無名の虎
『無名の虎/玉兎の望』は、仁志耕一郎による受賞作品。受賞記録と公開書誌から、作者の表現上の特色がまとまった作品として整理できる。
作品情報
仁志耕一郎の受賞作『無名の虎/玉兎の望』。
本項目は『無名の虎/玉兎の望』について、受賞記録と Amazon JP、NDL OPAC、出版社・書籍情報サイトで確認できる書誌をもとに整理した作品情報である。識別子は受賞作そのものを収録した図書に限って採用し、雑誌号やシリーズ全体の番号は除外した。
書籍情報
- 出版社
- 朝日新聞出版
- 発売日
- 2012-11-06
- ページ数
- 240ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784022510259
- ISBN-10
- 4022510250
- 価格
- 660 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
利き腕を失った武田家家臣の雨宮軍兵衛は失意に沈む日々を送っていた。 数年前に命ぜられた川除(かわよけ)奉行の仕事にも生き甲斐は見出せない。 だが漢籍から治水の技術を学び、また村の女子衆(おなごし)らとともに治水工事に取り組むうちに、軍兵衛の意識は少しずつ変わっていく。 軍兵衛の第二の人生と、武田家の命運を握る一大治水工事の行方は――。 戦国の世、武功が第一だった時代に、戦に出ず村に残る人々はどのように生きていたのか? そこに著者はあたたかいまなざしを注ぐ。 厳しい自然状況の中、氾濫をたびたびおこす川=「水龍」と戦ったある一人の男の生涯と、個性豊かな登場人物たちの生き様が絡み合う、傑作長編時代小説。 第4回朝日時代小説大賞受賞作! 著者は小説現代長編新人賞とのW受賞を果たし、朝日新聞「ひと」欄の記事も話題を呼んだ。
レビュー
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治水の20年をあざやかに
合戦での負傷で出世の道を絶たれた武士が川除普請奉行として信玄堤を築き上げる物語。 地味な話かと思ったが、物語は躍動感にあふれ、登場人物たちはいきいきとした魅力に富んで、途中で止められなくなって一気読みした。 何度も洪水にみまわれて田畑や家を失い、凶作で苦しむ上に賦役で男手を取られる村は疲弊するばかり。そんな環境でもたくましく生きる女子衆おおらかな色気に目を奪われる。 信玄公の信濃攻めを横糸に、治水の20年をあざやかに語って感動的だった。
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