多喜二・百合子賞 たきじゆりこしょう
『海霧のある原野』は、霧に包まれた原野を舞台に、労働と生活の厳しさを見つめる長編です。社会の現実に向き合う作者の姿勢が、自然描写と人物の葛藤に重なります。
海から来る霧の中で、働く人びとの痛みと希望が浮かびます。
歌集『花どき』は、戦後を生きた歌人の社会意識と生活実感を、短歌の凝縮された言葉に託した作品です。花の季節の明るさの奥に、時代への問いと人間へのまなざしが響きます。
花の季節を見つめる言葉に、歴史と生活の影が宿ります。