日本の文学賞

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楊海英

よう かいえい

Yo Kaiei

別名: 大野 旭(おおの あきら) / オーノス・チョクト / Оонос Цогт / オーノス・ツォクト / Oghonos Chogtu
ペンネーム: 楊海英中国語圏で使用する筆名

プロフィール

性別
男性
生誕
1964-09-15 (内モンゴル自治区 オルドス市)
国籍
中華人民共和国, 日本
言語
モンゴル語, 中国語, 日本語, 英語
居住地歴
内モンゴル自治区オルドス市 → 北京市 → 別府市(研究滞在) → 静岡市(静岡大学) → ウランバートル(モンゴル国) → ロシア連邦(調査滞在) → カザフスタン・ウズベキスタン(調査)

経歴

職業
文化人類学者, 歴史人類学者, 大学教授, 研究者, 著者
活動期間
1989年〜
所属
静岡大学 人文社会科学部, 中京女子大学(元), 国立民族学博物館(研究協力)
所属団体
世界モンゴル人連盟(理事長), 日本人類学会(会員)
影響を受けた人物
梅棹 忠夫, 佐々木 高明, 松原 正毅, 石毛 直道, 清水 昭俊, 杉山 正明, 岡田 英弘

学歴

北京第二外国語大学
アジア・アフリカ語学部 / 日本語学科
学位: 学士
国: 中華人民共和国
少数民族として優秀な成績で合格・在学・卒業
総合研究大学院大学
人文社会科学研究科 / 文化人類学
学位: 文学博士
国: 日本
大学院で文化人類学を研究、博士号取得(年不明)
別府大学(研究生)
期間: 1989(研究生)
国: 日本
訪日当時の研究滞在

受賞歴

司馬遼太郎賞(第14回)
2010
対象作品: 墓標なき草原―内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録
主催: 司馬遼太郎賞選考委員会
結果: 受賞
大同生命 地域研究奨励賞
2015
主催: 公益財団法人大同生命国際文化基金
結果: 受賞
樫山純三賞
2015
対象作品: チベットに舞う日本刀―モンゴル騎兵の現代史
主催: 樫山純三賞選考委員会
結果: 受賞
国家基本問題研究所 日本研究賞(第3回)
2016
対象作品: 『日本陸軍とモンゴル 興安軍官学校の知られざる戦い』および『チベットに舞う日本刀―モンゴル騎兵の現代史』
主催: 国家基本問題研究所
結果: 受賞
正論新風賞(第19回/第34回 正論大賞)
2018
主催: 産経新聞「正論」編集部
結果: 受賞

受賞・候補エディション

司馬遼太郎賞 1回登壇
  1. 内モンゴルで文化大革命期に起きた迫害と虐殺を、証言と資料をもとに描く上下巻の記録文学。個人の記憶を通じて、国家暴力が草原の生活と共同体をどう壊したかを追う。

    名もなき死者たちの記憶から、草原に刻まれた暴力の歴史を掘り起こす。

    300ページ
    内モンゴル文化大革命虐殺証言民族史

作品

代表作

墓標なき草原―内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録

2009年 ノンフィクション/歴史/人類学

内モンゴル自治区における文化大革命期の粛清・虐殺のプロセスを、第一次史料と被害者の証言、フィールドワークに基づいて明らかにした記録・研究。被害報告や加害者の言説などを集成し地域史として提示する。

文化大革命ジェノサイド民族問題記憶とトラウマ
映像化・舞台化
  • [漫画] 墓標なき草原(コミカライズ) / 清水ともみ (2022)
  • [漫画(英語版)] GENOCIDE ON THE MONGOLIAN STEPPE(英語版) / 清水ともみ / English edition (2023)
翻訳
  • 中国語版
  • 英語版
  • モンゴル語版
  • ロシア語版

