日本の文学賞

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時のアラベスク

横溝正史ミステリ&ホラー大賞

時のアラベスク

服部まゆみ

東京の出版記念会から惨劇が始まり、ロンドン、ブリュージュ、パリへと舞台を広げながら事件が連鎖していく本格ミステリー。第7回横溝正史賞受賞作として発表された服部まゆみのデビュー作。

本格ミステリー幻想性芸術ヨーロッパデビュー作

作品情報

深紅の薔薇が届いた瞬間から、物語はヨーロッパと東京をまたぐ迷宮へ変わる。

KADOKAWAから刊行された文庫版。気高く幻想的な文体で描かれる長編推理小説で、服部まゆみの記念すべきデビュー作として知られる。

書籍情報

出版社
KADOKAWA
発売日
1987-05-01
ページ数
301ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784048724647
ISBN-10
4048724649
価格
603 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

第7回(1987年) 横溝正史ミステリ大賞受賞

レビュー

  • 読み返して良かった

    この本が初めて出版された頃に一度読んで、すっかり内容を忘れていました。あの時、読み終えて魂を持っていかれた様な衝撃を覚えたのを思い出しました。 歳を経て改めて読み返して、作者の力量に圧倒されました。ただ翻弄され続ける主人公に情けなさを感じたのは、自分がその時間の分だけ大人になったのだと実感しました。最後の最後まで読んで、やっとからくりが解けます。

  • 美形と天才ばっかの登場人物が嫌味。

    正体の見えない脅迫者。殺人。怪奇な事件。 混迷していく事態と深まる謎は、やがてきれいに収斂され、意外な犯人と真相にたどりつく。練り上げられた構成は、推理小説として申し分ない。 なのに、どこか乗りきれないのは、主要人物に美形と天才が揃いすぎているから。 若く美しい小説家。世界に名だたる映画監督。絵画の公募で大賞を受賞する美少女。映画監督としての将来に太鼓判を押される美少年。そして絶世の美青年である、脅迫者。 話を盛り立てるためなら、どんな人物が登場しようと問題ないのだが、無駄に集合しすぎて嘘っぽく空々しい感じがする。 その上!天才の書いた事件の発端となる小説の内容が、まるで稚拙に感じられるから、どうしようもない。作中では文学史上に残る名作とまで評されているから、いっそう興ざめてしまう。 耽美な面々に囲まれた「普通」のキャラたちは、逆にすごく俗っぽく描かれ、こちらにも良い印象を持てない。 舞台はロンドン、ブリュッセル、ブリュージュ、パリと転々とし、美しいヨーロッパの街が詳しく描かれているので、旅のガイドとして読むとすごく楽しい。本を片手に、主人公たちの足取りを追って旅してみると素敵だと思う。

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