書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 1989-07-01
- ページ数
- 299ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062044417
- ISBN-10
- 4062044412
- 価格
- 1495 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
Amazon.co.jp: 倒錯のロンド : 折原 一: 本
レビュー
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狂気と倒錯の狭間で/ 好みが分かれる
「盗作」を題材とした、いわゆる叙述トリックのミステリー。終盤まではミステリー感はあまりなくサスペンス寄り。登場人物もステレオタイプというか、比較的分かりやすく文体も平易に読み進められる。 終盤に怒涛の展開で、作品全体の仕掛けなのだとようやく分かる。 トリックに主眼を置いており、登場人物や展開もある意味仕掛けの一部。テーマに、作家側の執着が含まれているのでそこに共感出来るかで好みが分かれる。(トリックを除いた魅力はそこまで…) 個人的な感想としては、感心はするがそこまで感銘はしなかった。ただこれを92年時点で構想していたことがすごい。乱歩賞最終というのも両方の意味でうなずける。
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ミステリー好きにはオススメのどんでん返しが連続する一冊
「作品が盗作された」と物語から始まり、斜め上に着地する作品。 ネタバレを避けながら、どうレビューを書くべきか、正直あまり思いつかない。 ズルい記述も誘導もなく、もしかしたら頑張れば見抜けるのか…も…? 正統派ではなさそうで、すべてが正統派な印象を受ける作品。
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プロットは秀逸
"小説のタイトルだけは、すでに決まっていた。『幻の女』いい名前だろう。ウィリアム・アイリッシュに同名の有名なサスペンス小説があるが、ぼくも当然この古典的作品を意識している。"1989年発刊の本書は、"叙述トリックの名手"と呼ばれた著者による盗作を巡る駆け引きを描いたミステリ。 個人的には叙述ミステリにはまっている事からオススメされて手にとりました。 さて、そんな本書は"受賞まちがいなし"と自負した推理小説新人賞応募作が盗まれた!?と山本安雄が驚くところから始まり、日記形式風に山本安雄、そして作品を盗んだと思われる白鳥翔との"原作者"と"盗作者"との駆け引きが描かれていくわけですが。 率直に言って、登場する人物たちについては山本安雄の親友の城戸明以外はあまり魅力的ではなく、また仮に"受賞まちがいなし"としても、いざ【実際に受賞する前から】作品賞金の1000万円を手に出来ることを前提にして、殺人を含む様々な思惑が動いていくのは些か乱暴ではないかと思いました。 ただ一方で、そもそも人物ありき。というよりプロットありきの様に感じる本書。幾重にも【仕掛けられた叙述トリックに関しては流石】というか、やっぱりあっさり引っかかるわけで。最後に著者自身の名前へつなげる終わり方も含めて、人によってはハマる、好き嫌いが分かれる作品ではないかとも思いました。 とにかく叙述トリック好きな方へ。また優れたプロットの作品が好きな人にもオススメ。
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叙述ものと言われたので期待しましたが。。。
最後にどんなどんでん返しがあるのかと期待していましたが、語り手が狂っていました。と言うラストは少し期待外れでした。 上手く言えませんが、叙述トリックがある小説は、基本的にはストーリーに矛盾しない嘘のない文章の中で読者にミスリードをさせるのが面白いのだと私は思います。 この作品では意図的ではないにせよ語り手が嘘をついてしまっています。 テンポが良く読みやすい点はよかったです。
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「ビョーキ」、ね。
この作品には統合失調症の症状の一つが知ってか知らずか病名を出さずに出てくるが、 それを簡単に「ビョーキ」の表現で軽々しく扱うのは当時はよしとしても今の時代にはそぐわないだろう。 主人公がデビュー前の苦悩する作家というのも自身の姿と重なるので安直で、 この作家が書かなくてもいずれ誰かが似たような作品を必然的に書いただろう。 けれども前述のトリックが当時は知らないが現代では単純な叙述トリックだとして見抜けても、 それでも全体の真相までは透徹できない込み入った構成であるし、物語自体の内容も読ませる面白さはある。 このデビュー作の時点では判断しづらいが、いま現在でも書き続けている優れた作家となったのはいうまでもない。
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は??
真相が明かされて「は??」となります。随所に気になる点はあったのですがこういうオチかーってなりました。是非一度読んでみてください。
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有名作だけはある
面白いです。 序盤、中盤、終盤とスキがない。 序盤はすんなりと物語に入っていけるので、読みやすさに配慮されてるいい作品だと思います。 折原さんといえば叙述トリックですから終盤手前の展開までは読めました。 おそらく多くの読者もそこまでは分かったでしょう。 なのでそこについての驚きは全くなかったです。 しかし、これだと謎が残る…。 というわけで最後まで飽きずに読まされてしまいました。 一応筋が通ってるし、よくこんなの書けるなって感想でした。 しかしやはりややこしい…。 ややこしすぎて、スカっとした爽快感のようなものはなかったですね。 そこだけが惜しい作品でした。 中盤の狂気や終盤の襲撃にはハラハラさせられました。 同年の江戸川乱歩賞のは読んでませんが、他の乱歩賞とくらべても遜色ないと思います。 というか、こっちの方が面白い。 最後の爆発力に欠けたのと審査員にとってはテーマが小生意気にとられたのか賞にはめぐまれなかったのが残念です。 しかし、出世作となっただけはあります。 折原さんの他の作品も読みたくなりました。
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【ややバレ】倒錯と盗作を引っ掛けて云々
第三部の直前に、「どんでん返し」しますよという予告が入ります。良心的です(笑)。 これが犯人当て的”読者への挑戦”だったら、少々アンフェアと言われたかもですね。 だって、主人公が狂ってる前提で読まないですもん。 本当の「幻の女」の事を、ベストセラーにも関わらず絡んでくる二人の人物が知らず、 真の白鳥翔も、それっきりで超スランプという”偶然”が重なっていないと成立しない話。 その点だけで、乱歩賞選外も頷ける。 というか、作中人物同様に、受賞してないことがミソとなっているかも。 島田氏にとっては今でも、”驚嘆すべき傑作”の評なのかなぁ? 【凡そ十年後の追記】 どんな話だったけ?と読み返しましたが…… 『幻の女』をモノにした本物の白鳥翔、才能あったはずなのに、やっぱりなんで一発屋なのか? 老いた母をサツジン者にしてしまって、罪深いぞ山本よ。 そして”倒錯の日々”よりあとのページは全く要らないと思いました。 結論:主要キャラ、全員狂人
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