日本の文学賞

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パドルの子

ポプラ社小説新人賞

パドルの子

虻川枕

旧校舎の屋上で見つけた水たまりをきっかけに、少年少女が世界の見え方を変えていく青春小説。

青春不思議友情喪失

作品情報

世界を変えられる、水たまり。

第6回ポプラ社小説新人賞受賞作。切なさと不思議さが同居する設定で、思春期の揺れをみずみずしく描いたデビュー作です。

書籍情報

出版社
ポプラ社
発売日
2017-07-13
ページ数
279ページ
言語
日本語
サイズ
13 x 2 x 18.8 cm
ISBN-13
9784591155288
ISBN-10
4591155285
価格
1250 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

圧倒的オリジナリティで 第六回ポプラ社小説新人賞 を受賞したデビュー作! 「パドルって、何?」 「水たまりに潜って、新しい世界を、混ぜちゃうの。こっそり、ね」 中学2年生の水野耕太郎は、唯一の親友だった三輪くんの転校をきっかけに、屋上へ出る階段の踊り場を「別荘」と名づけ、昼休みの時間をひとりで過ごしていた。 夏休みを間近に控えた7月の昼休みのこと。水野がいつものように別荘で時間を過ごしていると、ザッパーンという大きな音が屋上の方から聞こえてくる。ふだんは施錠されているはずの扉が難なく開き、屋上に出てみると、そこには驚くほど大きな“水たまり”が広がっていた。そして、その水たまりで、女子生徒がバタフライで泳いでいる――。混乱し、立ち尽くす水野の目の前に、水たまりから優雅に上がってきたのは、水泳部のエースで学校一の美少女と名高い、隣のクラスの水原だった。 水原は、水たまりに潜る行為のことを“パドル”と呼び、「パドルをしながら強く何かを願うと、世界をひとつだけ変えられる」のだと説明する。半信半疑ながら、誘われるままに水たまりに飛び込んだ水野は、パドルで実際に世界が変わるのを目の当たりにする。校舎が取り壊しになる夏休みまでの8日間、水野もパドルに加わることになる。 水原がある一つの“目的”に向かって、パドルを繰り返していることを知る水野。そしてはからずも、その“目的”のためのパドルが、思いもかけない衝撃の真実を浮かび上がらせ――。 魅力的な伏線・仕掛けの数々に、必ず二度目が読みたくなる。 切なくみずみずしい、青春ノベルの新たなる傑作が誕生! <著者略歴> 虻川枕 あぶかわ・まくら 1990年、宮城県生まれ。日本大学芸術学部映画学科脚本コース卒業。卒業後はゲーム会社に入社し、プランナー/シナリオライターとして務めたのちに退社。第六回ポプラ社小説新人賞を受賞し、本作でデビュー。

レビュー

  • なんとも気持ちいい本でした!

    表紙のきれいさ、あらすじの「水たまりに潜って世界を変える」、売り文句の「些細な違和感にどれだけ気付けるか」、ことごとく気になって購入してみたのですが、ひとつも裏切られず面白かったです! 読み進めるとたくさんの?が出てくるのですが、それが段々と繋がり解き明かされていく頃には夢中になっていました!気持ちいい! とにかくたくさんの謎?が散りばめられているので、何を書いてもネタバレになってしまうので難しいのですが……早く感想を言い合いたくて知人に勧めまくっています。 全体を通して日常と非日常の配分が絶妙で、自身の青春時代に共感しつつ、昔想像した「こんなことあったらいいな」という世界が共存してるのがとっても好みです。 いい本でした!

  • パドル

    電話の漢字が違っていることに気づき、誤植なのか、それともこのお話の世界の言葉なのかと読み進めた。夏の思い出、異世界、冒頭の物語もよかったな、と思います。

  • 悪くはないが、やはり粗い。

    間口の広い青春小説、ジュブナイルとしてまあまあという感じ。 物語としてはきちんとしているし、登場人物の心情も分かりやすく、序盤から中盤までの展開は どんどん読ませる感じでなかなか良かった。 ただ、圧倒的オリジナリティを感じるかというと発想自体は目新しい物ではなく、また登場人物も結構平凡な人々ばかりで 全体的に際立った魅力が感じられないのが残念だった。ちりばめられた物語の伏線も、後半一気に回収されるのだが、 それはある人物の語りによって説明されるというあっけないもので、爽快な回収という感じではないがまた残念である。 この手の小説に必要な特に葛藤も割とあっさりしていて、とても薄味だった。 また、主人公の成長物語という点ではこの主人公が適役なのだろうが、物語の面白さ、完成度を考えるならば三輪君を主人公にした方が良かったのではないかとも思う。

  • 新感覚、非常によかった!

    若い人はもちろん、私のような中高年でも、それぞれの世代で感じる深いものがあると思います。独特の世界観や仕掛けが非常に興味深く、久々にいい本に出会いました。もう一度読み返したい!と思わせる本です。

  • 個人的にはお勧めしません

    評価が凄く良さそうだっので購入しました。 が… 映像化用のシナリオな感じで世界観がわかりづらく、イマイチでした。 パドルをアレすると1つ変える事が出来る 何でもありファンタジー。 主人公の失恋ストーリーとしては良いと思うがパドルのせいで、なーんかモヤモヤ感が残りました。

  • 疑問が後々解消されていく

    パドルをすることによって、 今までの話では普通に使っていたものが 突然、カタカナ表記に変わったり 先生の名前が変わっていたりと 要所要所で「あれ?さっきは普通だったのに…」という疑問がクライマックスに近づくにつれて、「そういう事だったのか!」と 合点が行く、何とも不思議な作品でした。 1度読んでみても損は無い作品だなと思います。

  • ネタバレにならないように…簡単ですが。

    この本の感想を、このようなレビューで書くことは、大変むずかしいことかもしれません。 どう書いてもネタバレになってしまうのではないかという恐れがあるからです。 そうならないように書くとすれば、世界観の曖昧さ、不安定さと、この本のオリジナリティーがもろ刃の剣であること。 そして、それをファンタジーで処理する困難さが見え隠れしていること。 これが、SFのディストピア小説ならそうならないんだろう、と思って読み進めました。 ずいぶん、むずかしいことに挑戦しています。 読後感はいいです。 新人賞の作品なので、将来性を加味して5です。

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