日本の文学賞

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吉田 健一

よしだ けんいち

Yoshida Kenichi

プロフィール

性別
男性
生誕
1912-04-01 (東京市渋谷区千駄ヶ谷(宮内省官舎))
死没
1977-08-03 (東京都新宿区払方町34(自宅)) 65歳
国籍
日本
言語
日本語, 英語
居住地歴
宮内省官舎(千駄ヶ谷、東京) → 青島(中国) → パリ(フランス) → ロンドン(イギリス) → 天津(中国) → 福島(戦後の一時期) → 鎌倉市(神奈川) → 東京都新宿区払方町(自宅)

経歴

職業
英文学者, 文芸評論家, 翻訳家, 小説家, 随筆家
活動期間
1935年〜1977年
所属
中央大学 文学部(教授), 國學院大學(非常勤講師)
影響を受けた人物
ウィリアム・シェイクスピア, シャルル・ボードレール, ジュール・ラフォルグ, 谷崎潤一郎, F.L.ルーカス
影響を与えた人物
小西康陽(ピチカート・ファイヴ)

学歴

学習院初等科
期間: 1918年 入学(在籍期間不明)
国: 日本
暁星中学校・高等学校
期間: 1926 - 1930
卒業年: 1930
国: 日本
天津の学校から編入し1930年3月に卒業
ケンブリッジ大学 キングズ・カレッジ
英文学
学位: 中退 (withdrew)
期間: 1930 - 1931(1931年3月中退)
卒業年: 1931
国: イギリス
F.L.ルーカスらに師事、1931年3月中退し帰国
アテネ・フランセ
フランス語・ギリシャ語・ラテン語
期間: 〜1935(1935年6月卒業)
卒業年: 1935
国: 日本
フランス語、ギリシャ語、ラテン語を習得

受賞歴

読売文学賞
1957
対象作品: シェイクスピア
部門: 文芸評論部門
主催: 読売新聞社
結果: 受賞
新潮社文学賞
1957
対象作品: 日本について
主催: 新潮社
結果: 受賞
野間文芸賞
1970
対象作品: ヨオロッパの世紀末
主催: 野間文化財団
結果: 受賞
読売文学賞
1971
対象作品: 瓦礫の中
部門: 小説部門
主催: 読売新聞社
結果: 受賞

受賞・候補エディション

新潮社文学賞 1回登壇
  1. 受賞作: 日本について

    『日本について』は、吉田健一による小説・文芸作品である。受賞時期の文学・文化状況の中で評価された作品として、作者の関心や時代の空気を伝える。

    『日本について』は、吉田健一の仕事の中で受賞歴と結びついて記憶される一作である。

    人間関係時代戦後文学
野間文芸賞 1回登壇
  1. 受賞作: ヨオロッパの世紀末

    『ヨオロッパの世紀末』は、吉田健一による作品で、1970年のnoma-literary-awardで受賞対象となった。受賞記録と公開書誌をもとに、作品単位で参照できる項目として整理される。

