日本の文学賞

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みなさん、さようなら

パピルス新人賞

みなさん、さようなら

久保寺健彦

『みなさん、さようなら』は久保寺健彦による2007年回の受賞作です。人物や社会、記憶との向き合い方を軸に、受賞作として評価された主題を読者に伝える作品です。

受賞作人間関係記憶社会

作品情報

みなさん、さようならは、久保寺健彦の筆致で人の選択と時間の重みを描く受賞作です。

『みなさん、さようなら』は、久保寺健彦の受賞作として知られる作品です。NDL OPAC または出版社ページで単行本・文庫の ISBN を確認し、日本の紙書籍は ASIN と ISBN-10 を同値として補完した。 作品ページでは、確認できた刊行状況と、賞の記録からたどれる作品の位置づけをもとに紹介します。

レビュー要約

  • 読者からは、題材への距離の取り方と落ち着いた語り口が評価されている。派手な展開よりも、人物の内面や背景を追う読み方に向いた作品として受け止められている。

書籍情報

出版社
幻冬舎
発売日
2007-11-01
ページ数
332ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784344014152
ISBN-10
4344014154
価格
780 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

選考委員満場一致 第1回パピルス新人賞受賞作! 「力のある第1回受賞作」 石田衣良 「作者の力わざに感嘆した。すごい」 あさのあつこ 小学校の卒業式で起きた同級生の刺殺事件をきっかけに、団地という狭 い住処から外に出られなくなった少年・渡会悟。悟は団地で友達を作 り、恋をし、働き、団地の中だけで一生を過ごす決意する。だが月日が 経つにつれ一人また一人と同級生は減っていき、最愛の恋人すらも彼の 前を去ろうとしていた――。限られた狭い住処で生きようとした少年 が、孤独と葛藤を引き受けながらも伸びやかに成長する姿を描く、極上 のエンターテインメントであり感動の物語!

久保寺健彦 1969年東京都生まれ。立教大学法学部卒業。早稲田大学大学院日本文学研究科修士課程中退。進学塾に勤務する傍ら小説を執筆。2007年「すべての若き野郎ども」で第1回ドラマ原作大賞選考委員特別賞を、「みなさん、さようなら」で第1回パピルス新人賞を、「ブラック・ジャック・キッド」で第19回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞をそれぞれ受賞。本書がデビュー作となる。

レビュー

  • 泣ける……

    同名の映画は存じていました。原作も読んでみようと思い、購入。 歯切れよく、テンポのいい文章で、読みやすかったです。 私は小説はあまり読むタイプではありませんが、一時間と少しで読了できる量でした。 映画化にあたり、原作から改変された箇所が結構あることが分かりました。 映画を気に入った方は、原作も是非オススメします。 主人公を取り巻く人々の優しさや愛にとても感動します。

  • 裏表紙にネタばれ⋯

    少年の特殊な成長譚。シリアスな部分もあり、重松清あたりが書いたらもっと湿っぽくなりそうな内容ですが、カラッとした軽快な文体が可笑しみと思春期のイタさを出していてとてもいい。 ただ文庫化で残念だったのはストーリーの肝が、カバー裏表紙のあらすじでネタバレされていたこと。 解説ですらわざわざ伏せていた部分なので編集者の無能さには落胆。

  • ただ団地から出られないだけなのに 置いて行かれる別れの寂しさを知っている人には読んで欲しい

    不思議に心にしみました。本はたくさん読みますが、なぜか記憶に残る話です。 PTSDで、ただ団地から出られないだけなのに、出会いとたくさんの別れ。 無理矢理作った不自然な状況設定のようですが、周りの人々が引っ越したり死んでいったり、そうやって取り残され去って行く人たちに手が届かない人間の悲しみが、まるで人生を象徴しているかのように不思議に心にしみました。 ネタバレになってしまいますが、作者にはどんな話にするのか大変だと思いますが、最後に外に踏み出した後の人生についてぜひ続編を書いてほしい。 主人公のその後、リアルな人物のようにとても気になります。

  • 不思議な本

    なんとも不思議な話でした。でも読み進むうちに、主人公の心のキズなどがわかってくると、そういうこともあるのかな、と。さらさら読めました。

  • ジーンときました

    読みやすく入りやすい文章で、すぐに物語の中に入っていけました。 最悪のひとでなしも出てきますが、基本はとても温かい。 ラストでは、目頭が熱くなりました。

  • 予想したよりも

    淡々とした始まり方,筋の運び,終わり方でしたがこれはこれで良いとおもいます。主人公より,作者の正義感の方が強め?な印象だからでしょうか.

  • コミュニティーに向き合った快作

    小学校を卒業後、団地の中だけで生き続けようと決意する主人公。 団地という小社会の中で、次第に団地を離れていく旧友達の別れや、団地で得た仕事から築いた新たな人脈から逞しく成長していく主人公の背景で、老朽化した団地はコミュニティや治安が崩れていきます。 形骸化したノスタルジーや「団地団」のような余所者のマニアックではない、団地に入り、団地で生まれ、離れていく人々の描写がしっかりしています。社会問題を扱いつつ、娯楽、ファンタジー要素も含んだ、安定したバランス感のある物語は素晴らしいものになっています。ただ、団地の生活を全く知らない地域の方には共感しにくい部分はあるかもしれません。

  • 思いがけず泣けた

    ある事件をきっかけに、自分の住む団地から一歩も出られなくなってしまった少年…不条理物語のような設定に惹かれて読み始めました。 団地に引きこもりながらも、少年は体を鍛え、働き、どんどん「強く」なっていきます。失恋、親友との別れ、邪悪な者との闘い…引きこもりが似合わなくなるにつれ、主人公が何をきっかけに団地を出ることになるのか、それともずっと引きこもったままなのか…残りページの厚さを見ながら、ハラハラして読み進めました。 ラストは、意外というか、運命というか…母なる海に漕ぎ出していくイメージがあり、思わず涙が出ました。 団地が母の象徴だとしたら、外側の世界もまた、大いなる母なのでしょうか。

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