作品情報
浅草の芝居小屋と密室の謎が、昭和初年の空気の中で動き出す。
本年度江戸川乱歩賞受賞作。講談社の文芸単行本として刊行され、エノケンやロッパらが登場する本格ミステリーとして紹介されている。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 1989-09-01
- ページ数
- 368ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062045964
- ISBN-10
- 4062045966
- 価格
- 320 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第35回(1989年) 江戸川乱歩賞受賞
レビュー
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なかなか楽しく読ませていてだきました。
推理小説としても面白いと思いますが、私は、日本が戦争に向かう時代と、そこで生きる、超個性的で、無茶苦茶破天荒で、すさまじくエネルギッシュな、エノケン、ロッパ、シミケンを愛着を込めて描いた読み物だと思います。「あむ」だの「あべべべべ」だの、無意味なセリフや、登場するたびに持ちネタを披露したりするのは、ちょっとくどいけど、それぞれの個性的な部分を強調していると思えば、そういった手もありかと思います。
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まあまあ
まず、浅草の町や風物が描かれていないのが致命傷。そして、構成が下手。トリックもつまらない。この程度の小説が受賞できる、江戸川乱歩賞って、レベル低すぎ。
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流れるような文章なのですが
小説を読んでいる気がしませんでした。 作者は脚本家とのこと。うーん・・・ エノケンという人物を私は知らないので、独特の言い回しや、ギャグ?が読みづらかった。
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テンポが悪い
日中戦争の影が差す昭和12年。当代一の喜劇王・榎本健一は「エノケンが殺された」というニュースに大きなショックを受ける。殺されたのは、浅草で人気を集めつつあった劇団の座長・江の田軒助。健一も認める才能の持ち主だった…。 主人公が実在人物・榎本健一ということが、まず作品を読み始めるに当たって心配な点だったのだが、読了後はなるほど、という感じ。変な言い方、榎本健一でなくともつとまったような気がしないでもない。ただ、テーマ、犯人の動機、といった辺りから考えた場合に、彼が最も主人公に適任だったのだろうな、というのは理解できた。また、人をとことん信じるお人よしの榎本健一像というものも伝わってきた。密室トリックも一応納得。 ただ、全体的に考えた場合には評価がしにくい。正直、この作品を読んでいて凄く読みにくい。いや、読みにくいというよりも、テンポが悪い、というべきか…。まず序盤、「エノケンが殺された」という話から、いきなり榎本健一の半生と、江の田軒助との邂逅が延々と回想され、主人公が現場に辿りつくのが文庫で50頁を過ぎた辺り。さらにその後も、主人公の動きに合わせて、当時の榎本健一の活動の説明が挿入されたりでどうもテンポがよろしくない。しかも、私のようなこの時代の演劇界について詳しくない者には、どこからどこまでが史実でどこからが虚構なのかも区別しづらい。 さらに、個人的に一番驚いた箇所なのだが、主人公が密室トリックなどの推理を一切していない。事件が起き、誰かが倒れるたびに感情を振るわせるのみで、推理はしない。ただただ、周りの人々の説明を受ける側である。こんなミステリは初めて。あと、細かいところで言うと、犯人の動機に関してもちょっと疑問。犯人は、ある理由でこの行動は取れないはずなのだが。 ということで、全体的に見るとあまりお勧めできる内容では無いと思う。このテーマ、作風でやるのならば、むしろパラレルワールドのような形でやり、説明文を全て省くくらいの方が良かったように思う。ま、それで乱歩賞が取れるのかは疑問なのだが。
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