作品情報
暗闇の先に、再生の光がある。
第1回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。孤独を抱えた大人の再生を、絵画との出会いを軸に描くデビュー作です。
書籍情報
- 出版社
- ポプラ社
- 発売日
- 2012-12-01
- ページ数
- 251ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784591131794
- ISBN-10
- 4591131793
- 価格
- 2536 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 喪失 : 水田 静子: 本
レビュー
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心の底に置きたい物語り
風景が目に残る文章でした。 特別でない、飾りたててない素直な動きに主人公が身近に感じられました。 静かな物語りですが、熱くなりました。 美術品に関する記述が想像力をかき立てます。 次の作品を期待します。
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過去をもつ2人の女性の運命的とも思える出会い。「喪失」から生み出された「心の壁」は乗り越えられるのか。心の奥底にまで響いてくるような作品でしょう。
文乃は34歳、雑誌編集者である。彼女が小学2年生の時、父親の浮気が原因で両親が離婚した。その時の恐ろしい状況によって、幼かった彼女の心には男性への不信感が形成された。しかし、そんな彼女にも大学時代には恋人も出来たが・・・彼は自殺してしまう。 そして、さらに、母親は過労が原因で亡くなる。文乃は父親、恋人、母親・・・愛する者たちを次々と失ってしまうのである。このような「喪失」感は彼女をして“他人に心をシールドして開かない”女性にしていった。この見えざる壁こそが文乃を孤独にあえぐ日々に生きるものとしたのである。そんなある日、偶然通りかかった和陶器店で、紺青色の一輪差しを見て、売り物ではなかったのだが、文乃の熱意に負けて、店主が作者の同意を取り付けて譲ってもらった。これが、鎌倉のアトリエにひっそりと生きる画家・暁子(紺青色の一輪差の作者)との「運命的な出会い」のプレリュードである。文乃は何とかして作者の話を聞きたいと思う。その思いは叶って、互いの孤独に共鳴する静かだが濃密な交流が始まる。陶芸家ではなく、世界的に有名な画家の暁子が語る”言葉“から彼女を知ろうとする文乃であったが・・・文乃の心の”念い“は巧にかわされるのであった・・・。 そうした交流が続く中・・・突然の暁子の訃報が文乃に届き、死の間際に、或るものを残していた。それは・・・。そして、文乃あての手紙には、衝撃的な告白が書かれていた・・・。 暁子が最後に与えてくれたものによって、文乃は心の「壁」を乗り越え、心を開くことができるのであろうか・・・。 第1回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作品。心の奥底にまで響いてくるような作品でしょう。 是非お読みください。
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