チベットに舞う日本刀―モンゴル騎兵の現代史

2014年 ノンフィクション/軍事史/現代史

モンゴル騎兵の近現代史と、チベット・中央アジアとの関係性を史料に基づき検証した研究。戦史と民族史を重ね合わせ、地域間の複雑な相互作用を論じる。

モンゴル騎兵近現代史日蒙関係地域間交流
翻訳
  • 改題版・中公文庫などの再刊あり

モンゴル草原の文人たち―手写本が語る民族誌

2005年 民族誌/人類学

オルドス地域の手写本コレクションに基づく民族誌作品。草原の文人・写本文化を手がかりに歴史と民族意識を描く。

写本史料草原文化民族意識

モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち

2024年 歴史/大衆史

モンゴル帝国期の社会動態と女性の役割を中心に、草原社会の力学を一般読者向けに再構成した分析。

モンゴル帝国性別史草原社会

全著作

  • 墓標なき草原―内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録(2009)
  • 続 墓標なき草原(2011)
  • モンゴル草原の文人たち―手写本が語る民族誌(2005)
  • チベットに舞う日本刀―モンゴル騎兵の現代史(2014)
  • モンゴルとイスラーム的中国(2007)
  • 植民地としてのモンゴル(2013)
  • モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち(2024)

翻案

  • 墓標なき草原(漫画化:清水ともみ、2022)
  • GENOCIDE ON THE MONGOLIAN STEPPE(英語漫画版、2023)

作家による翻訳

  • オルドスのモンゴル語旧約聖書版(編者)

作品の翻訳

  • 『墓標なき草原』は中国語・英語・モンゴル語・ロシア語に翻訳

作風・主題

文体
フィールドワーク重視一次史料に基づく史料批判的記述公共的論説性(論壇への寄稿も多い)
頻出モチーフ
民族とアイデンティティジェノサイド・大量虐殺遊牧と定住の対比記憶と歴史の剥奪

評価・遺産

内モンゴルにおける文化大革命期の虐殺と民族問題に関する包括的な史料収集・解析を行い、学術と一般両面で影響力を持つ研究者。著作は多言語に翻訳され、史料シリーズの編集などを通じて資料史料の公開・保存にも貢献している。

記念館・博物館

  • 国立民族学博物館(収蔵・協力) 大阪府吹田市(万博記念公園内)
  • オルドス市档案館(写本所蔵) 内モンゴル自治区 オルドス市

関連学会

  • 日本人類学会
  • オルドス・モンゴル文化経済研究国際学会(OMS e. V.)

資料所蔵先

  • 静岡大学 研究資料データベース(教員データ)
  • 国立民族学博物館 所蔵資料
  • オルドス市档案館 所蔵写本

大衆文化への影響

  • 『墓標なき草原』のコミカライズ(清水ともみ画)
  • 英語版コミック『GENOCIDE ON THE MONGOLIAN STEPPE』

引用

  • モンゴルは歴史的に最大の危機に直面している。モンゴルとして生き残るか、中国に同化されて消えゆくかの危機だ。世界各国にいる同胞とともにモンゴル人の尊厳と未来のために戦っていく。
    出典: 世界モンゴル人連盟 設立時のコメント(署名活動関連) (2020年)
  • 母が毎晩の(強制参加の)政治集会から帰ってくるたび『今日はあの人が死んだよ』と教えられた。とにかく、周りの人がどんどん死んでいく。とても怖かった。
    出典: 週刊文春 取材(インタビュー) (2025年)

豆知識

  • 出生時のモンゴル名はオーノス・チョクト(オーノス・ツォクト)。
  • 2000年に日本へ帰化後、日本名を大野旭と登録。
  • 『墓標なき草原』は中国語・英語・モンゴル語・ロシア語に翻訳されている。
  • 2020年に母語(モンゴル語)教育維持を訴える署名活動を展開し、3641人の署名を集めた。
  • 『墓標なき草原』はコミカライズされ、英語版コミックも刊行された。
  • 文革史料シリーズを編纂し、複数巻で第一次史料を公開している。