日本の文学賞

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悪い夏

横溝正史ミステリ&ホラー大賞

悪い夏

染井為人

生活保護の現場で働くケースワーカーが、同僚の不正と貧困の連鎖に巻き込まれ、普通の生活から転げ落ちていく。社会の底を描くノワール。

生活保護貧困地方ヤクザノワール社会派

作品情報

夏の終わり、善意も正しさも簡単に崩れていく。

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。制度のひずみと個人の弱さが絡み合い、逃げ場のない悲劇へ向かう。

書籍情報

出版社
KADOKAWA
発売日
2017-09-29
ページ数
336ページ
言語
日本語
サイズ
13.6 x 2.8 x 19.5 cm
ISBN-13
9784041061824
ISBN-10
4041061822
価格
1262 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/評論・文学研究

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞! 迫真の犯罪小説。 26歳の守は地方都市の社会福祉事務所で、生活保護受給者(ケース)のもとを回るケースワーカーとして働いていた。曲者ぞろいのケースを相手に忙殺されていたその夏、守は同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースである22歳の女性に肉体関係を迫っていることを知る。真相を確かめるために守は女性のもとを訪ねるが、やがて脅迫事件は形を変え、社会のドン底で暮らす人々を巻き込んでいく。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出をもくろむ地方ヤクザ。負のスパイラルは加速し、ついには凄絶な悲劇へと突き進む――。

●染井 為人:1983年7月21日生まれ。男性。千葉県出身。2017年、『悪い夏』で第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し、デビュー。生活保護の不正受給を扱った受賞作は、新時代の社会派ミステリとして話題を呼んだ。その他の著作に『正義の申し子』『震える天秤』(KADOKAWA)『正体』(光文社)がある。

レビュー

  • 読みやすいのに、深いテーマ

    染井さんの作品は『滅茶苦茶』に続いて2作目です。前作では、「この結末をどう収集つけるんだろう」とハラハラしながら読み進めた結果、最後の最後で多くの登場人物が救われるような温かな終わり方に満足し、「読んで良かった」と思いました。そのため、今回の作品も中盤では緊張感を伴いながらも、前作の安心感を信じて読み進めることができました。 物語が半ばを過ぎたあたりからは、読む手が止まらず、最後まで一気に読み切るほど夢中になりました。シングルマザーが2人出てきますが、その小さな子どもたちお同じ年代の子を持つ親として胸が痛む描写も多く、時には悲しくて目を背けたくなる場面もありました。 特に優太くんに関しては、他の登場人物はさておき、この子だけは違う展開を願わずにはいられませんでした。しかし、それすらも「悲劇と喜劇」というテーマを考えると、追い詰められたシングルマザーたちの心理を象徴しているように思えました。彼女たちは、最悪の悲劇しか頭に浮かばない状況にありましたが、読者として俯瞰してみると、例えば翌日別の担当者に当たっていたら、あるいは30分前に同じ担当者に会っていたら、全く違う扉が開いていた可能性があることに気付かされます。 現実でも、このように悲劇しか待っていないと思える時こそ、実は違う未来が待っているかもしれない――そんなことを考えさせられる物語でした。また、登場人物たちは誰しもが「だめな人間」である一方で、救いたくなる背景が必ずあることを、染井さんはとても丁寧に描いています。 最後、美空ちゃんの幸せな今が、感じられる余韻も良かったです。

  • 久しぶりにどんどん読めた作品でした

    友人から勧められて読みました。最近動画ばかり見て活字から離れていたので、読みはじめにどっこいしょ感が必要でしたが、読み始めると先が気になってどんどん読めました。内容も面白かったです。しょうもないことをみんな大騒ぎして生きているんですよね。人生の無常感というかくだらなさを感じるというか、ちょっと元気が出る作品だったかも知れません(笑)

  • いい感じですよ別に。

    ずばり、面白いのですが、犯罪のクオリティが低いのが難点。裏世界を知る人間が読めば小馬鹿にするかも。

  • 悪いやつら

    そうそう、世の中そんなうまい具合にいかないよね。が書いてある。 よくある話だけど、映画見た人なら見た後に思い出しながら読むと面白いかも。

  • 分かってはいたが、、

    ハッピーエンドは望めないことは分かっていたが、あんまりだと、読了してかなりもやもやした。 ただ、それだけ各キャラクターに感情移入できる、各自の視点に立った物語の描き方が◎。

  • 展開から目が離せない

    そんなこと、あるのかな、と思いつつも、こうして自分の思いとは関係なく、人生は狂ってしまうのかもしれないと怖くなりました。読後、気分が落ち込むので、読む時は覚悟して始めると良いです。それでも、悪いヤツ、気に入らないヤツ、と思っていた登場人物が浄化されてから旅立つ描写は、清々しいものがあります。

  • 新品?

    新品と記載とかいてあったので購入しましたが基本的には綺麗である事は間違い無いですが、商品に対して、ん?と思う所箇所が自分なりにあったかなと思う。 読めるので良しとしましたwww

  • 苦手な人にはおすすめしない。

    生々しい描写が多数あるから、 ほんとに苦手な人には、おすすめしない。 だけど個人的には大好物なジャンルだった。

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