書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2008-08-07
- ページ数
- 360ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062149181
- ISBN-10
- 4062149184
- 価格
- 600 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
圧倒的筆力。緊迫と感動の江戸川賞受賞作。昭和21年に起こった未解決の誘拐事件。その15年後に起きた女性惨殺事件。二つの事件が思わぬ形で繋がってゆく。圧倒的筆力で描く本年度江戸川乱歩賞受賞作。
レビュー
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単なる誘拐事件とその後日談に終わっていない
昭和21年に発生した誘拐事件。警察は、身代金と共に犯人を取り逃がすという失態を演じてしまった。誘拐された5歳の男子の行方も杳として知れることはなかった。 15年後、一人の青年が死に際の母親から、誘拐された子供であることを告げられる。青年は、真相を知るべく、母親が縁を切った人々を訪ね歩く。青年の苦悩を知った恋人もまた、青年のために助力をするのだった…。 並行して発生した殺人事件に、過去の誘拐事件がどう絡んでいるのか、が見所。二組のライバル刑事たちが、互いの意地をかけて殺人犯の捜査をするうちに、過去の誘拐事件との接点に気付いていく…という展開。 青年、恋人、刑事たちと視点が切り替わって、点がやがて線になっていくのだ。時代背景を含め、単なる誘拐事件とその後日談に終わらせていないのが良い。 クライマックスのサプライズは予想ができてしまうし、少々、都合の良いところもあるが、濃密な人間関係を炙り出している点は、物語として大いに評価できる。 【乱歩賞】
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文章もしっかりしており、展開も読ませます。
久し振りに江戸川乱歩賞に価する作品を読みました。一昔前の戦後の混乱期から話を始め、次々と登場人物と共に時代変化を書き込んでいきますが、選評者の多くが言う通り、確かに筆者の筆力がしっかりしており、文章が描写を支えています。誘拐された主人公の家族関係は、果たしてどうなっているのか?その恋人が少々活躍し過ぎ、のめり込んでいくのが、不自然と言えば言えますが、最後の帰結もなんとか上手く処理しています。厳しく言えば、登場人物が出過ぎて、その人間関係がややこしくなり、偶然性に頼ってしまい、少々あっけない結末とも言えますが、なんとか説明調でなく描写で終わっています。筆者の健闘と成果と言えるでしょう。兎も角、読ませる一冊です。
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親子の絆は時代が違っても変わらない
よい点は、話にのめりこみやすい。読みやすい 残念な点は、場面が切り替わるため、時間をおいて読むと訳が分からなくなる。もう少しひねりがほしかった。 総評として、戦後の混乱 総評としては、何にせよ、戦後の混乱期は今とは違う時代ということが分かるが、人の心はいい意味でも悪い意味でも変わらないという感想でした
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展開に難はあるが、面白い
戦後の混乱期の昭和21年、5歳の男の子が誘拐された。用意周到な犯人の計画。身代金は 犯人にまんまと奪われてしまう。だが、人質の男の子はついに戻らなかった。そして15年後、 この誘拐事件は衝撃的なできごとで再び姿をあらわすことなったのだが・・・。 昭和36年、良雄は死ぬ間際の母から驚くべきことを聞かされる。「おまえは誘拐された子だ。」 実の母だと信じて疑わなかった良雄は、奈落の底に突き落とされたような絶望感を味わう。だが、 母の遺した言葉の真実性を確かめるために行動を起こす。 良雄は本当に誘拐事件の被害者なのか?犯人は、育ててくれた母なのか?それとも・・・?昭和 36年に起こった殺人事件が15年前に起こった誘拐事件の真相を暴くきっかけとなっていくのだが、 そこに見えてきたのは戦後の混乱期を必死に生き抜いた人たちの姿だった。小さな、ほんの小さな 恨みが、やがて大きな悲劇を生み出す。人間とは、何と愚かで哀れな生き物なのだろう。過去の 事件と現在の事件、登場人物たちの過去と現在、それが微妙に交錯する。そして、交錯しながら 確実に事件の核心に近づいていく。読んでいて納得できない部分もあったが、その構成は見事だと 思う。最後まで読み手を引きつけて離さない、面白い作品だった。
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ミステリーの良書
終戦直後に起こった未解決の小児誘拐事件。 15年後、とある殺人事件をきっかけに再びこの誘拐時間が動き出す・・・ 2つのチームの視点が交互に、時には交わりながら描かれる。 実にスピーディで真相が分かりにくい描写は作者の筆力によるもの。 最後まで読者を飽きさせることなく、エピローグまで一気に読了した。 決して著名な作品ではないが、ミステリーの良書といえよう。
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江戸川乱歩賞のわりには。。。
江戸川乱歩賞のわりにはちょっと残念。。。 自分が誘拐されてたら、そんなに母親嫌かな〜 だって育ててくれたじゃんって思い主人公に感情移入できませんでした。 戦後の事件とその15年後という事で、今からしたら両方昔なわけでなんで15年後にしたのかな〜と思いました。時効だけのため?
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期待を込めての受賞作
殺人事件に、実は15年前の未解決誘拐事件が絡んでいるという構成。文章は読みやすかった。展開もまずまず。全体的に手慣れた印象を受けた。 登場人物の描き分けが弱く、イメージが湧かない。殺人事件を捜査する刑事が2組、4人登場するが、著者自身混乱してるのではと思える箇所があった。ディテールを突き詰めると気になるところが出てくる。次回作以降に期待して、星3つ。 時代設定が昭和36年なので、文庫化されるのを待って購入しても遅くは無い。
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つまらない
稚拙な文章とトリック。人物も全く描けてない。無駄に原稿費やしてダラダラ伸ばした感じの間延びしたストーリー。登場人物に説明言葉喋らせ過ぎ。つまり、つまらないという事です。この作者の本はもう読まないでしょう。それともこの後成長してるのかな?
関連する文学賞
- 江戸川乱歩賞 第54回(2008年) ・受賞