日本の文学賞

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13階段

江戸川乱歩賞

13階段

高野和明

無実の死刑囚の冤罪を晴らすため、刑務官と青年が限られた時間で調査するサスペンス。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2001-08-01
ページ数
351ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784062108560
ISBN-10
4062108569
価格
2490 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

本年度江戸川乱歩賞受賞作! 選考委員が満場一致で選出! 無実の死刑囚を救い出せ。期限は3ヵ月、報酬は1000万円。喧嘩で人を殺し仮釈放中の青年と、犯罪者の矯正に絶望した刑務官。彼らに持ちかけられた仕事は、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすことだった。最大級の衝撃を放つデッド・リミット型サスペンス!

高野和明(たかのかずあき) 1964年東京都生まれ。’85年より、映画・TV・Vシネマの撮影現場でメイキング演出やスチルカメラマンなどを担当。映画監督・岡本喜八氏の門下に入る。’89年渡米。ABCネットワークの番組にスタッフとして参加。ロサンゼルス・シティカレッジで映画演出・撮影・編集を学ぶ。’91年同校中退後、帰国して映画・テレビなどの脚本家となる。

レビュー

  • 階段は謎めいて続く。圧倒される読後感。

    ミステリー小説、今までそこまで惚れ込んだ本は無かった。しかしこの本は凄いケタ違いだった。 読み始めは不気味に怖さがねじ込められる題名の13階段からも醸し出される。死刑囚を題材にした物語はゆっくりと丁寧に、淡々と綴られていく。罪人と検察官、刑務官、保護司と、取り巻く人間関係が謎めいてサスペンス要素も含まれ、重く胸の中に読み応えが落ちて来るのだ。「階段」が謎のキーワードどである。面白い、凄い、読後の感想は…、疲れた。圧倒される感動にである。

  • 冤罪と復讐劇

    2001年の江戸川乱歩賞受賞作。冤罪がテーマ。主人公である刑務官と前科者の二人が、死刑因の冤罪を証明するために奔走する物語を構成する。日本の犯罪史上、冤罪として再審無罪となった件数も決して多くはない。戦後日本の犯罪立証での最大の証拠である「自白信仰」の時代から、現在は、容疑者の人権を考慮し、密室での自白強要から可視化されている。その意味で、冤罪者が死刑になった事例が何件あったことか。物語に戻すと結果的には、若い主人公の前科者が、過去自分が起こした犯罪の被害者である父親から殺人の罪をかぶせられるという、いわば復讐される側の主人公となる内容。再審請求、手続き、死刑執行までの流れ、執行の場面などリアルに感じた。

  • きれい

    きれいな商品で良かったです。

  • 普通の小説としては面白いかもだけど、ミステリ的には微妙?

    冤罪と思われる死刑囚に迫る刑の執行を阻止すべく、無罪の証拠(証人)を捜す…という大枠が、アイリッシュ「幻の女」と同じだなあと思いつつ読み進めました。 後半は時間との戦い、終盤で犯人と車に同乗し、人気のない場所で殺し合いになる点まで似てますね。 ミステリ「仕立て」ですから真相を知りたい興味で一応は面白く読めますが、南郷と三上は「アタリをつける」⇒「その証拠を探す」⇒「証拠がなければ違ってた、あれば当たってた」の繰り返しばかりで、なんだか安易だな…と。 まあ実際の捜査もこんなものなんだとは思います。 しかしミステリ小説を読むなら、大小さまざまな手がかりを元に、事件の謎が論理的に明らかになる過程を楽しみたいと期待する当方としては、物足りませんでした。 ところで…樹原が(犯人にとって都合良く)事件前後の記憶を失っていることは、逮捕後に分かったことですよね? つまりバイク事故の時点では、それを犯人は知り得なかった。 とすれば、まだ生きている樹原をなぜそのままにして(=口封じのため殺さずに)犯人は逃げたのか? そこが納得行かなかったです。

  • 最高!

    去年読んだミステリーで一番面白かった

  • 素晴らしい作品でした

    少し古い作品ですが、いい作品でしま

  • ミステリー好きなら必読

    まあまあおもしろいミステリは世にたくさんありますが、久しぶりに惹きつけられて夢中になって読むミステリーに出会えました。後半は本を閉じて他のことをしなければならないのが苦痛だと感じました。ミステリー好きなら読まずして死ねないでしょう。

  • 犯罪の裏にあるそれぞれの人生

    正直なところ、最初は読み始めたことを後悔した。 あまりに暗く、救いがないように思えたから。 それでも先を知りたくて読み進めるうち、いつしか引き込まれていた。 殺人を犯した者は死刑に値する。じゃなければ、殺された人の無念さは、突如奪われた命は報われない。 当然と思っていた既成概念がぐらつくのを感じた。 冤罪、そして、実行する刑務官の苦悩。 簡単には片付けられない。 犯罪の裏にある一人一人の人生、それを決定する法機関、実行する刑務官の思いや人生。 そして、どんなに愚かな犯罪を犯そうとも、自分の子どもは自分にとって唯一無二の存在であり、代わりはいない。世間では許されなくても自分は許し、その子どもを殺した相手は自分にとっては死刑に値する。 また、たとえ正当防衛であろうと自分の手で人を殺したならば、一生そのことはその人についてまわり、自分の中の終身刑と化してしまう。 人一人の命の重さをずっしりと感じる1冊だった。 自分は当然なことを当然と分かっていなかったんだな、と思った。 実際に自分の罪を逃れられた殺人犯たちは、こころの安住を得られているのだろうか。 推理小説としても秀逸だが、それ以外にも考えさせられる内容、一人でも多くの人に読んでほしいです。

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