日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
ほうかご百物語 (電撃文庫 み 12-1)

電撃小説大賞

ほうかご百物語 (電撃文庫 み 12-1)

峰守ひろかず

夜の学校で出会ったイタチの少女と過ごす、少し不思議で可愛い放課後の物語。妖怪ものの気配をやわらかく包み込む。

妖怪放課後学園少女コメディ

作品情報

イタチさんと僕の、ちょっと不思議な放課後物語。

第14回電撃小説大賞大賞受賞作。電撃文庫より2008年2月10日発売、文庫判312ページ。イタチの少女と過ごす、放課後の不思議な物語の始まり。

レビュー要約

  • イタチさんの可愛さと、のんびりした空気感が魅力。妖怪ものとしても読みやすいという声が多い。

書籍情報

出版社
メディアワークス
発売日
2008-02-10
ページ数
297ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784840241687
ISBN-10
4840241686
価格
5 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

Amazon.co.jp: ほうかご百物語 (電撃文庫 み 12-1) : 峰守 ひろかず, 京極 しん: 本

レビュー

  • 時代が追いついたゆるふわ妖怪譚

    数年前、図書館に並んでいた本書を、たまたま手にして読んで以来、ずっとファンでした。なんといっても、好意をダイレクトに口にできる主人公と、それに赤面するイタチさんや呆れる諸先輩たちが、実に面白いです。 ラノベの主人公は、だいたいが純朴だけど鈍感だったり難聴(<「僕は友達が少ない」等)だったりして、でもモテる意味が不明な輩が多い中、本作の主人公である白塚真一くんは、自分の心に実に素直です。「自分の心に素直な主人公」というと、たいがいは助平な方向に極端な振る舞いをするものが多いのですが(<「ハイスクールDxD」等)、そういうのとは全く違うベクトルなので、度が過ぎる助平があまり肌に合わない人には、とても楽しめるかと思います。少なくとも私は、とても楽しめました。 ただ、本作は誤字がひどかったので、結局文庫本は買わずじまいでした。今回、kindle本で46%引きだったので、衝動買いしましたが、嗚呼なんということか、誤字もそのままでした。 たとえば、kindle本の行数でいう、No.2156の「試験前に借してもらったノート」、、、「借して」だぁ? たしかに古(いにしえ)には、「借」には貸すという意味もあったそうで、本居宣長もそういう使い方をしたそうですが、この本の用法で、そういう意図を推測させるものは皆無です。ただの誤字でしょう。 http://www.norinagakinenkan.com/norinaga/kaisetsu/kasu_kasu.html また、No.2899の「ま、それが懸命ね」という先輩のセリフ、、、「賢明ね」の誤字というか変換ミスです。なんでこうも、誤字チェックができておらず、あまつさえ電子書籍になってまで手つかずなのでしょう。2008年の初版に誤字があるのはしょうがないとしても、2013年の配信版にまで誤字がそのままというのは、作者や編集者の怠慢としかいえないでしょう。 言葉の誤用もあります。No.2775には「涙を誘うほどにいじましくも美しく」とありますが、ここは絶対「いじらしく」と意味を混同しています。意味とすれば、おざなりとなおざりくらいの違い。読んでいて実に腹立たしい。 文庫本のときは、「重版で誤字が直ったら買おう」と思ってそのままでしたが、今回購入し、やはり誤字にがっかりしたものの、「この値段なら、まあいいか」という心境です。 ぜひともバージョンアップ版で、誤字を直してくれることを希望します。 誤字はともかく、作品全体に漂う、平和なゆるふわ感は、とてもよいと思います。近時アニメでも「のんのんびより」「きんいろモザイク」などの癒やしジャンルが人気を博していますが、今のご時世には、本作もあらためて再評価されるべきと思います。また文章も読みやすいですし、そのわりに「妖怪たちが縛られているルール」等の説明がちりばめられていて、意外に密度が濃いので、何度読んでも読み飽きません。時折ツボに入る表現があるのも好印象です(続刊以降に顕著です)。ですので、誤字も含めると☆4つですが、物語自体としては☆5です。 アニメ化は期待できないでしょうが、もし実現されるなら、ぜひ大地丙太郎監督にやってほしいですね。もしくは原作を大切にしてくれる水島努監督や岸誠二監督に。

  • 正統派的な?

    まずこの作品のヒロインですが、ラノベ中でも珍しく「ツンデレ」ではありません。 主人公に冷たい態度をとることもなく、「好きだ」と言われる毎に顔を真っ赤にしています。 主人公もヘタレといえばヘタレですが自分の気持ちを隠さずガンガン伝えてきます。 ある意味これが正統派、或いは純愛系(?)という感じがします。 スタイルとしては連作短編で、一つの話に大体一つメインの妖怪が出てきます。 最近「ツンデレ」系しか読んでなかった自分には とても新鮮で、けなげなイタチさんの可愛いらしさにやられました。 けっこう危ない目にあっているはずなのに、全体としてはほんわかムードが漂っているので特に身構えることなく軽い気持ちですらすら読めます。 最近「ツンデレ」なヒロインやはっきりしない「ヘタレ」な主人公に飽きてきたら、ピュアなこの作品を読んでみてはいかがでしょうか?

