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ものがたり西洋音楽史 (岩波ジュニア新書 892)

毎日出版文化賞

ものがたり西洋音楽史 (岩波ジュニア新書 892)

近藤譲

中世の教会音楽から20世紀のモダニズムまでを、作曲家や作品だけでなく、その時代の音楽観や演奏法の変化とともにたどる通史。岩波ジュニア新書らしく、入門書としての読みやすさを保ちながら、クラシック音楽の流れを俯瞰できるようにまとめられている。

西洋音楽史通史岩波ジュニア新書クラシック音楽入門書

作品情報

神への祈りの歌から前衛まで、西洋音楽の流れを一冊で見渡す。

2019年刊の岩波ジュニア新書。中世、ルネサンス、バロック、古典派、ロマン派、モダニズムへと続く西洋音楽史を、作曲家、作品、演奏法、音楽をどう捉えるかという視点の変化とあわせてたどる。索引も備え、通読しやすい構成になっている。

レビュー要約

  • 時代ごとの整理が明快で、西洋音楽史の流れを見通しやすいと受け止められている。情報量は多いが、具体例が豊富なので読み進めるほど理解が深まるという評価が目立つ。

書籍情報

出版社
岩波書店
発売日
2019-03-21
ページ数
302ページ
言語
日本語
サイズ
10.5 x 1.8 x 17.2 cm
ISBN-13
9784005008926
ISBN-10
4005008925
価格
1100 JPY
カテゴリ
本/エンターテイメント/音楽/音楽一般

神への祈りの言葉から始まった、中世の教会音楽。多声音楽が花開いた、ルネサンス期。オペラが誕生し、器楽が興隆した、バロック時代。そして「芸術としての音楽」が追究された、古典派、ロマン派、モダニズム。時代を代表する作曲家と作品、演奏法や作曲法、音楽についての考え方の変遷をたどり、西洋音楽史を俯瞰します。 目次 序 章 物語のはじまり 第一章 音楽は聖句の乗りもの―中世(五世紀後期~一四世紀) (一)神への祈りの言葉:単旋聖歌(グレゴリオ聖歌)/(二)音楽を書き記す:聖歌の伝承と楽譜/(三)音楽をめぐる理論/(四)伝統の尊重と拡張/(五)教会の外で/(六)中世の黄昏:社会の危機と典雅な音楽 第二章 言葉を収める音の伽藍(がらん)―ルネサンス(一五世紀~一六世紀) (一)美しい音の建築物/(二)印刷楽譜の登場/(三)宗教改革と音楽/(四)言葉と音楽の新たな関係:マドリガivーレ/(五)楽器の音楽 第三章 音楽の劇場―バロック(一七世紀~一八世紀前期) (一)新しい音楽/(二)オペラの誕生/(三)楽器の解放/(四)イタリアからアルプスを越えて/(五)イタリアオペラ、その後/(六)器楽の興隆/(七)諸国のバロック 第四章 芸術としての音楽――古典派、ロマン派、モダニズム(一八世紀後期~二〇世紀) (Ⅰ)古典派(一八世紀後期) (一)バロックから古典派へ/(二)後の時代に手本とされたもの:古典派の器楽形式/(三)オペラの乱/(四)古典派からロマン派へ (Ⅱ)ロマン派(一九世紀) (一)あこがれを宿す小世界/(二)「大きな音楽」をめぐる葛藤/(三)オペラ/(四)民族の声/(五)「過去」に対する意識/(六)ロマン派音楽の夕照/(七)娯楽/(八)フランスからの新たな風 (Ⅲ)モダニズム(二〇世紀) (一)「新しさ」を求めて/(二)音の文様/(三)異文化の衝撃/(四)古い革袋に新しいぶどう酒/(五)心の奥底からの叫び/(六)新たな構成原理を目指して/(七)音楽の新素材/(八)焦土からの出発/(九)前衛/(十)政治と音楽文化(芸術音楽の衰退) お話はここでおしまい 索引(事項索引、人名索引)

近藤 譲(こんどう じょう) 1947年,東京生まれ.昭和音楽大学教授,お茶の水女子大学名誉教授,アメリカ芸術・文学アカデミー海外名誉会員.専門は作曲,音楽学.高校生の時に,初めて生のオーケストラの響きを聴いた瞬間に作曲家になることを決意.作曲をするうちに,自分をとりこにしている音楽とはいったい何なのかを知りたいと思い,音楽の思想,理論,歴史を学び始めた. 主な著書に『線の音楽』,『聴く人』(いずれもアルテスパブリッシング),『〈音楽〉という謎』(春秋社),主な訳書にヒューズ『ヨーロッパ音楽の歴史』(共訳,朝日出版社),ボンズ『「聴くこと」の革命』(共訳,アルテスパブリッシング).また,作曲作品は,オペラ《羽衣》をはじめとして150曲以上(イギリス,ヨーク大学音楽出版局).

