日本の文学賞

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パーフェクト・プラン

『このミステリーがすごい!』大賞

パーフェクト・プラン

柳原慧

代理母として生きる女性が、虐待される息子を救うために犯罪に踏み出し、身代金ゼロの誘拐劇へ発展していく。社会のひずみを突く、スリリングな犯罪小説。

誘拐代理母犯罪家族社会問題

作品情報

身代金ゼロ、せしめる金は五億円。

第2回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。代理母、株式、ハッキング、胎児細胞などの要素を重ね、先の読めない誘拐劇へと押し上げる。

書籍情報

出版社
宝島社
発売日
2004-01-01
ページ数
343ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784796638111
ISBN-10
4796638113
価格
2490 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

代理母で生計を立てている小田桐良江は、かつて出産した子供、三輪俊成が母親・咲子に虐待されていることを知り、発作的に俊成を三輪家から連れ出してしまう。そのことを知ったかつての愛人・田代幸司と兄貴分でアングラ・カジノの店長・赤星サトルは張龍生に事態の収拾を委ねる。龍生は、悪夢のような仕手戦に破れた株屋。そんな龍生がとてつもない誘拐計画を思いつく。龍生の父のボケ老人・泰生も加わり風変わりだが結束の固いチームが、「身代金ゼロ!せしめる金は5億円!」計画をスタートさせる。彼らは、いかなる方法でそんな大金をせしめるのか。ネット・トレーディング、ハッカー、代理母、胎児細胞、瞬間像記憶……今日的アイテムをふんだんに盛り込んだノンストップ誘拐ミステリー。

レビュー

  • 身代金0の誘拐ミステリー

    第2回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作 読み手をひきつけるモチーフを次々と繰り出し、誘拐とハッキングを ミックスしたミステリーに落とし込む構成力にワクワクさせられます。 元新宿の女王で現在は代理母で生計を立てている小田桐良江は 以前産んだ三輪俊成が、実の母親から虐待を受けているのを知り 連れ出します。 元相場師の張龍生、アングラカジノ店長の赤星、キャバクラ店長の幸司が 加わった誘拐グループ「Enigma」は、俊成を「トロイの木馬」にし、 一度家に帰します。 母親が外出した隙に、俊成はEnigumaに連絡。 Enigumaはこの家の事情を探り 「身代金0。せしめる金は5億円」という計画を立てます。 俊成の父親俊英は投資アドバイザー「インフィニティ」の経営者であり トレーダー。誘拐犯の誘いに乗り、メスを入れずに永遠に若さと美しさを 保てる新しい技術を開発したジェノック社の株の仕手戦をともに仕掛けます。 一方、クラッカーのJoshuaは、仕掛けたウイルスから三輪俊英の コンピューターから、この誘拐と仕手戦の情報を盗み出します。 そして俊成の母親咲子に近づいていきます。 さらに警視庁特殊班の女性刑事鈴村馨は、得意のIT知識を駆使し 誘拐犯を追います。 龍生の父親の痴呆、自閉症の俊成のサヴァン症候群、ES細胞を使った 新しい整形技術など盛りだくさんの要素と 先の読めないストーリーテイリング力に引っ張られます。 しかも「相似形の感性」などといった印象的なフレーズが随所に 見られ、その表現力も光ります。 そしてなによりも、龍生の父親泰生を加えた誘拐犯たちの疑似家族、 虐待と父親の不在で壊れていく三輪家、引きこもりのJoshaなど、 現代社会の家族形態をも反映させます。 物語の底には「家族の幸福」というテーマが潜んでいました。 そしてなによりも驚くことに、著者は女性。ここまでしっかりと 楽しませてくれるエンタメ作家が現れたんだな〜と嬉しくなりました。

  • 『このミス』大賞の発展段階か

    総括としては、まぁ、面白かったです。 しかし同じ著者の作品をもっと読みたいと思うほどだったかと いうとそれほどでは無かったです。 2004年度の受賞作品が非常に印象深い作品だったので、期待して 読んでみたのですが、まあまあの面白さとまあまあの爽快感が ありました。せっかく色んな人間模様を掘り下げるならどこか 一点をまず徹底的に掘り下げたらもっと面白くなったかも、と 思う読後感です。 色んな登場人物の背景をまんべんなくちりばめたらそれなりに 物語とのかかわりが浅目になってしまった印象があります。 『このミス』大賞もまだまだ歴史が浅いですから 作品共に成長しているのでしょうか。 そんな感じがします。

  • やばいっ!

    第2回このミス大賞受賞作ということで、損はしない内容。 登場人物が、皆、個性的で魅力的。 身代金ゼロ!せしめる金は5億円! いったい方法は… 読み進むうちに止められなくなる面白さ。 一度このスピード感をお試しあれ。

  • 作者はパーフェクトという言葉に謝ってほしい

    この小説のタイトルはシンプルで力強いんですが 内容はそれに合った骨太なものか、もしくは何も考えてない厚顔無恥かどっちか2択だなという印象でした。 作中の詐欺集団の名前が”エニグマ”とか紹介ページで見て嫌な予感はしましたが 案の定、後者の方でしたね。 とにかく安っぽいキャラクターと内容、上辺をなぞっただけの薄っぺらい知識のオンパレードで読んでいるこっちが恥ずかしくなる様な作品でした。 唯一褒めるところはキャッチコピーだけですね。これに騙されて買った人はかなり多いかと。自分もその一人です。 作者が高校生くらいなら頑張って書いたねと評価したいところですが。

  • 全然パーフェクトじゃない

    誘拐した少年の父親に株情報を流し買わせ、自分らはその勝ち馬に乗って五億・・・・ この前提からしてかなり無理がある せめて1〜2千万ぐらいにしておいたほうが良かったのでは また勝手に自爆して逆切れするライバル的存在も小物すぎていただけない 計画をしった彼は子供を誘拐し、稼いだ額を要求するとかの方が流れとしてはまともだろう 終盤の無駄にダークな展開も、それまでのライトな展開を考えると蛇足 あまりお勧めしない一冊

  • まずまずの出来栄え

    誘拐事件と株のトレードを上手く結びつけるところはとっかかりとしては面白かった。タイトル帯の「身代金 0 せしめるお金は5億円」はなかなかいいと思いました。良江を中心とした犯人グループと警察のやり取りそしてそこに絡んでくるもう一人の人間とのやり取りは面白かった。でも後半の展開はイマイチかな??警視庁特殊班というわりには少し迫力不足。 レビューを読むと誰も手厳しい評価。私としては、「このミステリー・・・」大賞は何冊か読んでいるのでこれくらいで十分かと思います。 ☆4つですが。このミス大賞は登竜門の一つと考えれば合格点かと思います。

  • パーフェクト・プラン

    『このミス』大賞ということだが、これがミステリーと呼べるのかはちょっと疑問。 気楽に読み進めることが出来たので、いい暇つぶしにはなった。

  • このミス大賞に惹かれて

    おもしろかったです! 私自身まだ年齢が幼いので内容が時々難しく感じましたが、他のレビューにあるほど期待はずれでは全くありませんでした!もしかしたら、世代の差があるのかもしれません。 最後までばーっと読めてよかったです!

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