小説現代新人賞 しょうせつげんだいしんじんしょう
女の情念を扱う時代小説集『寂野』に収められた短編。歴史の陰に置かれた女性の痛みと執念を描き、沢田ふじ子の作風を早くから示した。
声を奪われた女性の胸奥に、時代小説の悲しみが吹き抜ける。
密猟という題材を通じて、法の外側に踏み出す人間の欲望と危うさを描いた新人賞受賞作。単独書籍としての刊行は確認できず、受賞作アンソロジーで読む作品とみられる。
禁じられた獲物を追う行為が、人間の奥にある欲望を照らす。