日本の文学賞

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窪田 精

くぼた せい

Kubota Sei

プロフィール

性別
男性
生誕
1921-04-15 (山梨県北巨摩郡高根町(現 北杜市))
死没
2004-02-29 82歳
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
山梨県北巨摩郡高根町(現 北杜市) → 東京都(上京) → 清瀬市(国立療養所勤務)

経歴

職業
小説家
活動期間
1949年〜2004年
所属
新日本文学会, リアリズム研究会, 日本民主主義文学同盟, 劇団わかもの座
所属団体
新日本文学会, 日本民主主義文学同盟
影響を受けた人物
霜多正次, 西野辰吉, 金達寿

学歴

高等小学校(修了)
国: 日本

受賞歴

多喜二・百合子賞
1978
対象作品: 海霧のある原野
結果: 受賞
多喜二・百合子賞
1992
対象作品: 夜明けの時/鉄格子の彼方で/流人島にて(自伝的三部作)
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: 海霧のある原野

    『海霧のある原野』は、霧に包まれた原野を舞台に、労働と生活の厳しさを見つめる長編です。社会の現実に向き合う作者の姿勢が、自然描写と人物の葛藤に重なります。

    海から来る霧の中で、働く人びとの痛みと希望が浮かびます。

    労働原野社会自然
  2. 受賞作: 長編三部作

    窪田精の長編三部作を対象とする受賞。単一の書名ではなく、戦後文学と社会運動の経験を背景にした長編群として評価されたものと位置づけられる。

    長い物語の連なりが、時代と個人の生を大きな視野で描き出す。

    長編三部作戦後文学社会運動時代と個人

作品

代表作

海と起重機

1964年 長編小説

川崎の日本鋼管の社外工のたたかいに材をとった長編。労働運動と工場の現実を詳細に描く。

労働運動工場社会的対立

スクランブル

1966年 小説

北海道の航空自衛隊の町を舞台に、軍事と日常が交差する町の暮らしを描いた作品。

軍事と生活地域社会国家と個人

石楠花村日記

1972年 ドキュメンタリー風小説

過疎地での医療運動を扱い、地域の医療と住民の生活に焦点を当てた記録的作品。

医療農村地域社会

白い歩道橋

1973年 ルポルタージュ風小説

東京新宿の月賦百貨店に取材した作品で、消費と雇用の問題を取材に基づき描く。

消費社会労働都市問題

海霧のある原野

1978年 長編小説

北海道の開拓農民を描いた作品。農民の生活と開拓の現実を通じて社会の矛盾を描く。

農民開拓社会の矛盾

夜明けの時

1987年 自伝的小説(第1部)

著者の戦後体験を基にした自伝的三部作の第1部。戦後の生活と文学運動への関わりを描く。

戦後体験文学運動個人と社会

鉄格子の彼方で

1989年 自伝的小説(第2部)

自伝的三部作の第2部。戦時中の収容や政治的な抑圧の経験などを描く。

収容政治抑圧記憶

流人島にて

1992年 自伝的小説(第3部)

自伝的三部作の完結編。流刑地での生活や戦争が残した影響を振り返る作品。

流刑戦争の影響回想

全著作

  • ある党員の告白
  • 海と起重機
  • たたかう北ベトナム
  • スクランブル
  • 春島物語
  • 夜明けの風
  • 石楠花村日記
  • 白い歩道橋
  • 死者たちの島
  • 海霧のある原野
  • 文学運動のなかで 戦後民主主義文学私記
  • 工場のなかの橋
  • トラック島日誌
  • 夜明けの時
  • 鉄格子の彼方で
  • 私の戦後文学史
  • 流人島にて
  • 霧の南アルプス
  • 廃墟燃ゆ
  • フィンカム 米極東空軍補給司令部

作風・主題

文体
社会的リアリズム綿密な取材に基づくルポルタージュ的描写長篇重視
頻出モチーフ
労働者農民戦争の記憶地方の医療問題

評価・遺産

窪田精は、戦後日本の社会派リアリズム文学を代表する作家の一人であり、労働や農村、医療といった現実に根ざした作品で知られる。日本民主主義文学同盟の長年の指導者として運動に影響を与え、2016年には出身地の山梨県北杜市に文学碑が建立された。

記念館・博物館

  • 窪田精文学碑 山梨県北杜市 2016年開館

関連学会

  • 新日本文学会
  • 日本民主主義文学同盟
  • リアリズム研究会

豆知識

  • 戦時中にトラック島(チューク諸島)に送られ、流刑囚としての生活を送った。
  • 若年期に右翼の襲撃を受け、治安警察法違反で下獄した経験がある。
  • 多喜二・百合子賞を1978年と1992年の2回受賞している。
  • 2016年に山梨県北杜市に文学碑が建立された。