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啄木鳥探偵處 (創元推理文庫)

創元ミステリ短編賞

啄木鳥探偵處 (創元推理文庫)

伊井圭

明治42年の東京を舞台に、石川啄木と金田一京助が浅草十二階の幽霊騒動に挑む連作本格ミステリです。第3回創元推理短編賞受賞作を含み、時代の空気と謎解きの楽しさを両立させています。

明治時代東京石川啄木金田一京助本格ミステリ

作品情報

浅草十二階の幽霊騒動が、啄木と京助の探偵譚を動かし始める。

第3回創元推理短編賞受賞作「高塔奇譚」を含む連作短編集。東京創元社の創元推理文庫として2008年に刊行され、浅草十二階の怪事件から始まる明治探偵譚として長く読み継がれています。

レビュー要約

  • 明治の街の雰囲気や、啄木と京助のコンビが動く軽やかさを楽しむ声がある。事件のロジックだけでなく、時代ものとしての空気感を含めて読むと魅力が伝わりやすいと受け止められている。

  • 時代背景や舞台の雰囲気が強く印象に残る一方で、登場人物同士の関係性や語り口に独特のくせを感じるという反応もある。連作としてのまとまりを評価しつつ、好みが分かれやすい作品として読まれている。

書籍情報

出版社
東京創元社
発売日
2008-11-22
ページ数
249ページ
言語
日本語
サイズ
14.8 x 10.5 x 2 cm
ISBN-13
9784488483012
ISBN-10
4488483011
価格
1 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

TVアニメ『啄木鳥探偵處』原作! 浅草十二階こと凌雲閣で幽霊が目撃された――。明治42年、金田一京助のもとへ石川啄木が持ち込んできた、幽霊騒動を報じる新聞記事。家族を養うため探偵業を始めた啄木から強引に誘われ、京助は助手役として調査に加わったのだが……。第3回創元推理短編賞受賞作「高塔奇譚」、人形の頭が男の喉を咬み切ったという奇怪な事件「忍冬」など、全5編を収める連作本格ミステリ。解説=細谷正充

レビュー

  • ミステリー通好みの一冊

    石川啄木が登場する、懐古趣味にあふれた、ミステリーである。 石川啄木が登場するので、ミステリーファンならずとも、ちょっと惹かれる。しかも、啄木が探偵役を務め、ワトソンには、言語学者の金田一先生(横溝先生の描く名探偵のほうではないところもいいのです)が登場。 これだけで、何だかわくわくする。ミステリーなので、あまりクドクド説明するのも野暮なのだが、一言、添えれば、創元推理文庫に収まるだけあって、ミステリーとしては「通好み」であるということ。 短編の連作となっているが、私が、とくに楽しめたのは、石川啄木の人物像。金田一先生から、上手く借金を重ねるところは、誠に人間臭いのである。 ところで、伊井圭という作者も、ただものではない。ネットで調べてみると、「深谷宿ミステリーツァー」のコンダクターであり、今年は「JOIN赤坂サカス・ミステリーツァー」や「JOIN伊豆下田ミステリーツァー」に「出没」している。 次の作品が楽しみ。いずれ「深谷宿ミステリーツァー」などにも、石川啄木が、時代を超えてやってくる、なんてのは、SFになってしまうのかな。 いずれにせよ、ミステリー通、必読の書。

  • レトロな味わいの探偵小説

    探偵役石川啄木&ワトソン役金田一京助のコンビでお送りする、レトロな味わいの探偵小説であります。 薄幸の歌人兼探偵啄木に振りまわされ続ける金田一先生が素敵。両人のやりとりはコミカルで、そこはかとなくボーイズラブの香りが匂っておりますが、端正な筆致でつづられる物語の数々は、いずれも哀しくて、艶があります。明治末年という時代の空気感もお見事。最後のエピソードに出てくるゲストにはにやりとさせられます。 ミステリとしての出来にばらつきがあるのがやや残念なところか。

  • いい!

