日本の文学賞

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深水 黎一郎

ふかみ れいいちろう

Fukami Reiichiro

プロフィール

性別
男性
生誕
1963-02-13 (山形県山形市)
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
山形県山形市 → 東京都 → フランス(留学)

経歴

職業
小説家, 推理作家
活動期間
2007年〜
所属
日本推理作家協会
所属団体
日本推理作家協会
ノミネート
第10回本格ミステリ大賞(小説部門)候補:花窗玻璃 シャガールの黙示, 第15回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)候補:大癋見警部の事件簿, 第16回本格ミステリ大賞(小説部門)候補:ミステリー・アリーナ

学歴

山形県立山形東高等学校
国: 日本
慶應義塾大学
文学部
学位: 学士(文学)
国: 日本
在学中にフランス政府給費留学生として留学
慶應義塾大学大学院
仏文学専攻
学位: 後期博士課程単位取得退学
国: 日本
後期博士課程単位取得退学(仏文学専攻)
ブルゴーニュ大学
学位: 修士(仏文学)
国: フランス
修士号取得(フランス留学)
パリ第12大学
学位: DEA(博士課程研究専門課程)修了
国: フランス
博士課程研究専門課程(DEA)修了

受賞歴

メフィスト賞
2007
対象作品: ウルチモ・トルッコ(のちに『最後のトリック』に改題)
主催: 講談社
結果: Winner
日本推理作家協会賞
2011
対象作品: 人間の尊厳と八〇〇メートル
部門: 短編部門
主催: 日本推理作家協会
結果: Winner
酒飲み書店員大賞
2019
対象作品: 美人薄命
主催: 酒飲み書店員大賞
結果: Winner

受賞・候補エディション

メフィスト賞 1回登壇
  1. 受賞作: ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!

    デビュー作。不可能トリック「読者が犯人」に挑戦した意欲作。文庫化の際に『最後のトリック』と改題されベストセラーとなった。

    デビュー作。

    不可能トリックメタミステリ読者参加
  1. 人間の価値や競争の意味を、ミステリ的な仕掛けと短編的な切れ味で問う作品集。題名作はスポーツの距離を倫理的な問いへ接続する。

    人間の尊厳と八〇〇メートルは、深水黎一郎の受賞作として刊行形態でも確認できる作品です。

    206ページ
    短編ミステリ倫理競争
  1. 受賞作: 美人薄命

    深水黎一郎の長編ミステリー。孤独な老婆と出会った大学生が、彼女の過去に隠された恋と喪失の物語を聞くうち、自分の人生にも関わる秘密へ近づいていく。

    老女の記憶に眠る恋の秘密が、青年の人生を思いがけず変えていく。

    264ページ
    ミステリー記憶恋愛老い秘密

作品

代表作

ウルチモ・トルッコ(最後のトリック)

2007年 推理小説

デビュー作。不可能トリック「読者が犯人」に挑戦した意欲作。文庫化の際に『最後のトリック』と改題されベストセラーとなった。

不可能トリックメタミステリ読者参加

エコール・ド・パリ殺人事件

2008年 推理小説(芸術探偵シリーズ)

芸術を巡る本格ミステリ。神泉寺瞬一郎ら芸術探偵シリーズの作品で、美術史とトリックが絡む構成。

美術本格推理アートミステリ

トスカの接吻

2008年 推理小説(音楽/オペラ)

オペラを題材にした音楽ミステリ。音楽やオペラの要素を用いて謎とトリックを構成する作品。

音楽オペラ謎解き

花窗玻璃 シャガールの黙示

2009年 推理小説(芸術ミステリ)

ランス大聖堂を舞台にした芸術ミステリ。本文中にカタカナを使わないなど実験的手法も用いられる。作中に紋中紋の技巧が見られる。

ステンドグラス宗教建築形式実験

五声のリチェルカーレ

2010年 推理小説(音楽モチーフ)

