日本の文学賞

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歌集 鳥の声

詩歌文学館賞

歌集 鳥の声

中根誠

2019年から2023年末までの5年間に詠まれた489首を収める中根誠の第六歌集。鳥が飛び鳴く風景を通して、茨城の自然と日々の暮らし、人間の営みへの静かな祈りをたどる。

短歌鳥自然茨城日常祈り

作品情報

鳥の飛翔と鳴き声に寄り添いながら、自然と暮らしへのまなざしを詠む歌集。

『鳥の声』は、中根誠が2024年5月に角川文化振興財団から刊行した歌集で、第40回詩歌文学館賞の短歌部門を受賞した。鳥たちの声と姿を繰り返し配し、海・川・湖に囲まれた茨城の土地で重ねた時間と、身近な人びとへの思いを詠む。

書籍情報

出版社
KADOKAWA
発売日
2024-05-27
ページ数
300ページ
言語
日本語
サイズ
13.4 x 2.3 x 19.5 cm
ISBN-13
9784048845878
ISBN-10
404884587X
価格
3052 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/詩歌/詩集

2019年から2023年末までの5年間の作品489首を収めた第六歌集

●中根 誠:1941(昭和16)年10月30日茨城県鉾田市生まれ。元高校教諭。現在まひる野運営・編集委員。歌集に『あられふり』『小牡鹿の角』『広州』『中根誠歌集』『境界(シュヴェレ)』『秋のモテット』、歌書に『兵たりき 川口常孝の生涯』『プレスコードの影 GHQの短歌雑誌検閲の実態』がある。茨城歌人、茨城県歌人協会、日本歌人クラブ、現代歌人協会、日本文藝家協会各会員、茨城新聞「歌壇」選者

レビュー

  • 中根誠の第六歌集

    作者八十二歳の第六歌集。配偶者を失くし、コロナ禍の単身生活の悲哀を詠む。それでも明るさと家族愛は失わず、オンライン研究会にも積極的に参加する。 妻をらぬわが生活の匂ひかと玄関に入りしばし突つ立つ 球根を埋めたるひと逝きたれば誰のためでもなく開く花 新型コロナウイルス早くも変異してゆつくり変異する娘も孫も オンラインの研究会に顔を出すその背景を古カフェにして 作者の住む茨城県鉾田市は、海と湖を持つ風光明媚な土地だ。作者は筑波山や霞ヶ浦などの豊かな自然と、そこに生息する鳥たちとのふれ合いを詠む。作者の年齢を感じさせない、みずみずしい感性に心を惹かれる。 みづうみを覆ひきれざる黒雲の片寄れば西に立つ筑波山 霞ヶ浦の波を焼きつつ冬の陽の沈みたるのち鳥が渡るを 春は去りキャベツは残る海風に黄色い花を開きて残る 喉も裂けよと雌呼ぶ鳥の声聞けば人の恋文こそ苦しけれ 後悔の溜息ならむ夕鳥が楝の枝に北向きに鳴く レモンしぼればくれなゐに澄む紫蘇ジュース飲みきるまでの命よ燃えよ

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