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夏目漱石 上 (岩波文庫 緑 85-1)

日本芸術院賞

夏目漱石 上 (岩波文庫 緑 85-1)

小宮豊隆

『夏目漱石』は、小宮豊隆が師である夏目漱石の生涯と作品を、門下生としての記憶と資料読解をもとに描いた本格評伝である。明治文学の中心人物としての漱石だけでなく、教師、家庭人、思想家としての姿を追い、漱石研究の古典的著作となった。

夏目漱石評伝漱石研究明治文学門下生の証言

作品情報

漱石門下の小宮豊隆が、記憶と資料から作家夏目漱石の全体像を描き出す。

小宮豊隆の『夏目漱石』は、1938年に岩波書店から初刊され、戦後も重刷された大部の漱石評伝である。国立国会図書館の書誌では、1947年6刷本が885ページの図書として確認できる。のちに岩波文庫で上・中・下の全3冊として刊行され、上巻は310ページ、ISBN 9784003108512 として流通している。漱石に近く接した門下生による記録として、作品論と人物論を結びつける漱石研究の基礎文献である。

書籍情報

出版社
岩波書店
発売日
1986-12-16
ページ数
338ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784003108512
ISBN-10
4003108515
価格
681 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

夏目漱石 岩波文庫 上 中 下 3冊セット

レビュー

  • 喜んでいます

    母が以前読もうと思って購入したのですが その時は書店に2,3巻しかなく、1巻を ずっと探していました。すぐに手に届き大変喜んでいます。有難うございました。

  • 愛弟子の書いた漱石伝

    初期の伝記だからいろいろ訂正されるのはやむを得ないが、それにしても精彩に乏しいのは、「…だそうである」など考証に執念の薄い表現方法があり、また「正義感の強い漱石は」といった甘い表現が読者をしらけさせる。しかしこの書が土台となって、江藤淳『漱石とその時代』(大部だが惜しくも未完)、荒正人『漱石研究年表』などを書かせた功績は忘れられるべきではないだろう。これを凌ぐ『漱石伝』がまだ出ていないのだから。

  • 一般の書店では入手困難

    読んでみたくて探したが、一般的な書店にはもう並んでいないため入手できた時の喜びは格別だった。夏目家のことから始まり、漱石に関する細かなことがぎっしりと書かれている。文章だけでこれだけのものがまとめられていることに驚いた。

  • 超克さる書

    佐藤泰正いわく、戦後の漱石研究は「精神史」という「全円の裡に整序され」た小宮の言説からの脱却を目指して始動した。「我執の苦悩から即天去私への脱却に至る、求道者漱石という「定説的漱石像」を打ち出したものは漱石門下の面々であり、その中心をなすものが小宮豊隆の論であることは、縷言するまでもあるまい」。『 漱石作品論集成10 』194-198頁。 鶴田欣也による次の指摘もある。「小宮は師漱石の中に「則天去私」によって表わされる一種の救済を得た倫理的人間像を求め、そして都合よく見出した学者である。[…]漱石神話の濫觴である。しかし、その後吉田六郎や江藤淳など一連の批評家によって脱神話化がなされて今日に至っている」。平川祐弘『 漱石の『こゝろ』 』205頁。

  • 商品タイトルの改善を

    夏目漱石(上)ということで、別途(中)(下)を購入しました。 ところが(上)は(上)(中)(下)巻の3冊セットが届き、別途購入した(中)(下)と併せると (中)(下)はダブってしまいました。 (中)(下)巻の返却を聞くと手数料は返却されないということなので、返却金は小額で諦めることにしました。 電話確認が出来なく明確な情報が分かりにくいので、少なくともタイトルは正確にして欲しい。 ひどく嫌な印象を持ちました。

  • 漱石先生冥利に尽きる

    決定版『漱石全集』の全巻解説と平行して小宮が心血を注いだのが、評伝『夏目漱石』である。全集が完結した翌年の昭和十三年に出版され、昭和二十八年に新書版三分冊として若干改訂された後、昭和六十一年に岩波文庫に加えられた。 漱石から最も深く愛されていた弟子である、と少なくとも本人は、そう信じていた。だから、「贔屓の引き倒し」だという著者自身の危惧は、ある程度当たっている。例えば、漱石を、必要以上に不幸な境遇に置きたがる癖がある。そういう逆境の中に置き直すことによって、漱石の人格や作品はより尊くなると信じたのだろう。母の千枝が遊女屋の娘であったという叙述は、後に夏目伸六によってバッサリ大鉈を振るわれることになるが、これもその一つだろう。 そして、「漱石は、なんにも知らずに」(『(上)』P.38)とか、「漱石はこのことを、死ぬまで知らずにいたようである」(『(上)』P.109)、という記述は、他の弟子はもちろんのこと、漱石自身が知らなかったことさえ自分は知っているという、ある種の独占欲である。 また、和三郎直矩の記憶、「夏目家の過去帳」、「本家に伝わる夏目家系図」、行政文書、古文書、『硝子戸の中』、『道草』、『漱石の思い出』が、歴史資料として、同じ資格をもって扱われているが、こういうのも、困る。 しかし、全般的によく出来た伝記である。例えば夏目家の家系について、これ以上外堀を埋めるのは、おそらく無理であろう。実際、漱石と謦咳に接していた世代で、誕生から死去までをトータルに扱った伝記をまとめたのは、小宮だけである。漱石先生の伝記は自分にしか書けない、と深く信じて書き上げた心意気が伝わってくる。そういう意味で本書は、鏡子の『漱石の思い出』を超えている。

  • 合本版が出れば…

    hontoでは上・中・下の合本版が入手できる。kindle版でも合本版を出して欲しい。でたら、買う!

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