    啄木鳥探偵處のレビューを読んで、本当にそんなに面白いのかと、半信半疑で購入してみた。 いやはや、まいりました。ミステリがどうのという以前に、まずは文章世界の巧みさに、どんどん引きずり込まれてしまった。艶のある文体から、ふと垣間見せる女の切なさがいい味をだしている。啄木のやんちゃさ、金田一のお人よし、時代背景の美しさ、どれをとっても一級品の推理短編集である。 こんなに凄い作家さんがいたなんて、さすがは創元推理文庫です。 続きはないのかな?読みたい!!

  • 我が道を往く啄木と、それにハメられる金田一。

    明治時代+推理+石川啄木&金田一京助キャラクタ。 メインにまさかと思って読んでみました。 まずはキャラクタの中身が面白かったです。 貧困と病弱なくせに絶対的に我が道を歩いていく石川啄木。役どころは探偵。 年上のはずだけれども術中にはまっていく金田一京助。探偵助手と勝手に決められる。 会話も楽しいし、地の文にも面白味があります。 常に、啄木が台詞まわしで金田一を騙してはめるパターンですが、 ストーリーが金田一の一人称なので笑えます。 一話ずつ完結している連作集でした。 〆は必ず、啄木の短歌で飾られています。 最後のお話は、冒頭から石川啄木亡き後と始まってますので吃驚。 しかも十一年後。とはいえ、啄木が探偵業を手がける発端ともなったという中身です。 金田一が啄木を思い出す場面は、ほほ笑ましいやらなんとやらでした。 推理の筋を追っていくのは少し大変でした。 トリックはガチで作り込まれているので、啄木の説明を追うだけで精一杯。 トリックが好きな方にはいいのではと思います。

  • 主人公たちがもったいない

    期待はずれでした。 石川啄木に金田一京介、明治の浅草や下町界隈、どんな話なのか期待して読み始めましたが、人物像は見えてこないし、この文の後ろにこんな表現持ってくる?といった感じで途中でやめようかと思ったくらいです。

  • 連作短編集の醍醐味!

    夭折の歌人石川啄木と、言語学者の金田一京助が活躍する短編5作の連作集。 東京と呼ばれてもまだ江戸情緒を残す明治末期の浅草界隈を舞台に、幽霊が出たり人形の頭が役者の喉笛を噛み切ったりという妖しい謎を二人が解き明かす設定。 病苦と貧困が痛々しいイメージの啄木が、実はなかなかしたたかに金田一を振り回すのが面白い。 見世物小屋、花屋敷、私娼窟など、読み進めているうちに、ある人物のイメージが多くの読者に浮かんでくるのではないだろうか? 第5作は、啄木没後11年になる大正12年に金田一が啄木を探偵業に駆り立てた最初の事件を回想する。そこに登場する思いがけない人物に、あっと驚くもよし、やっぱり...とほくそ笑みむもよし。 明治から大正、昭和への時の流れを感じさせるまとめ方で、ミステリファンを楽しませてくれる。

  • 石川啄木と金田一京助

    1999年に出た単行本の文庫化。 名探偵訳に石川啄木を、ワトスン役に金田一京助を据えたミステリである。本書には、第三回創元推理短編賞受賞作の「高塔奇譚」をはじめとする5篇が収められている。 しかし、これはちょっとどうなのかというレベルで、なんだかガッカリしてしまった。推理はお粗末だし、BLっぽいし、人物や時代や社会の描き方に優れたものがあるわけでもない。 本書ののちは時代小説、伝奇小説で頑張っているようだが…。

  • お得な一冊

    新書版を持っていましたが、コンパクトな文庫が出てさっそく購入。 石川啄木が登場します。 啄木が探偵になって、ワトソンには、言語学者の金田一先生。設定が挑戦的です。 短編の連作を少ずつ読みかえしました。テレビやビデオに飽きた、ちょっとした時間に読書。読み応えがありました。お薦めの一冊です。

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