作品情報
封鎖された上海租界で、救出と奪取の思惑が交錯する。
刊行時に『上海脱出指令』へ改題され、上巻「租界封鎖」と下巻「租界疾走」で構成される。墜落機の機密と技師の身柄をめぐる争奪を軸に、軍事サスペンスと冒険活劇のテンポで読ませる。
レビュー要約
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冒険活劇としての勢いと、開戦前夜の上海を使った設定の面白さが評価される。上巻の段階から追跡劇の続きが気になるという反応が見られる。
書籍情報
- 出版社
- 学研プラス
- 発売日
- 2011-01-01
- ページ数
- 235ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 1.3 x 17.3 cm
- ISBN-13
- 9784054048447
- ISBN-10
- 4054048447
- カテゴリ
- 本/文学・評論
租界封鎖
レビュー
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マニアック。でも、素人こそ楽しめるエンタメ作品!
第二次大戦中の上海を舞台に、試験飛行中に墜落した零戦最新機に搭乗していた設計技師をめぐる日本とイギリスの戦いを描いたこの作品。 戦争のこと、軍隊のこと、上海における各国のせめぎあいのこと、などなど、きっと史実を下敷きに書かれているんだろうなーと思います。ちょっとマニアックなのかもしれませんが、歴史や軍事的なことに詳しくない女の私でも、「へーへー、なるほど」と理解を深めながら楽しく読むことができました。 さらに下巻では、車好き…欧州車やスポーツカー、クラシックカー…しかも、エンジンとかメカ的な方面…な方にはとても楽しめる、かなりマニアックな内容が下敷きになっているように思います(著者経歴を見れば頷ける)。でもこちらも、決して素人置いてけぼりではなくて、必要な説明はちゃんとされているので、「ふむふむ、なるほどねー」と読み進めることができました。 私は小説や映画における「作者の細部へのこだわり」とか大好きなので、こうした「マニア」な背景設定、史実や事実や専門的なことを疎かにしない小説は大歓迎! 一見すると、専門的な説明が多すぎて素人に向かないように思われますが、実は全然そんなことなくて、知らないからこそ大いに楽しめるんだと思いました。背景描写の細かさは小説のどっしりとした土台となっていて、その上を走るエンタテイメント性の高いストーリー…ともすれば演出過多になりがちな、勧善懲悪なキャラクタ設定や冒険活劇風のアクションシーン…も、安心して楽しむことができるのではないかと。 ですので、ちょっと例えは変かもしれませんが、「永遠のゼロ」が、あの時代を知る入門編だとしたら、こちら「上海脱出指令」は、同じ「ゼロ」を題材としながら、もっとマニアな楽しみ方ができる発展編と言えるのでは。「永遠のゼロ」を読んで時代的、題材的に興味を持った人は楽しめると思います。 もうひとつ個人的に興味があるのは、戦争のことや戦闘機などの軍事的なこと、さらには、クラシックカーや欧州車、レーシングカーの、特にエンジニア的なことに詳しい玄人さん(笑)なんかは、こういう小説をどう読むのかな〜ということです。そうしたレビューも、是非読んでみたい気がしました。 女子的な感想も書いちゃうと、工藤少尉、カッコイイ(・∀・) ついつい、映画化するなら、榎本さんは…工藤さんは…小野寺さんは…と想像してしまいます(^^ゞ というわけで、とっても面白い小説だったので、☆はいっぱい付けてもいいんですが、1箇所、気になる記述があったので、1個減らしました。でも、オススメです。
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