作品情報
国会議員の死に違和感を抱いた高月馨が、永田町の人々と向き合いながら真相をたどる。
国会のマドンナと呼ばれた朝沼侑子が遺書を残して亡くなり、かつて対立していた高月馨は死の真相を調べ始める。選挙、政党、議員事務所をめぐる関係のなかで、女性たちが直面する困難と政治の力学を描く長編ミステリー。
書籍情報
- 出版社
- 幻冬舎
- 発売日
- 2024-04-17
- ページ数
- 404ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 2.5 x 12.8 x 18.8 cm
- ISBN-13
- 9784344042636
- ISBN-10
- 4344042638
- 価格
- 1980 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
第38回「山本周五郎賞」受賞 ●朝日新聞(2024年5月22日付)書評掲載(評者:千街晶之[ミステリー評論家]) ●福島民友、大分合同新聞、山陰新聞ほか 共同通信配信記事(2024年5月)(評者:平川翔[共同通信記者]) ●小説推理(2024年7月号)掲載(評者:香山二三郎[評論家]) ●読売新聞(2024年6月3日付)掲載(評者:櫻木みわ[作家]) ●Web eclat(2024年6月3日付)掲載(評者:齊藤美奈子[書評家]) 選挙に弱い政治家は、 誰かの言いなりになるしかない。 だからーー。 強くなりたい。 国会のマドンナ“お嬢”が遺書を残し自殺した。 敵対する野党第一党の“憤慨おばさん”は死の真相を探りはじめる。 議員・秘書・記者の覚悟に心震える、政治 大逆転ミステリ! 野党第一党の高月馨は窮地に追い込まれた。 敵対関係にありつつも、ある法案については共闘関係にあった与党議員・朝沼侑子が自殺したのだ。 「自分の派閥のトップも説得できていなかったの? 法案を通すつもり、本当にあったの?」 死の前日の浅沼への叱責が彼女を追い詰めたのではないかと批判が集まり、謝罪と国対副委員長の辞任を迫られてしまう。 だが、長年ライバル関係を築いてきた高月には朝沼の死がどうも解せない。 朝沼の婚約者で政界のプリンス・三好顕太郎に直談判し、共に死の真相を調べることに。
1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身。宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』『縁切り上等!』などがある。
レビュー
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面白い
今の政治家?
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女性総理が誕生したけれど…
政治を志す女性が決して少なくはないにもかかわらず、世の中の多くの組織が男性中心なので、予選の段階でエントリーされておらず、分母が小さいのでどうにもならないというのが、パキッと描かれています。小選挙区制度では、基礎票固めをすることが必須なので、政党組織に頼らざるを得ず、党の公認を決めるのは県連の常識を変えられなければ男性優位の構造を崩すことができません。せめて比例区だけは、女性や若者を前面に立てればいいのに、重複立候補なんて誰が考えたんでしょうね?
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面白い! 著者の力量を感じる充実した小説
(a) 複数の女性が登場して、それぞれの立場で政治の現状に立ち向かっていく本です。「第1章 国会」(自殺した女性国会議員とその謎を追う女性国会議員と秘書)、「第2章 政治記者」(政治分野の新聞記者)、「第3章 地方議員」(地方議会で地道に活動する女性市議会議員)というように章ごとに主人公が変わり、1話ごと短編小説を読むような充実したストーリーです。そして、彼女たちの戦いや謎解きの結末が「第4章 選挙」で見事に回収され、収れんされます。私は1夜1章づつ大切に読ませていただきました。 (b) 読んでいて、日本政治の男性中心の不条理な現状に読者まで憤り、女性たちの正々堂々とした戦いぶりを応援してしまうストーリー。登場する女性たちはそれぞれにカッコいいです。 (c) 男社会の政治力学と戦い、女性が政治を目指すストーリーそのものはたいへんに興味深く面白いです。その一方、謎解きと種明かしは、本当にびっくりするような内容であり、おそらくほとんどの読者は結末まで正解を言い当てられないのではと思います。少し「そんなのあり?」と思いますが、その発想力も見事です。 (d) 私は新川帆立さんの本を初めて読みましたが、見事な筆運びに感嘆しました。「久しぶりに面白い本を読んだ」と思える本。お薦めします。
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引き込まれました
本書のメインテーマに一貫した内容の展開が構成されていた。また、どうしようもない状況におかれたときにどう立ち向かえるかについて、考えさせられたとともに、読んでいて自分のエネルギーになった。
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みんなに読んでもらいたい
素晴らしい小説! 最後のどんでん返しは伏線わからなくて驚く! 高市総理誕生のタイミングで読んだから、リアルだった!
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取り敢えず、面白かった
途中迄はかったるく、途中からは面白くなった。最後の逆転のストーリーには目から鱗だったが、期待した程のカタルシスを得られた訳ではなかった。
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現代的で才気煥発な作品
ずばり、テーマはトランスジェンダーだ。その意味で新しい。しかも、舞台は国会を始めとした政治の分野である。 これほど現代的な内容の小説は珍しいだろう。問題は、サスペンスとしてどうかである。 文章は問題ない。可もなく不可もないといったところだ。個性は感じられなかったとだけ言っておこう。 次には視点だが、これが章によって異なるのである。確かに、多人数視点でないと複雑な出来事を描写しきれないというのは分かる。その分、読者は丁寧な説明を得られるが、小説の構造としては一貫性を失うので弱くなるのは否めない。 リアリティーという点ではどうか。論理的には整合性があるが、現実には有り得ないと思える。 テーマは良い。ネタバレになるので書けないが、この点が最も評価できるところだ。しかし、リアリティの無さの方がどちらかと言えば気になる。一言で言うと、本作の映画化は難しいと言うに尽きる。具体的な映像を思い浮かべられないのだ。ストーリーは映像化できるが、その形象性が難しい。 よく書かれていて真面目な作品ではあるが、映像化しにくいという点で限界を感じる。才女が描いた才気煥発な作品と言えよう。
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女性が描く女性の不条理さ、リアルで腹立たしいけど、面白かった!
最初は女性の不当な扱いのシーンが多くて途中で読むのを中断したほど。 でもその不条理なことに登場人物達がしっかり立ち向かって怒ってくれる。それが心地よくて、途中からは余計なことを考えずに物語に集中! ストーリーももちろん面白かった!!
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