蛇笏賞 だこつしょう
『雁道』は、斎藤玄が晩年の病と向き合うなかでまとめた第五句集である。雁が通るときには見え、通らなくてもそこに在るという集名の感覚を軸に、生命の限界、身体の痛み、自然の光や影を、虚実の境に置かれた静かな句境として結晶させている。
見えるものと見えないものの境で、晩年の生命感覚が静かに光る句集。