    noma-literary-awardで受賞対象となった『ヨオロッパの世紀末』。

    受賞作文学賞刊行状況
読売文学賞 1回登壇
  1. 受賞作: 瓦礫の中

    『瓦礫の中』は吉田健一による小説。崩れた場所に残る人の気配をたどり、戦後の精神風景を描く。

    瓦礫の中は、時代の陰影の中で人が抱える痛みと意志を見つめる作品。

    戦後社会都市記憶

作品

代表作

英国の文学

1949年 文芸評論・文学論

処女作。中世から20世紀にかけてのイギリス文学概説と評論を含む著作。後年に改訂・再刊された。

英文学史シェイクスピア近代文学

ヨオロッパの世紀末

1970年 随筆・評論

青土社『ユリイカ』への連載をまとめた批評随筆集。ヨーロッパ文化、世紀末情緒、文学と歴史を論じる。

ヨーロッパ文化世紀末文化史

瓦礫の中

1970年 小説

長編小説。戦後や都市の喧噪を背景に人間の機微を描く作品で、読売文学賞(小説部門)を受賞。

戦後都市人間関係

日本に就て

1957年 随筆・評論

日本についてのエッセイを集めた著作。日本の風俗や文化、精神性に対する洞察を示す。

日本文化風俗批評

時間

1976年 随筆・評論

1975〜76年に連載された長編評論の単行本化。書物や歴史を媒介とした思索的な文章。

時間観書物記憶

私の食物誌

1972年 随筆・食エッセイ

食に関する随筆集。同語反復を多用した特徴的な文体で食や旅の記憶を綴る。

食文化回想

全著作

  • 英国の文学
  • シェイクスピア
  • 宰相御曹司貧窮す
  • 東西文学論
  • 随筆 酒に呑まれた頭
  • 乞食王子
  • 近代文学論
  • 文学人生案内
  • 英語上達法
  • 甘酸っぱい味
  • 日本について
  • 酒宴
  • 舌鼓ところどころ
  • 英国の文学の横道
  • 日本の現代文学
  • 近代詩について
  • 文学概論
  • 落日抄―父・吉田茂のこと 他
  • 余生の文学
  • 瓦礫の中
  • ヨオロッパの世紀末
  • 作者の肖像
  • 吉田健一全短編集
  • 絵空ごと
  • 私の食物誌
  • 交遊録
  • 英国に就て
  • 東京の昔
  • 埋れ木
  • 時間
  • 定本 落日抄
  • 思ひ出すままに

作家による翻訳

  • 覚書(エドガー・アラン・ポー)
  • ハムレット異聞(ジュール・ラフォルグ)
  • 1984(ジョージ・オーウェル) 共訳
  • ルネッサンス(ウォルター・ペイター)

作品の翻訳

  • まろやかな日本(幾野宏 訳)

作風・主題

文体
句読点が少なく息の長い文体随想的・断片的な評論洗練された言語感覚と官能的描写
頻出モチーフ
酒(特にシェリー)旅と汽車食(食文化)ヨーロッパ文学と日本文化の比較父(吉田茂)との関係

健康

  • 体調不良(1977年、欧州旅行中に発症)
    1977年7月〜8月(入退院の記録あり、8月3日死去)
    欧州旅行中に体調を崩して帰国、入院後回復して退院したが、8月3日に自宅で死去した。

評価・遺産

吉田健一は戦後日本の英文学者・文芸評論家として幅広い著作と翻訳を残し、随筆・食文化論から文学批評、翻訳に至るまで多面的な仕事で影響を与えた。独特の長い文体や文化比較の視点は後世の作家や批評家にも影響を及ぼした。遺稿や資料は神奈川近代文学館に寄贈されている。

記念館・博物館

  • 神奈川近代文学館(吉田健一文庫) 神奈川県横浜市 2016年開館

関連学会

  • 中央大学 文学部(教壇)

資料所蔵先

  • 吉田健一文庫(神奈川近代文学館)

大衆文化への影響

  • ピチカート・ファイヴの小西康陽が随筆「長崎」の一節を引用、トリビュート・アルバムのタイトルにも使用
  • 映画『自由が丘で』の小道具として著作『時間』が登場

引用

  • 戰爭に反對する唯一の手段は、各自の生活を美しくして、それに執着することである。
    出典: 随筆「長崎」 (1957年)

豆知識

  • 生涯犬を愛し、彦七などの名をつけた複数の雑種犬を飼っていた。
  • 金沢の酒『黒帯』の命名者とされる。
  • 1951年のチャタレイ裁判で弁護側の証人として法廷に立った。
  • 父は元首相の吉田茂で、公的・私的に複雑な関係があった。
  • 遺族は約5700点の資料を神奈川近代文学館に寄贈(2016年)した。