作品情報
女性の生活感覚と内面の揺れを、ミモザの林という鮮やかなイメージに重ねる小説。
女性の生活感覚と内面の揺れを、ミモザの林という鮮やかなイメージに重ねる小説。日常の細部から、人が抱える孤独や関係のかたちを浮かび上がらせる。
レビュー要約
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読者からは、題材の鮮明さと時代の空気を伝える筆致が評価される一方、背景知識を要する重さを感じる声もある。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 1986-08-01
- ページ数
- 246ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062029506
- ISBN-10
- 4062029502
- 価格
- 199 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第8回(1986年) 野間文芸新人賞受賞
レビュー
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欲望の対象はあいまい
表題作等6編を収録した短編集で、1986年の野間文芸新人賞を受賞している。 1982年に発表された表題作はまだ控えめだが、その後の作品では妄執的な欲情が描かれている。 『くずれる音』のコンサートにおける2曲目の弦楽四重奏曲は、作者はあえて固有名詞を出していないが、引用されている作曲家の手紙等からすれば、知っている人には明らかで、ヤナーチェクの『クロイツェル・ソナタ』と命名された曲である。この曲名は、ベートーヴェンの同名の有名なヴァイオリン・ソナタを利用したトルストイの小説からインスピレーションを得て作曲されたことによる。個人的には、この曲には作中で語られるほど退廃的官能性は感じないのだが。 大学生を主役とした最後の『ガラスの破片』を除けば、欲情の対象がその男である必要をほとんど感じられない、「愛」など無縁の欲望をむき出しにしたような作品群である。
関連する文学賞
- 野間文芸新人賞 第8回(1986年) ・受賞