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龍が哭く 河井継之助 (PHP文芸文庫)

野村胡堂文学賞

龍が哭く 河井継之助 (PHP文芸文庫)

秋山香乃

幕末の長岡藩家老・河井継之助の生涯を描く歴史長編。理想と現実の狭間で戦争に向き合う人物像を、新聞連載をもとに重厚に構成している。

幕末河井継之助長岡藩

作品情報

維新前夜の激動を、河井継之助の選択から見つめる。

長岡藩の武装中立構想と北越戦争を背景に、政治的判断、藩を背負う責任、時代に翻弄される人間の矛盾を描いた時代小説。

レビュー要約

  • 読者からは、題材への切り込み方と人物の感情をすくう筆致が評価されている。一方で、静かな展開をじっくり読む作品として受け止められている。

書籍情報

出版社
PHP研究所
発売日
2020-01-10
ページ数
728ページ
言語
日本語
サイズ
10.7 x 2.9 x 15.1 cm
ISBN-13
9784569769882
ISBN-10
4569769888
価格
1210 JPY
カテゴリ
本/歴史・地理/日本史/一般/歴史上の人物

「新潟日報」他、10紙で連載され、第六回野村胡堂文学賞を受賞した話題作、待望の文庫化。 戊辰戦争の際、官軍と奥羽列藩同盟の間で武装中立を目指した長岡藩家老・河井継之助は、「英雄」として語られることが多い。しかし、彼は本当にそうだったのか――。 藩を救うために諸国を巡った若き日、妻・すがとの絆、会津藩家老・秋月悌次郎や仙台藩隠密・細谷十太夫、そして武器商人エドワード・スネルとの親交を通して、動乱の時代を峻烈に生き抜いた人間・河井継之助の、真実の姿に迫る感動巨編。 司馬遼太郎が『峠』で書いたのとは違ったかたちで、一人の人間としての河井継之助を鮮やかに描き出した、著者渾身の歴史小説。

1968年、北九州市生まれ。活水女子短期大学卒業。柳生新陰流居合道四段。2002年、『歳三 往きてまた』で作家デビュー。新選組ファンをはじめ、歴史時代小説ファンから支持を得る。 著書に『新選組 藤堂平助』『総司 炎の如く』『新撰組捕物帖』『獅子の棲む国』『吉田松陰 大和燦々』『獺祭り 白狐騒動始末記』『伊庭八郎 凍土に奔る』『氏真、寂たり』など多数。

レビュー

  • 現代でも人は立場で生きてる

    有名な人が多い幕末の人物の中で河井継之助は知る人ぞ知るって感じだと思います。評価も別れてるみたいですし。 ただ 今、長岡市の市のマークに不死鳥を掲げられる長岡の歴史の第一歩を作ったのは継之助が後世の長岡の人が誇りを持って生きられるようにって考えたおかげだと思います。 小説としては、妻のすがの方から見た所が所々に出て来るのは秀逸で出てくるバランスも良いと思います。 峠ほどではないけど結構長いのに最後まで引き込まれる魅力ある小説だと思います。 小説読みながら、グーグルマップを見ながらってするのが(戦いのシーンだけでなく)最近のスタイルで、今まで本を読んで頭で想像してたよりリアリティを持てるのが最近の読み方になってます。 峠には出て来なかった細谷十太夫がかなり良い味出してると思います。個人的に面白かったです!

  • 義に生きた?

    この人は「義を貫いた人」と言われるが、この本では殊更それを強調しているようには思えなかった。継之助からすれば、薩長は非道なテロリストであるし、実際に天皇の命令や御旗を偽造したり、幕府を挑発して戦に持ち込むため、江戸や会津で放火・強盗・略奪・強姦などを繰り返していた。開明派なのに旧幕派として戦った事を継之助の中にある矛盾という人がいるが、何のことは無い、継之助はテロに屈しず、正義を貫いただけのように感じた。明治維新などなくても、日本は緩やかにでも国際化していったし、来るべき新時代を、薩長が中核となるべくクーデターを起こしただけだ。私は峠を読んだ事が無いが、司馬遼太郎さんは明治維新バンザイの人だと言うから、明治維新を否定せずに、継之助を英雄として描くには「賊軍のリーダーだったが、忠義に行きた」とするのが落とし所だったのでは無いだろうか。 色々と書いたが、どれも私の考えであり、この本の中の継之助はやたら格好良く描かれているわけでも、誰かが悪者として描かれているわけでも無いから、フラットな気持ちで読む事が出来た。 面白いのは仙台の英雄「細谷十太夫」が継之助の友人として登場している。おそらくフィクションだとは思うが、歴史の偉人が盟友同士だったと言うのはロマンがあるなと思った。

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