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平和のリアリズム

石橋湛山賞

平和のリアリズム

藤原帰一

『平和のリアリズム』は、国際政治の権力関係を直視しながら、平和を成立させる条件を考える藤原帰一の評論である。理想論だけでも冷笑的現実主義だけでもなく、戦争と安全保障の現実を踏まえて平和の可能性を探る。

国際政治平和戦争安全保障現実主義

作品情報

国際政治の現実を見据え、平和を実現する条件を問い直す。

岩波書店刊、2004年、277ページ。版元ドットコムと古書書誌で ISBN 9784000247061 / 4000247069 を確認した。

書籍情報

出版社
岩波書店
発売日
2004-08-04
ページ数
277ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784000247061
ISBN-10
4000247069
価格
180 JPY
カテゴリ
本/社会・政治/政治/政治入門

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レビュー

  • 期待外れの感あり

    時評集という性質上仕方がないのかもしれないが、「正しい戦争は本当にあるのか」で見せた、従来のリベラル派の政治学者から一歩進んだ位置から二歩も三歩も後退し、悪い意味で師の坂本義和に近づいてしまった感がある。ブッシュ批判、アメリカ追随の自民党批判、そして国連中心主義の主張など、ひとむかし前の左派政治学者と全く同一ではないのか。 具体的に「現実主義」なる路線から離れて、「リアリズム」外交を展開してゆく手段と戦略を提言しない批判では何の意味もない。自民党政治に批判的な論者として著者に期待する層はかなり多いのではないかと想像しているが、残念ながらその期待には答えられていないのではないか。小泉自民党が大勝してしまった今、小泉再選=自民党政治が支持された、と見なされているが、実際はそうではあるまい。本来、保守派と革新派は「反米」という点では手を握れる可能性があり、米国一国主義から姜尚中が主張しているような地域間安全保障の強化という方向へ転換できなくはないはずなのだ。「力なき国連に力を与える」具体的な手段についても考察を深めるべきだろう。 繰り返すが、いま藤原氏を措いて他に有力な論客はいないと思うからこそ厳しい評価になるのだ。次作に期待したい。

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