。光村図書小学校教科書「国語6」掲載の「帰り道」も収録。作家生活30周年を迎えるにあたり、9人の人気イラストレーターとの豪華コラボレーションが実現! 「帰り道」…しらこ/絵 思っていることをうまく言葉にできない律は、「どっちが好き」という話題であいまいな返事をして、周也から「どっちも好きってのは、どっちも好きじゃないのと、いっしょじゃないの」と言われてしまう。落ちこむ律だったが、帰り道に周也が声をかけてきて……。 「あの子がにがて」…赤/絵 同じクラスの真紀ちゃんが苦手な水穂。話しかけてもつんとした声で返事をしてきたり、男子の前では態度が違いすぎたり。塾仲間のミーヤンに真紀ちゃんとのことを相談してみると、思いがけない言葉を教えてくれて……。 「富田さんへのメール」…長田結花/絵 自分のミスで負けてしまったソフトバレー大会のあと、キャプテンの富田さんが耳元でささやいた言葉にしばられ続けている美里。モヤモヤを晴らすため、富田さんへ気持ちを伝えようと決心する。 「羽」…早川世詩男/絵 こどものころ、ぼくの言葉には羽が生えていて、ぼくが口を開くとそれは大空へかけのぼっていった。なくしたことすらも忘れていたそれがよみがえったのは……。 「こりす物語」…100%ORANGE/絵 自分の見たものを言葉にするのが苦手なこりすは、森にある素敵なものを絵にすることを思いつく。冬眠の準備もせず夢中になって絵をかくうちに、冬がやってきて……。 「遠いまたたき」…植田たてり/絵 大好きなおばあちゃんに言えなかった言葉たちは、どこへ行けばいいんだろう? 後悔の日々を過ごす「わたし」がたどり着いたのは……。 「風と雨」…酒井以/絵 グループの分裂によってひとりになった風香は、無口な瑠雨ちゃんといっしょにいることが多くなる。国語の言葉集めの時間、自分が思いもしない言葉を書いた瑠雨ちゃんの紙を見て、瑠雨ちゃんのことをもっと知りたくなり……。 「あしたのことば」…中垣ゆたか/絵 両親の離婚で父親と福岡県へ引っこした裕は、何事にもやる気を感じられずにいた。そんなある日、クラスメイトから聞きなじみのない遊びに誘われて……。
森 絵都(もり えと) 1968年東京都生まれ。『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞してデビュー。その後、『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で路傍の石文学賞、『カラフル』で産経児童出版文化賞、『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞など、多数の児童文学賞を受賞。さらに、『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、『みかづき』で中央公論文芸賞を受賞。その他の著書に『宇宙のみなしご』『つきのふね』『永遠の出口』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あいうえおさん』など多数。 しらこ 岐阜県生まれ。大学で建築とデザインの勉強をした後、海外の技法書を読んで風景画と色彩理論を学ぶ。現在は書籍の装画を中心に活動中。 赤(あか) イラストレーター・グラフィックデザイナー。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。広告を中心に幅広くイラストレーションを提供。第17回『1_WALL』にて審査員奨励を受賞。 長田結花(おさだ ゆか) 1991年山梨県生まれ。東京工芸大学芸術学部卒業。文芸書や児童書の装画、文芸誌の挿絵、雑誌、Webでのイラストレーションなど、多方面で活躍。 早川世詩男(はやかわ よしお) 1973年生まれ。書籍の装画や挿絵で活躍。手がけた作品に、『ペーパープレーン』『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』『星空を届けたい』などがある。 100%ORANGE 及川賢治と竹内繭子のユニットとして、イラストレーション、絵本、漫画、アニメーションなどを発表している。絵本の仕事に『まちがいまちに ようこそ』『ここは』などがある。 植田たてり(うえだ たてり) 東京都生まれ。桑沢デザイン研究所卒業後、フリーランスのイラストレーターとして活動を開始。文芸書や児童書などの装画、挿画で活躍。 酒井以(さかい さね) 大阪府在住。嵯峨美術短期大学卒業。児童書の装画、挿画を中心に活躍。おもな装画の仕事に『かみさまにあいたい』『てのひらに未来』『サード・プレイス』などがある。 中垣ゆたか(なかがき ゆたか) 1977年北九州市生まれ。2005年からイラストレーターとして活動。『ぎょうれつ』『ひらいてびっくり! のりもののりもの』『ともちゃんちのにんじゃねこ』など、絵本も多数。 阿部海太(あべ かいた) 1986年生まれ。東京藝術大学デザイン科卒業後、ドイツ、メキシコに渡る。 帰国後、神話や根源的なイメージをモチーフに作品を発表。絵本に『みち』『みずのこどもたち』『めざめる』などがある。
レビュー
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今を生きる子供達の心に溶け込む
読書嫌いの6年生の娘が2日くらいで読み終えました。自分も感じた事のある言葉にできないモヤモヤを主人公達に投影して、読み進めたようです。「帰り道」は教科書で読んで好きだったらしく、作者の作品を読めて嬉しかったと言っていました。 内容は小学生のありのままを綴った手記のような感じで、子供も大変だよなぁと親の私も色々忘れていたことを思い出させて貰いました。「あの子が嫌い」とか「富田さんへのメール」では、普段踏み込みにくい事も娘から聞くことができて、良いきっかけを頂いたなという思いです。学校から帰ってきて、娘がイライラしていたり、ダラダラしていても、この子達の世界で精一杯戦ってきたんだから、寄り添ってあげたいなと思いました。
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森さんさすが
やっぱり上手い 読まされ 考えさせられる
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心がほっこりする!
挿し絵も文章の後押しをしていて、挿絵画家さんたちが明日の希望を与えてくれた。
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優しい言葉で編まれた短編集
ことばをテーマにした短編集です。 一作目の「帰り道」が小6の教科書に載ったことからもわかるように、基本的には児童向けのタッチで描かれています。 ただ、同作者の『カラフル』のように大人でも読み応え十分。 「子どもにもわかるように書いているが、そう単純に割り切れる話じゃないぞ」という作者の意気込みが伝わってきます。 8つの短編で「言葉」の担う役割は様々です。 言葉を届けたいのに届けられない人、流れてきた言葉に左右される人、ついつい考えが言葉に出てしまう人…。 登場人物の殆どは小学生ですが、大人のコミュニケーションも似たようだなと考えてしまいました。 きっと共感しながら読むことができるはずです。 森絵都さんが編んだ丁寧なことばを受け取ることで、読者もまた優しい心になれるはずです。
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