日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
ラストダンス

サムライジャパン野球文学賞

ラストダンス

堂場瞬一

プロ野球チームの同期でありながら対照的な道を歩んだ投手と捕手が、引退の季節に再びバッテリーを組むスポーツ小説。スターと控え選手の光と影を、最後の夏の緊張感の中で描く。

プロ野球引退友情バッテリー

作品情報

現役最後の夏、二人のバッテリーに奇跡が訪れる。

真田はスター投手となり、樋口は正捕手の座をつかめないまま年齢を重ねた。二人に引き際が迫るシーズン終盤、長く離れていたバッテリーが再びマウンドとホームベースを結ぶ。

レビュー要約

  • 球場の臨場感と、同期二人の対照的な野球人生が支持されている。終盤の展開には好みが分かれる部分もあるが、引退ドラマとしての余韻を評価する声が多い。

書籍情報

出版社
実業之日本社
発売日
2009-09-18
ページ数
324ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784408535586
ISBN-10
4408535583
価格
1760 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

プロ野球<スターズ>の同期、真田誠と樋口孝明。その野球人生は常に対照的だった。ドラフト二位で即戦力と期待された樋口はついにレギュラーを奪えず、真田はドラフト五位から球界を代表するスター投手へとのし上がる。そして今季、球界最年長・40歳の二人に引き際が訪れた。二軍監督要請という形で引退勧告を受けた樋口に対し、真田はシーズン半ばで突然引退会見を行う。ところが引退宣言以降の登板で真田は連勝、低迷していたチームも優勝争いにからむ快進撃を始めた。シーズン終盤、正捕手の負傷で一軍に昇格した樋口と真田に17年ぶりのバッテリーを組む日が到来する……。

レビュー

  • 野球を通して描くおじさん2人の最後のきらめきはマンガのヒーローのように光る

    野球の物語だったらどんな物語でも楽しめるのは小学校から中学校と合計約9年間を野球をやって過ごしてきたからなんだろう。 夢を夢から現実に軌道修正する小学校3・4年を過ぎてもプロ野球選手になりたいと想い続けていた自分は小学校6年生の時に人生で初めて柵越えのホームランを打たれ、プロ野球選手にはなれないとぼんやり思い、とてつもなく厳しい野球部の顧問の先生が中学二年生に上がるタイミングで他の学校に転任したことをきっかけにそこまで野球に取り組まなくなった頃から学校の先生が夢と書き始めた。 ただ、子供の頃から野球に夢中で今でも高校野球漫画「おおきく振りかぶって」を買い続けている自分が一番好きなスポーツは野球なんだろう。サッカーも好きだけど、一番をあげろと言われたらいろんな事を含めて野球をあげる。 だからこそ、野球の小説はたいがい楽しめるし、速いスピードで読んで爽快な気分になる。マンガのような展開であっても満足できる。それが野球だからとひとくくりにしてしまえるのも野球好きだからなのかもしれない。 この本のエンディングもまさにマンガのようなゲームセットが待っている。でも、野球だから全然気にならない。清々しいぐらいに心に入ってくる。 引退間際の同期のキャッチャーとピッチャーの物語。一軍と二軍を行った来たりだったキャッチャーの樋口と常にチームのエースとしてマウンドに立ち続けてきた真田。若いころの出来事で試合でバッテリーを組むことはなかったけど、同じチームでは唯一同期で現役選手の2人は否が応でも意識する。 引退が近づきつつあることを意識し始めた2人に引退の花道として野球の神様はマンガのような展開を見せてくれる。2人は十数年の壁を破ってバッテリーを組むことになるのか。そして、引退の道を2人はどう歩むのか。 プロ野球という描きつくされているのかもしれない世界をあたかも2人の側で取材しているような気分で読み進めることが出来る人物描写と風景描写は野球好きならずとも楽しめる。 野球を通して描くおじさん2人の最後のきらめきはマンガのヒーローのように光る。野球好きに爽快な小説はないかと聞かれたらおすすめできる小説。 【引用】 「誰かに必要とされてるってのは、大事なことなんだぜ。それに気づくのは、不用品になってからだったりするもんだ。それじゃ寂しいだろうが」 ピッチャーという人種には、ある資質が抜け落ちているのだ。謙虚さ。 データの先にある「何か」の存在を信じていた。「一流」と「超一流」を分けるもの、それはやはり、技術という枠では語り切れない何かなのだ。 そして俺たちの野球は明日も続く。場所や形が変わったとしても。 【手に入れたきっかけ】 KIndleキャンペーン!

  • 熟成した余韻が残る野球ストーリー

    個人的には、見るなら高校野球が一番好きなのだけど、 この本は、社会に出た野球人が描かれていて面白かった。 高校野球のまっすぐさとは違い、 駆け引きも考えたちょっと匂いのある野球。 出来過ぎたストーリー展開でなく 丁寧に読ませていくのは、読み手側も心地よい。 最後もどんでん返しとかそういうのでなく、でもどこか爽やか。 作者の技量を感じさせてくれる一冊だった。 堂場さんの野球小説って安定しているなあ。

  • 堂場以外には書けないくささがいい

    堂場のお得意モノ。 話は漫画的で、ストレート。 それだけにグッとくる中年男性が多いことだろう。 どなたかもおかきだが、ラストダンスという題名は?だなぁ。

  • 最高です!

    堂場さんのスポーツシリーズほとんどよんでます。 5年以上まえに文庫でラストダンス読んで、久しぶりにKindleで読みました。 最高です!

  • 引退を決意したバッテリーが最終戦で起こした奇跡。

    スポーツ選手が引退する時、体力や気力が限界に達した時が一般的だと思うが、一方で、周りはまだまだやれると思われるのに惜しまれながら引退を決意する場合もあるだろう。一花咲かすのにも色々な思いが駆け巡るが、最後に完全試合を狙うとは尋常ではない。それも過去に一度しか組んだことがない二人である。しかし、プロというものは、いかなる条件でも普通にやるのがプロであろう。その結果、二人の絆が深まったことは微笑ましい限りである。

  • 幻聴が起きる。

    ストーリーについてはもうほかの方がたくさん書かれていますので。 すごく脳裏に画が浮かぶ小説です。 それと、読んでいると幻聴が起きます(自分は)。 「Save The Last dance for Me (ラストダンスは私に)」 が、いろんな人の歌声で。 タイトルがおかしい、っていう方がいらっしゃるようですが。 自分はこれしかないっていうくらい素敵な題名だと思います。

  • あっという間に読了

    娯楽小説。単純に面白かったです。クライマックスはちょっとあり得なさすぎ、ですけどね。それも含めて楽しめました。

  • ボキャブラリーが...

    筆者のボキャブラリーが少ないのが気になってしまう。特に「皮肉」って言葉、作中でいったい何回使ったのか。1ページに複数回出てくるし、出る人物がみんな皮肉るから、キャラが立たない。ストーリーはよく言えば王道漫画的、悪く言えば捻りなし。

関連する文学賞