作品情報
第3回小説現代長編新人賞受賞作。地獄を舞台にした暴走する想像力が強く印象を残す長編で、文庫版も刊行された。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2008-10-21
- ページ数
- 213ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062150712
- ISBN-10
- 4062150719
- 価格
- 282 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
全選考委員驚嘆! 異様な熱量のデビュー作 地獄に堕ちた女郎の願いは、蜘蛛になること。閻魔の指令は鬼の御用聞きと地獄の見回り、そして日誌――圧倒的スケールで暴走する第三回小説現代長編新人賞受賞作
レビュー
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地獄を垣間見たい人に最適
筆力は新人とは思えぬものがあります。遊女の堕胎のシーンなど実にリアルに描かれています。来世の行く末が危うい人には、地獄の成り立ちの道案内として最適かも。 最後のオチが平板すぎるのが難点か。
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どこが良いのか分からない
元女郎で地獄におちた女が、「鬼蜘蛛」として亡者を苦しめる鬼の仲間を命じられるが、 同時に閻魔様から日誌を書くように言われる。以後、地獄でのいろんな出来事が、閻魔様 に語りかける一人称で語られる。つまり、「地獄を舞台にしたファンタジー」とも言える。 正直言って、作者の独りよがりの文章に付き合わされるのはゴメンだという感想しか持 てなかった。遊女の堕胎のシーンは他の人も書いたように多少面白みはある。その他、罪、 怨み、救済など、ちょっと哲学的とか考えさせる一面も持ってはいるが、エンタメにおい てはそれは不要だろう。哲学とは別に、分かりにくい文章も目に付く。 とにかく、読了した満足感はまったく得られなかった。だが、こういうのが好きな人も いるかも知れないので、星の数は1とせず2とした。
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蜘蛛の糸+救い
面白かったです。 一人称で語られていくストーリーは、他作品にもありましたが。 このお話は、会話もあったので読みやすかったです。 女郎と地獄と蜘蛛の糸。 そこに加わる救済のモチーフ。 なにより、許すことが土台なのだなと思いました。 女郎について、まだ知らなかったあれやこれや、知りました。
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2008年後半逸品作品
第三回小説現代長編新人賞受賞作。 閻魔さまに蜘蛛にされた元女郎が見た地獄での日々。 地獄での日々から人間の業の深さと、己が己を救う心の行方が胸を打つ。 地獄に落ちてきた心を、地獄の深い闇の中で見つめざるを得ないのは、終わりのない時間がそこにあるからだ。 こんな題材と舞台なのに、作品は全くどろどろしていない。 歯切れのいい元女郎である蜘蛛が導く結末に向けて、読む手を休めることが出来ない。 人が生きる意味、人間が抱える欲、あの世に逃げる業だけでなく、傲慢な自分だけの人生を生きてきた人にも業がある。 作品の奥深くに導かれながら、読み手も己の胸の内に入る。 見事な逸品だった。
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2008年私のベスト本
審査員をうならさせたのことだけある。処女作にして、これだけの文学を書くとは、大物作家になるかも。
関連する文学賞
- 小説現代長編新人賞 第3回(2008年) ・受賞