明けの空のカフカ (電撃の新文芸)
空が見えない浮遊洞窟の中にある老人ばかりの村で育ったカフカは、その村唯一の子どもだ。亡き冒険家の祖父が語り聞かせてくれた外の世界への憧れを胸に秘めながらも、村を出てはいけないという言いつけに縛られて日々を過ごしていた。ある日、地上からの来訪者・ハヤテが現れる。彼は犬の特徴を持つ獣人であり、その口から語られる刺激的な地上の話がカフカの心に火をつけた。ついに村人たちの反対を振り切り、祖父が遺した飛行機〈コチ306〉を駆って夜明けの空へと飛び出したカフカは、異なる姿形をした人々と出会い、温かく見守る大人たちや同世代の友達との縁を紡いでいく。そして旅の果てに、この世界のヒトたちが抱える悲しい過去を知ることになる。それでもカフカは飛ぶことをやめない――私たちの人生の全てが冒険なのだから。第31回電撃小説大賞《電撃の新文芸賞》受賞作。
作品情報
君の人生の全てが尊い冒険だ――少女はいざ、空の広さを知る旅へ!
第31回電撃小説大賞《電撃の新文芸賞》受賞作。著者・水品知弦のデビュー作。空が見えない浮遊洞窟に老人ばかりが住む小さな村で育った13歳の少女カフカが、獣人の青年ハヤテとの出会いをきっかけに祖父の遺した飛行機で夜明けの空へ飛び出す、全世代向けジュブナイルアドベンチャー。鮮やかな風景描写と丁寧な心理描写で描かれる少女の成長物語であり、世界に存在する様々な種族とその悲しい歴史が旅を通して明かされていく。イラストは森沢晴行。KADOKAWA「電撃の新文芸」レーベルより2025年7月17日発売。
レビュー要約
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高い評価。王道のジュブナイル冒険小説として完成度が高く、主人公カフカの真っすぐな成長と情景描写の鮮やかさが広く支持されている。小学生から大人まで楽しめる懐の深さがあるとの声が多い。一方でカフカの後先を考えない行動に引っかかりを感じる読者も一部いる。
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高い評価。色鮮やかな映像的な世界観や、素直で元気なキャラクターたちが好評を得ている。王道でありながら心理描写と風景描写の高い完成度が評価されている。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 2025-07-17
- ページ数
- 348ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 12.8 x 2 x 18.1 cm
- ISBN-13
- 9784049162639
- ISBN-10
- 4049162636
- 価格
- 1485 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
君の人生の全てが尊い冒険だ――少女はいざ、空の広さを知る旅へ! ★第31回電撃小説大賞《電撃の新文芸賞》受賞作★ カフカは空が見えない浮遊洞窟内にある老人ばかりの村で暮らす唯一の子ども。外の世界に憧れを抱きながらも、村に縛られる日々を過ごしていた。 ある日、地上からの来訪者・ハヤテが現れる。なんと彼は、ヒトとは違う犬の特徴を持つ獣人だったのだ。ハヤテの語る刺激的な地上の話に感化されたカフカは、ついに村人たちの反対を振り切り――亡き祖父が遺した飛行機〈コチ三〇六〉を駆り夜明けの空へと飛び出していく! 温かく見守ってくれる大人たちや同世代の友達と出会い成長するカフカは、やがてこの世界のヒトたちの間に起こった悲しい過去を知ることになる。だけどカフカは飛ぶことをやめない、知ることを諦めたりしない。だって――私たちの人生の全てが冒険なのだから! 国内最大規模の公募型小説賞「電撃小説大賞」が贈る、全ての世代に伝えたい感動のジュブナイルアドベンチャー!
●水品 知弦:『明けの空のカフカ』が第31回電撃小説大賞《電撃の新文芸賞》を受賞しデビュー。 ●森沢 晴行:イラストレーター。代表作に『とある飛空士シリーズ』(ガガガ文庫)、『英雄教室』(ダッシュエックス文庫)など。
レビュー
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全人類読んで
カクヨム既読。 心を焦がす眩しい光の物語。世界を照らす力がある。この小説にはそれだけの力が間違いなくある。 切実に売れてほしい。みんな買おう。そしていつか小学生に大流行した暁にはみんなで「オレらが育てた」と後方腕組み親面しよう。
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人類最後の日まで読み継がれる小説
あらすじを読んだとき、私は古典的なジュブナイル作品なのだろうと感じました。しかし、それは私の浅知恵から生まれた大いなる侮りでした。この作品は古典的なのではなく、われわれの中に宿る原始の魂に訴えかける作品だったのです。 空へ飛び立つカフカの、なんと凛々しいことか!目の前に広がる情景の、なんと雄大なことか!解放されて見た初めての世界の美しさは克明に描写され、自由を求めてやまない人間の本能を強く揺さぶります。カフカは新天地たるココット村にて、未知の文化に触れ、友情を育み、人類がかつて起こしてしまったあやまちと今なお続く分断を知り、レースに参加します。これらはすべて人類の持つプリミティブな欲求を強く刺激し、われわれの心の中にくすぶっていた熱く燃える炎と未来への希望を思い出させてくれます。 この作品の芯にあるのは普遍性です。おそらく1000年前も1000年後も変わらないであろう人類の営みそのものです。一見シンプルなこの作品が、大きな深みを醸し出しているのは、この作品が人間の根幹に刻まれた神話の具現化であり、われわれの魂はすでにそれを知っているからです。われわれとこの作品は魂の兄弟なのです。 この作品が古びることは、ずっとないでしょう。人類最後の日まで読み継がれていると思います。もしそうだとしたら、これほど人類のこれまでの旅路にとってむくわれることはないでしょう。
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面白かった
老人ばかりが住む空に浮かぶ洞窟。住人の中でただ一人の少女カフカはジジババたちよって大切に育てられていた。ある日、交易船に紛れ込んでやってきたイヌ類の郵便配達員ハヤテと出会ったことで外の世界への憧れを抑えきれなくなったカフカは、祖父の遺した旧式の飛行機を使って大空へと飛び立ってしまう。13歳になった彼女の一夏の家出を描いた物語。どこまでも遠く澄んだ青空のような爽やかな作品だった。閉鎖された環境で鬱屈とした思いを抱えていた主人公が、偶然の出会いによって持ち前の行動力を十二分に発揮し、未知の世界へ羽ばたいていく。おじさん、こういう作品に弱いのよ。前半はただ明るいだけの物語だったのに、何故、ジジババたちが空に引きこもっているのか、かつてヒト類とそれ以外の人類との間になにがあったのかが明かされることで、これまで彼女がどれだけ愛されていたのか、ヒト類の女の子との出会いが彼らに何をもたらしたのか、見えていた世界が別の面を見せてきたのにはすっかりやられてしまった。そういうの読んじゃうとおじさんの涙腺は持たないのよ。後半は涙でべしょべしょになった。いやあ、いいもの読ませてもらった。
関連する文学賞
- 電撃小説大賞 第31回(2024年) ・電撃の新文芸賞