作品情報
笑いながら傷つき、傷つきながら酒の向こう側を見つめる。
講談社刊行の長篇。入院生活を通じて、酒に壊される身体と、なお冗談を手放さない精神を描き出す。
レビュー要約
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軽い口調で深刻な依存を描くバランスが支持される。笑いの読みやすさと、回復に向かう苦さが同時に残る点が印象的とされる。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 1991-03-01
- ページ数
- 269ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062052597
- ISBN-10
- 4062052598
- 価格
- 416 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
第13回吉川英治文学新人賞受賞 必読のアル中小説 1ページごとに笑い泣く、前代未聞の面白さ!卓抜無類のユーモアとペーソス満載の最新長編。 完全無欠のアル中患者として緊急入院するハメになった主人公の小島容。全身ボロボロの禁断症状の彼方にほの見える“健全な生活”。親友の妹さやかの往復パンチ的叱咤激励の闘病生活に次々に起こる珍妙な人間たちの珍事件……。面白くて、止まらない、そしてちょっとほろ苦い、話題沸騰、文壇騒然の長編小説。
レビュー
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アル中にはなりたくない
さまざまな文献を参考にしているだけあり、アル中描写がとてもリアルで生々しいところが非常に良かった。 主人公・小島容のなんともな人間味。小さいことにもプライドがあり、誘惑には負けてしまう。酒はそこまで得意ではないが、かなり感情移入して読むことができた。 終盤、タイトルを回収したところはグッとくるところがあった。 私はちびちび酒を飲んでいこうと思う。
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寝る前の読み物に
アル中の主人公の物語。基本的に読みやすい。酒飲みにありがちな世間への批判的考えが、著者の風刺を反映させている。 ハッピーなきもちにはなれない。 あなたが大酒のみ、酒に溺れるタイプなら、読むと面白いかも知れない。 これを読むとすぐに眠くなる、睡眠導入にも。
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酒と病気と様々な愛の話
下戸の自分には想像し難いお酒の話に、まつわる病気の話を軸に進みます。ミステリーではなく、ファンタジーでもなく、ジャンルを例えられませんが、惹き込まれる内容でした。感慨深く読ませてもらいました。
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全ての酒好き必読の良書
全く事前知識がなく、楽しいお酒の物語かと思ったら、アル中患者のリアルな闘病記でびっくり。書籍タイトルやお洒落な表紙デザインに完全に騙された…。でも有名作のようで、単に自分の勉強不足を恥じるばかり。 ウイスキー好きで毎日飲まずにいられない自分にとって、かなり身につまされる作品。酒飲みの浅ましさがイヤというほど生々しく描かれている。 酒の害について医者に理屈で語られても全く響かないが、著者の自伝的小説ということで、言葉のひとつひとつがやたら心に刺さる。己のウイスキー・ライフを見直すいい機会となりそうで、大いに感謝したい気分だ。 エンタテイメントとしては、アシスタント女性との関係がいい感じで描かれていて、ラスト1行でしっかりタイトル回収されるのもとても良い。
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この本は私の飲酒バイブルです。
これ、私のお酒バイブル文庫本です。禁酒もしかり、痛飲もしかり。 結局お酒がうまいのは(お酒とは:ビール、ワイン、焼酎、酎ハイ、日本酒など全般ね) 健康が基本ですね。第一に胃、第二に肝臓。 又、食べながら飲むことは大切です、胃をいたわりましょう。
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飲みながら読む
健康を気にしながら不健康に生きるのは、仕方がない。 けれど、せっかく先人が身をもって人生の症例提示をしてくれているのだから、目は通しておきましょう。 読んだからと言って酒量が増えるわけでも減るわけでもありませんが。
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身体感覚を共有できる
町田康さんのつながりで久しぶりに読書をしてみたくなって手に取った。 以前から作者はテレビで見たことがあったが、本を読んだのは初めてだった。 実体験に基づくと思われ、半分私小説、半分創作かなと思いつつ読み進めていった。 文章が読みやすい。作者の身体感覚を共有しやすいように感じた。
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人間に通底するものを射貫く
才気にみちた文体で、人間とは何かを問いかける。筆者は高校から酒びたり、ドロップアウトし、売文家として生きる。その生きざまが、文体に斬れ味を増し、滋味を添える。アル中文学の傑作と評判だが、52歳で階段から転落して、亡くなる。中島らもは、YouTubeでも人気。人間に通底するものを射貫く力は、いつまでも読みつがれるだろう。
関連する文学賞
- 吉川英治文学新人賞 第13回(1992年) ・受賞