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美人薄命

酒飲み書店員大賞

美人薄命

深水黎一郎

深水黎一郎の長編ミステリー。孤独な老婆と出会った大学生が、彼女の過去に隠された恋と喪失の物語を聞くうち、自分の人生にも関わる秘密へ近づいていく。

ミステリー記憶恋愛老い秘密

作品情報

老女の記憶に眠る恋の秘密が、青年の人生を思いがけず変えていく。

双葉社から単行本として刊行され、のちに双葉文庫化された長編。高齢者に弁当を届ける大学生と、過去を語る女性の出会いから、人生の選択と偶然をめぐる物語が動き出す。

レビュー要約

  • 切ない恋愛小説として読み進められる一方で、終盤にミステリーとしての構造が立ち上がる点が支持されている。感傷と技巧のバランスに作品の魅力がある。

書籍情報

出版社
双葉社
発売日
2013-03-20
ページ数
264ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784575238136
ISBN-10
4575238139
価格
700 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

孤独に暮らす老婆と出会った、大学生の総司。 家族を失い、片方の目の視力を失い、貧しい生活を送る老婆は、将来を約束していた人と死に別れる前日のことを語り始める。 残酷な運命によって引き裂かれた男との話には、総司の人生をも変える、ある秘密が隠されていた。 切なさ溢れる衝撃の結末が待ち受ける、長編ミステリー。

1963年、山形県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院後期博士課程単位取得退学(仏文学専攻)。 在学中に仏政府給費留学生としてフランスに留学。 ブルゴーニュ大学修士号、パリ大学DEAを修了。 2007年に『ウルチモ・トルッコ』で第36回メフィスト賞を受賞し作家デビュー。 2011年「人間の尊厳と八〇〇メートル」で第64回日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。

レビュー

  • 最後の謎解き感動ですよね

    おばあちゃんの純粋で清い恋心を書いた作品でした。前半はなんとなく読み進めていましたが、こんなに良い話になるなんて思いもよらなかった。皆んなにこの作品を読んで貰いたいですね。

  • 心に沁みるが…

    標題作については、心に沁みる作品だが魂を揺さぶられるとまではいかなかった。謎解きにしては肝心の仕掛けが不足しているし、そんなに都合良く事が進むなぁとも思わされてしまう。主人公もちょっとリアリティに欠ける造形で、この作者、今まで読んだどの作品も言ってみれば帯に短したすきに長しといった印象がある。ま、そこが妙な魅力なのかも知れないのだけれど、いずれ飽きてしまいかねない。

  • ミステリーってよりも プロファイリング作業

    人の人生 人の思考 人の見栄の張り方、受け止め方。 なるほどなー。と感心しました。 でも後半、カエさんの言った虚の部分の辻褄合わせる為の推測作業なので ミステリーでもなんでもないと思います。 沙織→手癖悪いとか癖のある過去 必要でしたか? でも おもしろかったし、一気に読破できました。

  • 感動的なミステリー

    高齢者向け弁当の宅配をしゃあなしではじめた大学生と、ユーモアセンス溢れるお婆ちゃんのお話です。でも、ミステリ。先の戦争についても考えさせられます。

  • ミステリではない

    大学性が老人への給食サービスをする過程で、お婆ちゃんと仲良くなるというだけの話。事件も何もなく、日常が淡々と進んでいきます。謎は一応あるものの、ミステリとは呼ばないレベルのものです。 評価高かったので買ってみましたが、これなら別の本を買った方が良いかと。

  • 時代は変わる。人の生き方は?

    一人の老婆とボランティアの青年の交流を描きながら、そこに巧みに笑いとミステリーを絡めてあり、傑作と言えるのではないか。

  • そこか

    2013年に出た単行本の文庫化。 老人福祉の世界を扱ったノン・シリーズの一冊。 またいっぷう変わったミステリである。まさかこんなところに謎が仕掛けられていたとは、とラストになって驚かされる。しかし、これはこれでありだろうと、ちゃんと納得。読後感も悪くない。

  • ミステリーに徹していれば星4つだが

    仕掛けも色々とあり、最後の落としどころも感心させられた。しかし、ファシストH田某と同類の安っぽい政治的主張を主人公の口から語らせる箇所が画竜点睛を欠いたというか余分なところ。いっそのこと、お婆さんの口から、愛しい人を奪った国への怨嗟の言葉を吐かせるべきだったろう。

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