紫式部文学賞 むらさきしきぶんがくしょう
『ナラ・レポート』は、母を失った少年の声から出発し、奈良の大仏や中世説話へと時間を越えて広がる長篇小説です。母子の喪失、権威への抵抗、正史の余白に沈む声を重ね、津島佑子の文学的主題を大きなスケールで結晶させています。
母を求める声が、奈良の山水と歴史の奥へ読者を導く長篇です。