日本の文学賞

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暴虎の牙

山本周五郎賞

暴虎の牙

柚月裕子

『孤狼の血』シリーズの一作として、広島の裏社会と刑事たちの対立を激しい熱量で描く警察小説。

警察暴力団広島

作品情報

『暴虎の牙』は、柚月裕子の受賞作として作品世界の核がよく伝わる一冊です。

『孤狼の血』シリーズの一作として、広島の裏社会と刑事たちの対立を激しい熱量で描く警察小説。 書籍として刊行確認できるため、識別子は紙書籍の ISBN を基準に整理しました。

レビュー要約

  • 設定や題材の強さだけでなく、人物の揺れや読後に残る余韻を評価する声が目立つ。一方で、扱う主題の重さや癖のある語り口は読む人を選ぶ面もある。

書籍情報

出版社
KADOKAWA
発売日
2020-03-27
ページ数
504ページ
言語
日本語
サイズ
14 x 3.3 x 19.5 cm
ISBN-13
9784041088975
ISBN-10
4041088976
価格
1380 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

「孤狼の血」シリーズ完結編! 広島のマル暴刑事・大上章吾の前に現れた、最凶の敵。愚連隊「呉寅会」を率いる沖虎彦の暴走を、大上とその愛弟子である日岡は止められるのか? 著者の人気を決定づけた警察小説『孤狼の血』シリーズ、ついに完結!

●柚月裕子:1968年、岩手県生まれ。2008年、『臨床真理』で『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞を受賞。16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞を受賞。丁寧な筆致で人間の機微を描きだす、今もっとも注目されるミステリ作家の一人。他の著書に『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』『蟻の菜園‐アントガーデン‐』『パレートの誤算』『朽ちないサクラ』『ウツボカズラの甘い息』『あしたの君へ』『慈雨』『盤上の向日葵』などがある。

レビュー

  • 女性が書いたとは思えない作品

    とにかく、最初から最後まで凄かった。 一匹狼の大上刑事がまた戻ってきて、亡きあとの犯罪者の立場から描いてある。 凄く読みごたえがあります。 実写板はどうなるか楽しみです。 これが、女性の作品だとはとても思えません。

  • レビューに記載

    満足 新品同様 中古には見えません ありがとう

  • 完結編に相応しい傑作

    『孤狼の血』シリーズ完結編である本作は、沖虎彦という愚連隊リーダーの男を縦軸に置くことで、大上章吾と日岡秀一、それぞれの時代をガッツリ読める、贅沢にして激熱な一冊である。 昭和57年の広島呉原。その地では地元最大の暴力団と若きカリスマ率いる愚連隊の間で抗争が勃発しようとしていた――。広島北署のマル暴刑事・大上章吾はヤクザを恐れない沖という若者に興味を抱く。 ファンとしてはとにもかくにも、「あの大上が帰ってきた!」というだけで、最初からテンションマックスで読み進めることができるのではないか。 沖もタジタジになる神出鬼没ぶり、知り合いのヤクザとのやり取り、地取りでのおばちゃんやホステスなどとの軽妙な掛け合い、何をとっても大上はやっぱり最高にカッコいい。 ヤクザを恐れず、圧倒的な暴力でのし上がろうとする沖だが、一方では「堅気は襲わない」「シャブを扱っていない組のシマは荒らさない」などただ残虐なだけの男ではない。そんな沖のことを大上は守ろうと奔走する――。 ここまででもめちゃくちゃ熱い話なわけだが、この物語は後半もまた素晴らしい。 懲役を食らっていた沖が出所して、日岡秀一と初めて出会うシーン。日岡が煙草に火をつけるのはあのジッポ! この場面、何度でも読みたいくらい素晴らしい。泣けます。 そして沖は、「広島で天下をとろう」とまた動きだすのだが……。 悲惨さを感じながらも清々しいくらいの爽やかさすら感じるラストシーンは素晴らしく、本当に完結編に相応しい傑作なわけだが、読み終わってふと考えたことがある。 この作品の前半(大上の時代)と後半部分(日岡の時代)では、暴力団を取り囲む状況があまりにも違う。 これは実際そうであって、現代では暴力団排除条例が施行され、暴力団という存在自体がもはや風前の灯火なのである。 昭和の頃、暴力団というのは自分たちにさえ危害がなければ、庶民にとっては共存の対象であり、さらに言うと抗争などのニュースは一種娯楽の対象であったといっても言い過ぎではないだろう。 となると、もはや現代において絶滅危惧種ともいうべき「ヤクザ」を題材にしたエンターテインメント作品は新たには生まれ難いといえる。この『孤狼の血』シリーズは、警察小説とうたってはいるが、「ヤクザ娯楽」「ヤクザ小説」の最後の砦なのかもしれない。

  • シリーズ3作目

    題名から考えると内容も納得出来るが、前2作に比べ読み切るのに時間がかかった

  • コンディション

    とても良い状態の本でした!

  • 人生の理不尽や不条理といった己の力ではどうにもできないものに対する怒りの向かう先にあるのは・・

    傑作「虎狼の血」で圧倒的な存在感を見せながらも無残に殺害された広島県警の大上章吾に再び出会えるとともに、前作「凶犬の目」で再び呉原東署捜査二課暴力団係に舞い戻った日岡秀一の興味深いその後も描かれます。 いわば、本作はシリーズ中エピソード0とエピソード3を兼ね備えたような作品といえます。 大上が登場する舞台は「虎狼の血」巻末年表には記載のなかった昭和57年。 やくざな父親から苦しめられた不幸な生い立ちから、やくざを憎み暴力団組織の稼ぎをかっぱらう沖虎彦を中心としたグループ呉虎会。ここにひょうひょうと近づく大上との関係の描かれ方が、なんとも痛快です。 ただ、沖の目には希望や野望はない。 あるのはやり場のない怒りだ。その怒りは 「人生の理不尽や不条理といった、己の力ではどうにもできないもの」 に対するものであるがため、 「誰かを恨み、憎み、報復したとしても、それは沖が真に怒りを抱いているものの代替でしかなく、飢えがなくなることはない。むしろ、腹が満たされれば前より飢えが怖くなるように、暗い炎はさらに燃え上がっていく」 大上の沖との接し方は、それを見抜いたからこそのものだ。 一方、生き残る方法を大上から学んだ日岡は、無残に殺された大上の死への怒りが、その後の暴力団抗争阻止に向けての激情となって発露し、なにがなんでも、大上に手を下した暴力団組織を壊滅に追い込むべく、凶暴なまでの怒りを胸に刻み、寝食を忘れて捜査にあたる。 そんな二人の怒りの行きつく先は・・

  • ガミさん

    シリーズまとめのようなガミさんの前半〜ヤクザの時代は終わりだ、というようなエンディング。映像化もされると思いますが小説で読む方がいいような気がします。

  • これで終わりは残念

    まだシリーズが始まって三冊で終わってしまうなんて。どこかで作者も言っていたが、内容的には、既視感のある世界、と書いていたように、暴力小説としてはそうかもしれないが、広島弁の駆使,地方都市の描写力、シリーズキャラクターの造形力〈これもよくあるパターンではあるが、読んでいて面白くできている。作者の力量を感じさせる)など、大したもので読者は楽しみに続刊を待っていたのである。ほいじゃけぇ、書かんとおえんでぇ。

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