日本の文学賞

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花豆の煮えるまで: 小夜の物語 (偕成社ワンダーランド 10)

ひろすけ童話賞

花豆の煮えるまで: 小夜の物語 (偕成社ワンダーランド 10)

安房直子

『花豆の煮えるまで 小夜の物語』は安房直子の連作童話集。山里の旅館の娘小夜を主人公に、山の精や不思議な存在との出会いを、やわらかな幻想として描く。

山の幻想家族小夜児童文学

作品情報

花豆を煮る時間のなかで、小夜の生まれる前から続く山の物語がほどけていく。

偕成社ワンダーランドの一冊。おばあさんが花豆を煮ながら語る小夜の物語を軸に、山の娘、山の精、鬼の子、木々の精霊が現れる。安房直子らしい透明な幻想性が、死や別れの気配を含みながらも温かな読後感を残す。

レビュー要約

  • 山の香りと民話的な空気が魅力で、悲しみを含む物語をやわらかな語り口で包む点が読者に長く親しまれている。

書籍情報

出版社
偕成社
発売日
1993-03-01
ページ数
138ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784035401001
ISBN-10
4035401005
価格
1320 JPY
カテゴリ
本/絵本・児童書/読み物/童話・文学

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レビュー

  • 美しく優しい お薦め

    山の宿屋の女の子(小夜)が山の精や動物や鬼の子と触れ合うお話。 瑞々しい自然の描写と歌心・詩心が素晴らしい。 小学校中級向けだろうか? 6話からなる短編集。第5話だけ初出が5年ほど早い。 しかし構成が見事で全部が繋がっているように感じる。 自分はこの作品集を大きな長編として読んだので、どの1篇が特によかった、という感想は書けない。 最後、朴の木が小夜にある大きな選択を迫る。ここがぞわぞわと怖い。 どっちに転ぶんだろうか? そして、小夜はあるものを得てあるものを失って物語は終わる。 しんみり寂しくよかった。

  • NHKの朗読を聞いて

    たまたまあるサイトの動画のタイトルにこの話があり、聞いたところ意外と心を洗われる内容だったので購入した。私には作者の名前も知らなかったが、大人でも一時、落ち着ける内容です。

  • 山の香りがふわりと運ばれてくるみたいな

    宝温泉という山の温泉宿の子供、小夜(さよ)をめぐる連作短篇集。人間と山の精との間に生まれた小夜と、山の風になった母さんを始め、山の生き物たちとが心を通わせる姿が、あたたかな作家の眼差しで描かれています。もの寂しい気配を帯びた話もあったけれど、全体の雰囲気はふっくりとして、あたたかいものでした。山の香りがふわりと運ばれてくるみたいな、優しい物語の心地よさ。静かにすきとおってゆく、透明な美しさ。素敵だったな。 「花豆の煮えるまで」「風になって」「湯の花」「紅葉(もみじ)の頃」「小夜と鬼の子」「大きな朴(ほう)の木」の六つの話。冒頭、話が滑り出してゆく軽やかな飛翔に魅せられた「風になって」。檜(ひのき)のお風呂の木の香りと、「湯の花音頭(おんど)」の歌とが、絶妙なさじ加減で溶け合っていた「湯の花」。このふたつの話が、とりわけ心にしみる話でした。 1986年初出の「小夜と鬼の子」以外はすべて、1991年〜1992年にかけて掲載、あるいは執筆されたもの。1993年(平成5年)に亡くなった安房直子の、最後のほうに位置する作品と言っていいでしょうか。おしまいの「大きな朴の木」などは、これからまだ話がつづくはずだったのに・・・みたいな、中途で終わってしまっている印象を受けたんですけどね。作家のひそやかなつぶやきのようにも思えたラスト四行の余韻。しんみりとしてしまいました。

  • 作品が良い

    ストーリーが抜群。 もともと好きな作家さんだし、 映像化してくれないかなあ、、、 甥や姪にも贈りました。

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