日本の文学賞

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四十七人の刺客 (上) (角川文庫 い 54-3)

山本周五郎賞

四十七人の刺客 (上) (角川文庫 い 54-3)

池宮彰一郎

赤穂事件を、義士伝の美談ではなく周到に準備された軍事行動として描き直す歴史小説。大石内蔵助の策謀と藩士たちの面目が、緊迫した政治劇として立ち上がる。

忠臣蔵歴史の再解釈武士の面目

作品情報

忠臣蔵の定型を破り、討入りを戦として見つめ直す。

角川文庫版上巻を代表書誌として記録。赤穂浪士の討入りを、感傷ではなく戦略と政治判断の物語として描く池宮彰一郎のデビュー長編。

レビュー要約

  • 読者からは、題材の重さを支える構成力と人物の輪郭を評価する声がある。一方で、時代背景や象徴性の濃さを読み解く集中力を求める作品として受け止められている。

書籍情報

出版社
KADOKAWA
発売日
2004-04-25
ページ数
323ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784043687039
ISBN-10
4043687036
価格
147 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

忠臣蔵三百年の歴史に挑んだ歴史小説の傑作! 江戸城内で藩主浅野内匠頭の起こした刃傷事件を発端に、播州赤穂藩廃絶の決定が下された。藩士の被った汚名を雪ぐため、家老大石内臓助は策を巡らす。まったく新しい視点で書かれた池宮版忠臣蔵! 諜報、謀略、塩相場の操作 仇討ではない、これは合戦だ! 忠臣蔵三百年の歴史に挑んだ画期的傑作 赤穂浪士の討入から三百年、忠臣蔵の歴史に聳立する画期的な傑作が誕生した。 公儀が赤穂藩に下した理不尽な処断に抗して、大石内蔵助は吉良上野介暗殺という非常のテロを決意する。塩相場の捜査で資金を集め、謀略を駆使して吉良の喉元に迫る大石。藩主の実父を護るため、財力を傾け知嚢を絞ってこれを阻もうとする上杉家。武門の意気地をかけて死力を尽くす両者の暗闘は、ついに幕府権力をも驚かす。

レビュー

  • 時代物初心者の感想です。

    映画「最後の忠臣蔵」で、池宮彰一郎さんの世界にはまったもので、時代物初心者です。映画、そして原作に涙し、この「四十七人の刺客」にたどり着いたというわけです。(時間軸は、遡ってますが・・・) 映画のシナリオライターをしていただけあって、テンポよく、私のような初心者にも分かりやすくぐいぐいと物語に引き込んでくれます。 史実か否かは私には分からないのですが、十分その時代を感じさせてくれる極上のエンターテインメントだと思いました。 「侍の忠義」、こんなアナクロな言葉が新鮮に聞こえるのは、私だけでしょうか?この小説を通して、現代を見直してみるのも大切なことのような気がします。 下巻も楽しみです。

  • 期待外れ

    大石ばかりの記述、期待して読んだものの、今一☆3までの評価です

  • 吉川英二の新編忠臣蔵とは違う面白さです。

    吉川英二の新編忠臣蔵を読んだ後だったので非常に興味深く読むことが出来ました。早いテンポで物語が進んでいくので、一気に読み終えました。違った解釈の内容でおもしろかった。忠臣蔵ファンとしては満足でした。

  • 大好きな時代劇

    池宮彰一郎先生の小説のファンです。最後の忠臣蔵を始め赤穂浪士の物語いろいろ読んでいます。

  • 大石、色部、柳沢

    『最後の忠臣蔵』がウエットな物語だとしたら、こちらはドライな目でしっかり見つめた討ち入りまでの熱い年月を描いている。 討ち入りまでに大石は何をしてきたのか、色部、柳沢それぞれの攻防、それらが静かに静かに煮詰まってゆき、討ち入りの夜すべてを爆発させるような頂点を迎える。 読むこちらも、もう討ち入りで力尽きるほどの描写だった。 個人的には大石がなんと見事なことかと感嘆しつつ、その大石に煮え湯を飲まされる色部のぎりぎりとした歯ぎしり状態に共感してしまうことが多かった。 全てを計算づくで見る柳沢の徹底した権力者っぷりもなかなか。こういう敵役がいいからこそ、大石が活きている。

  • 数ある忠臣蔵の中でお薦めの一冊

    内匠頭は何故刃傷に及んだのか、その真相は全く不明であり一般に信じられている様な吉良による陰湿ないじめといったものも一つの仮説でしかない。 本書では刃傷の原因は不明のままとし、吉良が内匠頭に賄賂を要求したが拒否されたためにいじめられたのだという噂を大石らが意図的に広め、世間を味方につけたのは面白い解釈だと思う。 何といってもクライマックスの討ち入りの場面は迫力満点で、「十三人の刺客」など多くの傑作時代劇の脚本を手掛けてきた著者だけのことはある。 数ある忠臣蔵の中でお薦めの一冊。

  • イイかも

    「高倉健」つながりで読んだ本。 お話し内容も新鮮ですよ。 よくよく考えると、直接見たわけではないし、 立ち会っても居ない。 想像力が物語を構成している。 事実と言われるものだって、 勝者敗者に傍観者いろんな立場があるのですから。 楽しめます。 けんかは当事者の勝敗もありましょうが、 周りの意見、情がどう創られるかも実態の一つ。 この大石さん、イイかも。

  • 最悪の「歴史小説」

    歴史小説だからと言って、もちろん全てが真実である必要はない。特に現代となっては不明な点に関しては、作家それぞれが想像力を広げいろいろな解釈を下すことは、歴史小説の醍醐味だと思う。 しかしながら、明らかに確定している事実に関して、自分の主張のため、あるいはストーリーの都合上、捻じ曲げるのはいかがなものか。 そもそも経歴を少し調べれば、誠実さに欠ける人物であることは一目瞭然だが、それにしても P87 (前略)一方永井家も、当主尚長が惨殺された上に、「刃傷に故あり、喧嘩両成敗」と裁定が下され、廃絶となった。 あたかも、江戸時代の公文書に記されているような大嘘振り。実際の廃絶の理由は、無嗣だったからに過ぎない。喧嘩両成敗などという文言は公文書のどこにも残されていない。 枝葉ならともかく、物語の理念の根幹にこだわる部分で事実を捏造するなど、信じられない

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