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かめれおんの時間

現代詩花椿賞

かめれおんの時間

奥田春美

奥田春美の第3詩集。日常、身体、記憶、生と死の気配を、静けさとユーモアを交えた言葉でたどる作品集として、第26回現代詩花椿賞を受賞した。

現代詩日常身体記憶

作品情報

日々の奥から現れるものを、静かな感覚とユーモアで見つめる詩集。

収録詩は家庭、身体感覚、季節、死者や新しい生へのまなざしを、過度に構えず柔らかく書き継いでいく。生活の細部から存在の奥へ向かう詩集で、読後に静かな揺らぎを残す。

レビュー要約

  • 日常の細部から存在の奥行きへ向かう穏やかな運びが、現代詩を読む読者に評価されている。劇的な展開よりも、ゆっくり読むことで感触が残る詩集である。

書籍情報

出版社
思潮社
発売日
2008-07-01
ページ数
94ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784783730668
ISBN-10
4783730660
価格
2420 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

Amazon.co.jp: かめれおんの時間 : 奥田 春美: 本

レビュー

  • 「俳句」とも通じる世界観

    とかく現代詩は観念的になり、 作者の頭の中だけにはまりこみ、わかりづらい。 しかし奥田春美の詩は、どれもわかりやすい。 はれた日は二階窓際の窓がはんぶんだけひらく 毛布が一枚手すりにひろげられる その家の西側の小道をわたしは毎日とおる ……「ふようの家」は、こんなふうに始まる。 俳句は観念を詠まず、モノを読めと言われる。 いわゆる「客観写生」である。 それとほぼ同じ世界が、ここにはある。 しかし、客観写生だけで終わらないところが、この詩集の深いところ。 実家から屈託をむねに帰ってきた日に それはわたしを生んだ女の胸になった …… 男との口論のあと街に出かけようとしたとき それは遠い日の不機嫌な少女の顔になった うすくて痛みやすい外見を平手打ちした こんなふうに終わっていく。 平明さの中の観念……とでもいえようか。 数年前、「現代詩花椿賞」を受賞したのも、うなずける さわやかな詩集である。

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