音楽をモチーフにした本格ミステリ。作中に音楽理論や構成を取り入れた構造的な謎が展開する。

音楽構造的トリック本格推理

ジークフリートの剣

2010年 推理小説(音楽・芸術要素)

音楽や芸術をめぐる要素を取り入れたミステリ。芸術探偵シリーズに関連する作品のひとつ。

音楽芸術探偵謎解き

人間の尊厳と八〇〇メートル

2011年 短編(ミステリ)

短編。人間の尊厳を問いかけるテーマをスポーツ的モティーフ(800メートル)と結び付けた作品で、日本推理作家協会賞(短編部門)受賞作。

人間性スポーツモチーフ倫理

ミステリー・アリーナ

2015年 推理小説(実験的構成)

一つの事件に対して15通りの解決を示す実験的な長編。『多重解決の極北』と評され、本格ミステリベスト10で1位を獲得した。

多重解決形式実験推理理論

美人薄命

2013年 小説(一般小説に擬態したミステリ)

一見一般小説だが、実はミステリである手法を用いた作品。2019年に酒飲み書店員大賞を受賞した。

擬態ミステリ人物描写社会

犯人選挙

2019年 推理小説(マルチエンディング的要素)

マルチエンディング的な要素を持つ実験的なミステリ。文庫化時に『マルチエンディング・ミステリー』と改題されることもあった。

投票・選挙多義的結末現代社会の寓意

全著作

  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!
  • 最後のトリック(改題・文庫)
  • エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ
  • トスカの接吻 オペラ・ミステリオーザ
  • 花窗玻璃 シャガールの黙示
  • 五声のリチェルカーレ
  • ジークフリートの剣
  • 人間の尊厳と八〇〇メートル
  • 言霊たちの夜
  • 美人薄命
  • 世界で一つだけの殺し方
  • テンペスタ 天然がぶり寄り娘と正義の七日間
  • 大癋見警部の事件簿
  • ミステリー・アリーナ
  • 倒叙の四季 破られたトリック
  • 大癋見警部の事件簿リターンズ 大癋見vs.芸術探偵
  • 少年時代
  • 午前三時のサヨナラ・ゲーム
  • ストラディヴァリウスを上手に盗む方法
  • 虚像のアラベスク
  • 第四の暴力
  • 犯人選挙
  • 詩人の恋
  • 名画小説
  • 真贋

作風・主題

文体
本格的なトリック重視の作風実験的・形式主義的アプローチ芸術や音楽を題材にした描写ユーモアとパロディを織り交ぜる文体
頻出モチーフ
不可能トリック多重解決芸術(絵画・ステンドグラス)音楽(オペラ・歌曲)擬態した一般小説

評価・遺産

深水黎一郎は、伝統的な本格推理の枠を押し広げる実験的なトリックと、芸術・音楽を主題にしたミステリで知られる作家である。読者参加型の仕掛けや多重解決といった挑戦的な作劇で注目を集め、現代日本ミステリに独自の位置を築いている。

関連学会

  • 日本推理作家協会

資料所蔵先

  • 国立国会図書館
  • 慶應義塾大学附属図書館

大衆文化への影響

  • 『最後のトリック』がマイナビ主催全国高校生ビブリオバトルでグランドチャンプ本(2019年)となるなど若年層の読書イベントでも話題になる

引用

  • 「この被害者を殺した犯人は、ぼくだった。(中略)誰もが気づかなかった方法。このジャンルの、文句なくナンバーワン」
    出典: 島田荘司(作品帯の帯評) (2007年)

豆知識

  • 趣味はピアノ演奏やドイツ歌曲の弾き語り。
  • ブラウザゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』のプレイヤーで、山形新聞で同作を紹介する連載を持ったことがある。
  • 政治的には保守的な立場から発言することがあり、2011年のフジテレビ騒動では支持意見を示した。
  • 2018年から日本推理作家協会賞の選考委員を務めている。
  • デビュー作『ウルチモ・トルッコ』は文庫化時に『最後のトリック』と改題されベストセラーとなった。