狩野派絵画史
『狩野派絵画史』は、武田 恒夫の受賞作として注目された作品。題名が示す中心的なイメージを軸に、人物や出来事の変化を追う。
作品情報
『狩野派絵画史』は、受賞時の時代感覚と作者の関心が交わる作品。
『狩野派絵画史』は、武田 恒夫の作品として文学賞で評価された。受賞対象となった魅力は、題材そのものだけでなく、人物や場面を通して読者に余韻を残す構成にある。
レビュー要約
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題材の切り取り方と語り口に関心が集まる作品。読者には、人物の置かれた状況や作品が描く時代性を読み解く面白さがある。
書籍情報
- 出版社
- 吉川弘文館
- 発売日
- 1995-12-01
- ページ数
- 475ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784642074759
- ISBN-10
- 4642074759
- 価格
- 5170 JPY
- カテゴリ
- 本/アート・建築・デザイン/芸術一般/美術史/東洋・日本美術史
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レビュー
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狩野派大全
日本美術史最大の絵師集団・狩野派の全史を纏めた大作。 狩野派と言えば、永徳、或いは探幽、最近の人気で言えば山雪などが良く知られていると思うが、勿論、狩野派にはまだまだ注目すべき絵師が山のようにいる。 そして、狩野派があれだけの不動の地位を築いたのは、その作画が優れていたのは言う迄もないが、ただそれだけでは無く、当時の権力者達と渡り合うだけの政治力に長けていた事も挙げられる…即ち、狩野派を知る事はその芸術性も然る事ながら、当時の歴史や権力者の動向も知る事にも繋がるので、日本絵画史を学ぶ上でも非常に重要なのだ。 全400頁以上に及ぶ大作である上に金額もそれなりなので、購入する際にはよく検討する事をお勧めするが、日本美術史を学ぶ方は必読である事は間違いないだろう。 さて、本書は狩野派の歴史を「成立」「大成」「変容」「展開」「協業」そして結びに変えて「終焉」で締め括っており、正信に始まり芳崖で終わる狩野派の全通史だ。 そして、辿っているのは正信が起こした狩野派が元信に引き継がれつつ徐々に台頭し、永徳の登場を以て絶頂期に至り、その後も長谷川派の出現などに脅かされながらもその地位を維持、そして永徳の再来と言われる探幽が登場し、その力は再び揺ぎ無いものとなる…その一方で江戸狩野と亰狩野に分かれたり、山雪が投獄されるなどのハプニングもあったものの、江戸/亰狩野共に多岐に亘る活動をしながら幕府の終焉迄、栄光を極める…と、その流れは良く知られたものではあるのだが、本書はこうした狩野派の通史を単に追うだけではなく、絵師それぞれの画風、特色、人物に纏わる逸話等も丁寧に解説しているし、上記でも触れたように、狩野派を取り立てた権力者との関係等も考察している。 因みに、11代将軍・家斉の「御好み」に依って、花鴨は禁止、牡丹は賑やかになり過ぎぬように…等という注文が付いた等と言う逸話も披露しているが、家斉と言えば50人以上の子供を儲け、大奥を拡大した将軍でもあるだけにてっきり派手好きかと思いきや、意外や意外…そんな雑学的な知識を得られる所も興味深かった。 また、狩野派から破門された、若しくは自ら離れて行った絵師達も注目に値する。 特に、英一蝶や河鍋暁斎、或いは本書では残念ながら取り上げられてはいなかったが、絵金も狩野派に師事していたとされているように、取り分け個性豊かな絵師達を輩出しているのだから驚きだ…いや、恐らく、当時は絵を学ぼうと思ったら先ずは狩野派の門を叩くのが最良の道、然しながら、狩野派の粉本主義や画風に合わないアウトサイダーが独立するからこそ個性派が多いという事なのであろう…狩野派を離脱した絵師について考える事に依って、当時の狩野派の力と伝統が浮き彫りになったので、非常に勉強になった。 文章も丁寧で解り易く、必要に応じて適宜図版や資料を採用しており、更に巻末には奥絵師/表絵師の系図や年表も掲載しているので狩野派通史としては完璧な仕上がりだ。 そして何よりも、内外から狩野派を俯瞰している点、そして狩野派と言えばとかく全盛期にばかり注目が集まりがちな所、終焉迄をしっかりと取り上げている点は高く評価出来、狩野派を知る上では右に出る者が無い名著と言えよう。
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梱包が雑!梱包が雑!
内容はいいです ただし梱包が雑!