  • ラブコメは好き、ハーレムものはちょっと……という人にお勧め。

    メモによれば2010年に読んでいる。1巻が出たのが2008年だから、発売から2年程経って読んだことになるわけだが、近年(でもないか?)多い「ハーレムもの」のライトノベルに食傷気味の人には、お勧めの作品。 シリーズ全体を通じて主人公の周辺に女の子は多いが、男の子(子でないのも出てくる)も多く、妖怪譚とともに、主人公とヒロイン以外でも、様々な恋愛模様が展開される。最終巻である「あんこーる」のあとがきによると、著者は主人公を複数のヒロインが取り合うという展開も考えていたが、担当さんに止められたとある。個人的な好みでは、それで良かったと思う。 シリーズが長くなると途中で挫折する作品も結構あるが、最後まで楽しく読み通せた良作。

  • なかなか興味深い

    作者の拡大講釈がなかなか面白かった 妖怪好きとしてはかなりツボでした 絵もよかった

  • 第14回電撃小説大賞<大賞>受賞?

    イラストが好みだったことと大賞受賞という箔を理由に購読してみました。感想を一言でいってしまえば、ええっこれで大賞?と言わざるを得ない内容です。 まず物語全体はエピローグを含む全7話の短編で構成されており、最終話は全編を通してのまとめ的内容で無事に落とされてはいるのですが、パンチ力が弱く作品全体が単調なものにしてしまっています。良くも悪くも最後は続編への意欲しか感じられません。 一話一話が短いせいか各話とも読者の期待を裏切る短絡的なオチ。作中、読者に強いストレス(先が読めない、謎が深まるような)を与える話の曲線が描かれていないため、その分解消されたあとの満足感もないのです。 できれば折角多く妖怪が登場していますので、もう少し設定を活かして1話あたりの話を膨らませてくれればよかったかなと思います。 けど、京極しんさんのイラストは秀逸です。個人的に大好きです。主人公真一は本編中何度もイタチさんを美しい、綺麗だと所懐しているのですが、その回数は尋常なものではなく、いい加減辟易してくると京極しんさんのイタチさんを眺めて憩うのが常でした。

  • 変わった風味

    最近多い中身のないキャラ頼りの薄っぺらいラノベとは違い、面白いです。極端で馬鹿みたいな萌え要素もなく、戦闘パートも良い所で省きグダグダにならない感じがとても良いです。大賞を取って当然の作品でありますが、人気・話題のラノベばかり読んでいるユーザーには理解しずらい内容かと思います。

  • ほんわか風味

    怪奇&妖怪が出てくる学園物ですが、ホラー要素ほぼ皆無。 スリルやサスペンス要素も薄く、ひたすらほんわか風味。 同じ電撃大賞受賞作でいうと「お留守バンシー」などに近い気がする。 レビューでお留守バンシーがそこそこの評価を得て、こっちはちょっと酷評気味ってのが興味深いですが。。 個人的感想ですがお留守バンシーより面白かった。 お留守バンシーよりストーリーやキャラクターはいいけど、文章面や世界観での「入って行きやすさは」どっちだろう……といった感じ。 あと妖怪マニアの先輩と主人公&ヒロインの会話の掛け合いで話が進んでいきますが。 冒頭ちょっと読んでこの先輩がウザイって思った人にはオススメできないかもしれません。 終始、この先輩がしゃしゃり出てきますから。

  • けして悪くはない が

    良くも悪くもここ最近の電撃大賞の『大賞受賞作』といった印象でした。 読みやすい文章なのですらすら読めます。 一人称ですが、主人公はそれなりにまっすぐな性格の少年なので、 文章に変なクセやアクがあまりなくライトノベル初心者の方に おすすめしたいような作品です。 しかしストーリーが一本調子でこれといった見せ場がなく、キャラクターたちの 掛け合いに何の面白みも感じられなければ退屈なだけの作品かもしれません。 肝心のヒロインを評す描写も、「美しい」とか「綺麗」だとかいうありきたりな 言葉を終始くり返すばかりで、表層をなぞっているだけにしか感じられませんでした。 変に飾った言葉よりもそういった単純な言葉で表現するほうが逆に良いということも ありますが、この作品の場合は、単に語彙が貧困なのではなかろうかと疑いをかけたく なるような作用しか引き起こしていませんでした。 ヒロインの魅力は、もう少し彼女の行動なり言動なりで表してほしかったです。 ちなみに時雨沢恵一先生が帯に推薦文を書いています。 普通に女性にもおすすめできるとのこと。 イラストがギリギリのラインだと思いますが、まあ、嘘をついているわけではないかな…

関連する文学賞