レビュー

  • 子供の本だとなめてはいけない

    子供用の軽く読めるようなお話しだと思ったら、ひととおり読めば音楽的な教養は身につきます。 とても複雑な音楽理論をわかりやすく説明されているので子供の頃にこれを読めるお子様は幸せです。 まさかクセナキスまで網羅されているとは思わなかったので感動してしまいました。

  • 読みやすい

    コンパクトにまとまって読みやすいです。多少、難解かなと思うところは、他の音楽史の書籍と併用させれば良いと思います。時間をかけずに、ざっとポイントのみ絞って、資料として扱うのであれば、とても適した内容です。

  • 音楽愛が感じられます

    ぼく的には西洋音楽史の決定版です。音楽とは何か、音楽家という人たちはどのように発想するのか、音楽芸術とは何であったのか、時代と政治・社会、文化との相関で考えさせられました。 現代音楽の先端を駆け抜けてきた近藤譲氏が、若い読者に向けてものごとの本質を伝えようする意識に濾過された日本語が美しい。 グレゴリオ聖歌からバロック、ロマン派、フランス音楽、シェーンベルクまでを通観し、その間に旋律・和声・リズムといった音楽の構造とその変容に触れ、そしてついにはジョン・ケージ、モートン・フェルドマンたちの現代になだれ込む。 しかし著者の視点は「流れ」ではなく、「音楽のあり方」そのものに向けられています。 本当は音響という現象に対する人間の感覚を問い詰めた実験的作曲家、アルヴィン・ルシエあたりまで踏み込みたかったに違いないと思うのですが、近藤先生はその前で筆を置きます。 なんという音楽愛に満ちた慎ましやかさでしょう。 「それぞれの時代の音楽にはそれぞれの価値がある」「好みや時々の気分に応じて、聴きたい音楽を聞けばよい」と若い読者にメッセージし、最後に書かれているのが次のことばです。 ──「芸術としての音楽」の時代以降の(・・・)歴史物語は、きっと何十年後かに、未来の著者によって、「芸術としての音楽」の時代以前の諸時代の歴史をも再び見直す形で記されるにちがいありません。 (できれば、そんな本を近藤先生に書いていただきたい)

  • 楽譜が全くない!ジュニア向けではない!

    確かによくまとまっているとは思うが、音楽史の本なのに全く楽譜を載せていないのはどうかと思う。例えば、中世の楽譜とか、単旋律がだんだんポリフォニーになってゆく時に、どんな書かれ方をしていたのかなど、少しで良いから楽譜を例示してくれたらもっとわかった気になります。 近代音楽でも、少しで良いから楽譜で作曲家の違いを例示してくれたらもっとわかりやすくなったと思います。 また、かなり高度な専門用語がたくさん使われていて、とてもジュニア向けとは言えないと思います。ある程度クラシックの素養のある人向けでしょう。

  • これがジュニア新書?!

    中高生なら、一読すーっと理解できるのでしょうか?高齢者で頭が固いせいなのか、やけに細かい説明が続いて(専門家はもちろん中高生にはそうでもないのかな?)、なかなか読み進めません。途切れ跡切れ読むから、ますます頭の中で整理できないまま単に言葉を追う作業に終始してしまいます。音楽の歴史をざっとでも知りたくて手に取ったのですが、数十ページ読んで、諦めました。評価2は私の頭に対する評価と考えてください。

  • オススメできない本

    内容が専門的すぎて途中から読書継続困難に。出てくるコトバが人名なのか地名か楽器名か初出単語なのか…分からなくなります。インデックスがついていたのでなんとか最後まで読めましたが、ジュニアや初学者には全くオススメできない本でした。

  • ジュニア新書としては

    ともかく(西洋)音楽通史を新書というコンパクトな、それもジュニア新書という中高校生あたりをターゲットとした書物としてまとめるには少々重く難解。岩波ジュニア新書を貶めるつもりは毛頭無いが、ジュニアでは無い「岩波新書」では何故駄目だったのか。音楽通史ではなく「ジュニア向け」でもないが、皆川達夫『合唱音楽の歴史』(同じく『バロック音楽』)など今読み返してみてもはるかに読みやすくかつわかりやすい。それこそジュニア向けとしても、音楽史に関心を持ち生涯音楽を人生の友とするきっかけを与えてくれるものと思う。

  • 孫用です

    孫は大喜びで読んだと思います 孫はピアノ上級者です

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